NPO法人学生ネットワークWAN髙田理世の「自分らしい生き方」を見つける方法

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第628回目となる今回は、「NPO法人学生ネットワークWAN」の髙田理世(たかた りよ)さんをゲストにお迎えし、現在のキャリアに至るまでの経緯を伺いました。

大学時代からNPO法人学生ネットワークWANで活動してきた髙田さん。さまざまな活動に取り組む中で、自分らしく生きるために髙田さんが大切にしている信念や、これまでの経験、そして今後について語っていただきました。
(本記事は、2022年1月の取材をもとに執筆しています。)

さまざまな場所で自分らしく輝く

ーまずは簡単に自己紹介をお願いします。

大学1年次からNPO法人学生ネットワークWANで活動をしてきて、現在はビジネスタレントとしてイベントのMCをしたり、つながりを大切にするコワーキングスペースで「場づくり」に挑戦したりしています。

学生ネットワークWANでは、全国規模のコンテストやイベントを通して、地域課題の解決やデジタル化など世の中に求められる事業に学生・若者が関わる場づくりをしています。

ー学生エバンジェリストアワードについて詳しく教えてください。

エバンジェリストという言葉は元々「伝道師」という意味です。

Appleやマイクロソフトが「エバンジェリスト」という名前で、自社が持ってるプロダクトを広めていく職業を作ったのを皮切りに、IT業界に広がってエバンジェリストが広がってきています。今ではさまざまな会社が「エバンジェリスト」という役職を作ってます。ベンチャー企業でも、肩書きとして使用されている方も増えています。

エバンジェリストは、必ずしもITやデジタルに関する必要はないと思っています。学生や若手であっても、「もっとこういうことがしたい」という世界観を持っている人はたくさんいますよね。元々学生ネットワークWANは、20年近く、様々な形で学生の支援をしてきた団体です。実現したい世界観を持ちながらも、叶えるための手段を模索している学生が、「エバンジェリスト」という選択肢を知る機会を創ろうと、マイクロソフトのエバンジェリストの西脇さんとプロジェクトがスタートしました。

これまでに4期にわたる養成講座と、2回のアワードを実施しましたが、世界中で本当に多様な活動をする学生が参加してくれました。

ー他にもさまざまな活動をされていらっしゃる髙田さん。活動内容を教えてください。

対談番組のパーソナリティ統括や企画、ビジネス系のイベントのファシリテーター等も担当しています。

例えば、全国で活躍するビジネスパーソンをゲストに迎える対談番組でのインタビュアー、3月からは日経クロスウーマンのVoicyチャンネルでパーソナリティも務めています。

学生ネットワークWANが、2018年に福岡のFMラジオ局でスタートした番組で、自身もパーソナリティに挑戦する機会をもらったんです。数を重ねるうちに「もっと話せるようになりたい」と考えるようになりました。そこで、ビジネスタレント協会を立ち上げた方へ直接コンタクトを取り、成長したい気持ちを伝えたところ、ぜひとお返事をいただいて。

その頃はちょうどコロナの影響で誰も外に出れなくなった時期でした。ビジネスタレント協会も、オンライン配信でコミュニティを作っていこうとしているタイミングだったというご縁もあり、一緒に運営をしています。

自分にフタをしていた幼少期

ー現在に至るまでで満足度が一番低いのは小学生のとき。どんな出来事があったのでしょうか?

私は幼小中高一貫の女子校に通っていたのですが、自分に合わず今振り返るとあまり楽しめていなかったと感じています。

当然友達も卒園後は私立の小学校へエスカレーター式で進学。多様性を見せたいと思ってくれていたのでしょう、親からは公立に入学した方がいいと言われたのですが、どうしても周りの子と同じ学校に行きたくて自分で選びました。

そうして入学したものの、やはり私には合わなくて。この頃は自分を一番押し殺してた時期だったのかなと感じています。

ーどんなところが合わないと感じたのでしょうか?

はっきりとした記憶はないですが、常に競争させられているような、急かされているような感じがしていたような気がします。世の中全体を見れば当たり前のことなのかもしれませんが、本気で教育してる家庭も多く、家族総出で競争しているような感じがしたんです。

私らしさを伸ばそうとする親だったので、伸び伸びすればよかったんですが、根は負けず嫌いなのでそうもいかず。きっと一人で戦おうとしていたんです。結果的に、当時の私は「自分には何もできない」と思い込んでいました。

ー小学生時代ではどんなとき幸せや楽しみを感じていましたか?

勧められても、低学年の時には恥ずかしくてずっと始められなかったんですが、3年生の時にやっぱりやってみたい!と思って始めたバレエはとても楽しかったです。初めて全身を使った自己表現を学ぶことができました

また、バレエを習うことで公立の小学校に通ってる子たちとも出会えたので、自分の世界が広がったと思います。

ー公立中学校に進学後はだんだん満足度が上がってきた時期。中学時代について教えてください。

満足度が上がったのは、当時勘違いしていたからというのもあります。小学生時代は、私立で一生懸命勉強をしてたので、公立中学校に行ったら自然と成績が良くなっていた。先生から「リーダーをやってください」と頼まれて、引き受けたという経験もあります。

これまでできなかったことにチャレンジできるようになって、喜びを感じて頑張ってたのが中学時代。それほど成績も悪くなかったので、福岡県内で学力の高い高校を目指して勉強もしていました。