苦しみや大きなハードルはギフト。いつかは必ず血肉になる|ITSUDATSU・岡山京輔

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第877回目となる今回は、ITSUDATSUの岡山 京輔(おかやま・きょうすけ)さんをゲストにお迎えし、現在のキャリアに至るまでの経緯を伺いました。

大学で医学を勉強しながら2社で働いている岡山さん。小学生時代、ドイツ・ベルリンで過ごした経験から日本特有の同調動圧や、他人軸中心の生き方に疑問を抱くように。その後、他者の人生を後押しすることのできる医師を目指している途中、2年の休学を経て2社で働きながら学生生活を送っています。

岡山さんに学生生活や3足のわらじをはく生活、今後の展望について伺いました。

 

海外で過ごした経験から周りの生き方に違和感を覚える

ー簡単に自己紹介をお願いします。

はじめまして。岡山京輔と申します。小学生時代をドイツ・ベルリンで過ごした経験から、他人軸中心の周りの生き方に違和感を持って生きてきました。この経験から人の真の豊かさや、どうすれば人は自律的に動くかなどについて考える活動をしています。

現在は医大で医学の勉強をしながら、医療系のベンチャー企業と組織・人材開発系のベンチャー企業で働いています。

ー学生をしながら社会人をしているのですね。お仕事はどのようなことをしていますか。

医療系のベンチャー企業では医療人材向けのキャリア事業やメディア事業の営業マネージャーをしています。

組織・人材開発系のベンチャーでは、企業向けに組織で誰を優先的に育成するべきかを抜擢するサービス「KANAME」を提供。現在は個人向けサービスの事業開発リーダーをしています。

ー学生と社会人を両立させている岡山さんですが、どのような幼少期を過ごしましたか。

好奇心旺盛で活発な大阪のガキンチョでした。周りに合わせ続けることや特定の集団に居続けることが苦手で、コミュニティを変更することを繰り返していました。

ー小学校をドイツ・ベルリンで過ごして帰国した後、日本で過ごして違和感を感じた部分や生きづらかった部分はありますか。

1つめは本音と建前の違いです。ドイツでは相手に対してダメなことはダメだと主張できる環境でした。

一方で、日本は表面的には仲良くしていても裏では悪口を言ったり言われたり。それが正義感の強い僕には受け入れ難かったです。

2つめは、他人に合わせて人生の選択を行なっていることです。日本はどこでもご飯が買え、提供されるサービスも質が高く、生きる上で困ることはありません。

一方で、自分の人生の選択に対しては親や周りの目を気にすることがほとんどで、「それで本当に人生いいのかな?」と感じる場面が多かったです。

他者の人生を後押しできる医師を目指す

ー医師を目指したきっかけはありますか。

僕の育った家庭環境が影響しています。家庭は裕福なのに、母親は父親からモラルハラスメント(モラハラ)やDVを受けていました。

父親は高学歴で大企業に所属するエリートでした。お金やモノにも恵まれているにも関わらず、なぜ他者に寛容になれないのかがいつも疑問でした。

父親を見ているうちに、物質的に満たされていることよりも心が豊かであることが重要だと考えるように。

家庭環境と周りの他人軸の生き方への違和感の影響から、心の豊かさの探究や他者の人生を後押しできる職業を考え、医師を選択しました。1年の浪人期間を経て医大に合格し、医学を学んでいます。

ーご両親が離婚したとあるのですが、当時の心境をお聞きしたいです。

両親に愛されていましたが、母親の目を通して父親を見てきた部分もあり、複雑な感情を抱えて育ちました。

両親が離婚したのは大学受験前後でした。大学合格の喜びに浸ることもないまま、両親の別居や仕送りが止まるなど金銭的に苦しい時期を経験しました。

旅行や留学など挑戦したいことがあった一方で、両親が離婚で揉めている状況だったのが辛かったです。

ー20歳でビジネスやコーチングとの出会いがあります。詳しく教えてください。

実は、医学部に入学してから他者に流されて生きている人や縦社会に息苦しさを感じていました。その息苦しさを打破するために、2週間ベトナムでビジネスインターンをする武者修行プログラムに参加。

様々な価値観を持つチームメイトと共に、商品の企画や開発、プレゼンなどに取り組みました。プログラムを通して自分自身が大切にしている価値観や生き方を知り、家族や対人関係の見方を変えることが出来ました

ーベトナムから帰国後、チャレンジしたことはありますか。

武者修行プログラムを提供している旅武者で1年半インターンをします。

営業企画や人材開発を担当し、ビジネスのイロハ全てを旅武者で学びました。他にはビジネス合宿に参加したり、教育系企業のコーチングのプログラムなどに参加したりしました。

ー京輔さんがコミュニケーションを取る際に心がけていることはありますか。

重要なのは相手にベクトルを向けられているかだと思います。泥臭くても人と向き合い続け、相手を想って意見することを日々意識しています。