誰にでも再現性のある成功を。佐藤気が諦めずに目指す「成功者」の姿とは

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第768回目となる今回は、佐藤 気(さとう・そら)さんをゲストにお迎えし、現在のキャリアに至るまでの経緯を伺いました。

現役大学生として学問に励むかたわら、事業家として活動する佐藤さん。そこには、自分を変えようと奮闘した経験と、どんな人も成功に導きたいという強い願いがありました。

忙しい日々を送る学生事業家、佐藤気

ーまずは自己紹介をお願いします。

大学(4年生)に通いながらファッション系の事業の運営をしている佐藤 気(さとう・そら)と申します。具体的には、スタイリストの知識を一般の方に広める取り組みをメインにしています。いわゆる、ファッションのプロデュースです。

ー現在の事業は、どのような点で興味をひかれたのでしょうか?

きっかけは、僕自身が客だったことです。現在の事業の前身として一般の方向けのトータルプロデュースの事業がありました。そこに仲のよい友達が通っていて、気になったので聞いてみるとその事業のことを教えてくれたのです。

ちょうど事業の立ち上げがあり、僕も興味があったため、参加させていただきました。これが始まりになります。

僕は自分自身を変えようと何度もお店に通った結果、良い変化がでました。自分が客として実感したものを多くの人に届けたいと思い、活動しています。

ー現在は具体的にどのようなことをされていますか?

事業作りから、サービスの企画・開発や書類作成、人事評価の設計など、幅広いです。

事業作りをはじめからできるのは貴重な経験だと思います。僕自身のファッションの変化を大きく感じていて、それを多くの人に届けようと試行錯誤することが大変面白いです。

僕たちがしているサービスはもともと社会になかったものなので、それをどのようにわかりやすくプレゼンするかが課題です。ファッションに関する喚起と、その魅力を伝えていくことも課題となっています。

ー大学ではどのようなことをしていますか?

東京大学に通っており、教育社会学を学んでいます。キャリア教育や体験学習、探求学習の海外事例を日本にどのようにして生かすか関心があります。

人生を変えようと挑戦したベトナムでのインターン

ーここからは過去についてお伺いします。大学に入学したころが転機とのことですが、何があったのですか?

大学に入学して3、4ヵ月は、一番落ち込んでいました。燃え尽き症候群のような状態で、大学に行く意味が見つかりませんでした。中学や高校では、みんなが一生懸命受験勉強をする環境だったため、大学に行く理由やその先のキャリアを考える機会がなかったのです。

そのため、受験が終わると何をすれば良いかわかりませんでした。友達も増えず、自分のやりたいこともわからず、その時期は日々悩んでいました。

ー悩んだなかで、どのようなことから始めましたか?

留学やインターンを調べて、チャレンジすることで自分を変えたいと思っていました。

そこで、キャッチコピーに「君の変態を支援」と書かれているベトナムでのインターンを見つけました(笑)。

「武者修行プログラム」といって、大学生3、4年生とチームを組み、2週間共同生活をしながらビジネス企画を考えるものでした。そこからは活動的な学生や、それを支えてくれる方に恵まれ人脈が広がりました。

高いハードルでしたが、自分を変えたいという思いが強く、思い切って参加しました。

ー参加された感想を教えてください。

インターンではチームで何かを行うことが多く、周りの人と協力してシナジーを生みだすことが多かったです。ビジネス面はもちろん、人間関係構築力やチームビルディングに関することを学びました。

以前は他者と協力する経験がなかったので、人を巻き込んで物事を進めたり、相手を理解したりする能力の低さを痛感しました。周囲の方に恵まれ、自分のマイナスの部分を徐々に改善できているという実感があり、良い経験になったと思います。

ーインターンをする前と後では、ご自身にどんな変化があったと思いますか?

以前の僕は無愛想に見えていたのか、周囲の友達や家族には「お前に営業なんか無理だ」といわれていたんです。

しかし「武者修行プログラム」を通して、ヒアリングをしたり、仲間と話し合ったりすることで、自分の殻を破る感覚をつかめました。

振り返ってみると「意外と自分でもできる」や「できることの幅が広がった」という実感がありました。自分の可能性を閉ざすのはもったいないので、そうならないよう意識しています。

ービジネスプランを考えることが、どうしてご自身の殻を破ることに繋がったのだと思われますか?

環境によるところが大きいと思います。インターンでは毎日の朝礼と終礼で各チームや個人の状況を報告し合い、今後について話し合っていました。

当時、僕はまだ1年生で、周りには経験豊富な3年生や4年生の方もたくさんいて、レベルの違いを感じました。そのため、周りとのギャップを埋めるために一生懸命考え、自分自身の殻を破らざるを得なくなったのです。

ー日本に戻ってからはどのようなことに取り組みましたか?

まずは「武者修行プログラム」の営業をしました。卒業生が次の方へ伝えていく活動が全国各地で行われているのですが、それに1、2年かかわりました。

他にも経験を通してスキルアップと、自分の軸をブラッシュアップしようと思い、スタートアップやベンチャー企業でのインターンをしました。