大好きなサッカーを仕事に。メディア編集長・多久島皓太の「ワクワクに忠実」な人生選択

国際色豊かな環境で、大学4年間を謳歌!

ーサッカーを辞めた、大学入学以降について教えてください。

九州にある大学に進学しました。九州の大学でしたが、立命館大学の姉妹校ということもあり、もともと存在は知っていました。

その大学では50%が日本人、残りの50%が外国籍の学生で構成されており、日本にある大学の中でも国際色が強い特徴があります。

実は高校2年生の頃に、オーストラリアのブリスベンに短期留学した経験があります。もともと英語が好きである程度勉強ができたこともあり、国際色の豊かな大学に行きたいと考えてました。

また、関西を出て一人暮らしもして、新しい刺激が欲しいなと感じていたこともあり、進学先を決めました。

ー新しい環境に飛び込むのは勇気がいることだと思います。周囲の後押しもあって決断できたのですか?

母親が賛成していた大学でもあり、家族からの後押しがあったことが大きかったと思います。大阪の友達と一定期間離ればなれになる寂しさはありましたが、「まあ、向こう行っても友達できるやろ!」くらいの感じで、自分の中でもすんなり決断できました。

また新しい環境に飛び込む不安というよりは、ブリスベンに短期留学したことがきっかけで、海外への憧れが強くあったことも大きかったです。ブリスベンの短期留学はほぼ初めての海外経験で、現地の授業やプログラムに参加する中で、日本とは違う良さを経験しました。

どちらの国がいい、悪いではなくて、海外のライフスタイルや考え方、接し方が私にはすごくマッチしたのを感じていて、海外の魅力を強く感じていました。

ーこれまでの暮らしと比べて、大学時代の環境は大きく変化しましたか?

暮らしについては、1年目までは寮で生活をしていたのですが、いろんな地域から大学にきている学生が多かったので、シェアハウスを経験しました。親元を離れて暮らすことで、これまでできなかったことにチャレンジしたり、日々自分で考えて行動することが多くなりました。

大学時代に「自分で思考をめぐらすこと」「自分の責任」が新たに生まれてきたように感じます。

また大学の授業では、英語だけで行われる専門科目があったり、色々な国の友達ができたりしました。シェアハウスでも、戸を開けたら留学生がいるという環境だったので、まるで留学しているみたいでした。

今の自分を作り上げていると言えるくらい、これまで経験したことのない4年間を過ごしました。

ー大学卒業後のキャリアについて、教えてください。

就職活動し一般企業に就職する、というより独立思考が強く、友人と会社を立ち上げることを考えていました。学生時代には学生団体を立ち上げたり、学生向けの就活イベントを提供したり、自分で切り開くことの方が向いているのかなと思っていました。

周りが企業へ就職を目指す中で、起業を選択することに不安もありましたが、「自分が違うな」ということをやり続けるのではなく、結果がでなくても「これだな」と思ったことをやり続けたいという気持ちでキャリアを考えていました。

しかしその後友人と、「本当にやりたいことは何か」「焦りで起業という手段を選んでいないか」を改めて話し合い、キャリアを考え直した結果、話は一旦白紙になりました。

大好きなサッカーを仕事に!原体験を活かしたメディア編集

ーその後キャリアがサッカーにつながったのは、どのような経緯があったのですか?

起業の話が白紙になって不安はありましたが、不安は気持ちの2割ほどでした。引きずりすぎることはなく「ここから自分は何ができるのか」を考えていましたね。

その後、大学時代の先輩が立ち上げた会社の共同代表の方がfacebookで「今度サッカーの事業をやろうと思っている。一緒にやってくれる人いませんか?」と投稿しているのをみかけ、企業も白紙になったタイミングだったので、「これは行くしかない」と思って直接連絡をとりました。それが、今の仕事のご縁につながりました。

サッカーについては、プレーヤーを辞めてからも、サッカーが自分の中から消えることはありませんでした。大学入学後も、選手でなくともサッカーに携わっていきたいという思いは強く持っていました。

今の仕事のご縁はタイミングがよかったことももちろんですが、「自分の心の中にはいつもサッカーがあったこと」、起業の話が白紙になって「自分に気持ちに改めて気づけたこと」が、決断の初動に大きな影響があったと思います。

ー今のお仕事について教えてください。

サッカー指導者に向けたコンテンツ提供は、私の原体験を活かせていると感じます。高校時代、指導者が求めるプレーができない自分にイライラしたこと、自分がしたいプレーができなかったこと。それが要因でサッカーを辞めてしまった経験から、他人のネガティブな行動が原因となり、好きだったものが嫌いになる理由をなくしていきたいとずっと考えていました。

なくす方法を考えた時、常に現場に出ている指導者の方々に新たなインプットや気づきを提供することで、指導者の方がご自身の指導を考え直すきっかけになるのではと思い、今の仕事につなげています。

また、現役のサッカー選手からの「昔の指導があるから、今の自分がある」「指導者からの、あの声がけが転換点になって、プロの選手になれた」という声も大切にしています。

サッカーを好きなままでいれる人たちが減っていかないように、指導者の方々にはテクニカル・戦術的な部分はもちろんですが、選手に向けたアプローチの仕方・関わり方をこのメディアを通して考えてほしいという強い思いをもって、コンテンツを提供しています。