雑誌制作に至るまで!『学生団体Knows』代表・金子新太郎の人生を変えた転機とは

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第635回目となる今回は、学生団体Knows代表・金子新太郎さんをゲストにお迎えし、現在のキャリアに至るまでの経緯を伺いました。

海外インターンに行くために大学3年次で休学するも、コロナウイルスの影響で中止に。しかし決して立ち止まることなく、自分の目標に向かって進み続ける金子さん。学生団体立ち上げの背景と、今の人生観に至った経緯を伺いました。

北海道で活躍する学生の特集『Knowsノース』。制作費はクラウドファンディングで調達!

ーまずはじめに、自己紹介をお願いします。

北海道大学3年次を休学中の、金子新太郎です。休学と同時に学生団体Knowsを立ち上げて、代表を務めています。

学生団体Knowsは、北海道の大学生向けにフリーマガジンを作成している団体です。現在、100ページ・1万部規模のフリーマガジンを制作するために、クラウドファンディングにも挑戦中です!(2022年1月取材当時)

ー制作しているフリーマガジンについて、詳しく教えてください。

『Knowsノース』という名前で、北海道で活躍しているユニークな大学生のインタビュー記事を掲載しています。1,2冊目は資金の関係で発行数が少ないこともあり、一人ひとりに配っていました。3冊目からは、札幌市内・函館・釧路の大学や飲食店に冊子を置いてもらっています。

『Knowsノース』は、北海道にいる学生の中でも「今やりたいことがないけど、何かしたい」「やりたいことはあるけど、一歩踏み出す勇気が出ない」学生に読んで欲しいです。「背中を押してくれたら頑張れそう」という時に、『Knowsノース』の記事が背中を押す存在になれればいいなと思っています。

ー制作資金はクラウドファンディングで集めていると伺いました。クラウドファンディングの活動について、教えてください。

最初のゴールは100万円に定めて活動していました。100万円あれば、100ページ・1万冊の冊子を制作するために必要な、最低限の費用を確保できます。その結果、大変ありがたいことに100万円の目標は、3日で達成できました。

僕たち団体としても予想外の結果となり、急いで次のゴールを考えました。次のゴールは、冊子の郵送代やその他経費を含む200万円に設定し、達成を目指して挑戦中です。

自分のやりたいことを発見!大学生活が180度変わった出会い

ー大学1年生の時は、どのような毎日でしたか?

何もせずに時間だけが過ぎていく日々でした。

小学校から高校までは、サッカーに力を入れていた生活。大学に入学してからは「サッカー以外にも挑戦していきたい」という思いから、活動日数が多い部活ではなく、サークルでサッカーをすることに決めました。しかし「サークルでサッカーをする」という中途半端な感覚が僕には合わなくて。部活にすると週6日の活動日があったので難しく、他のサークルを転々としました。ただ、やりたいことが見つからなくてどれもすぐに辞めてしまったんです。

夏休みも、バイトにいくか家でネットTVを見るかのどちらかでした。大学生活の時間はたくさんあるはずなのに、何もせずに時間だけが過ぎていく……。そんな自分を恥ずかしく思うようになりました。

ー大学1年生で「出会いによって人生が変わった」と伺いました。転機になったのは、どのようなできごとですか?

無気力な日々を送っていたのですが、たまたま先輩から海外インターンシッププログラムの紹介を受けました。あまりにもやりたいことがなくて悩んでいたので、「このインターンシップに参加して、本気で人生を変えるしかない!」という思いで参加を決意しました。

このインターンシップは、ベトナムに2週間滞在して学生主体でビジネスを体験するプログラム。今までの自分とはかけはなれた経験ができると思い「これこそ自分を変える唯一の手段」だと感じました。

ベトナムに渡航する前の事前研修では、一緒に参加する他の学生や、インターンシップを運営している経営者に会いました。他の学生は、すでに他のインターンシップを経験していたり、バックパッカーとして海外に行ったり。何もしていない自分に比べて、「自分を語れるもの」がある人ばかりでした。またプログラムを主催する企業の社長は、どのように今後の日本をよくするかという志を語っており、社会課題を自分ごととして捉えて身を粉にしている人がいると知りました。この1日の出会いは、今までの人生で一番刺激的だと感じたのです。

大きな刺激を受けたと同時に、今まで隠れていた自分のやりたいことも見えてきました。もともと自分の性格を思い返せば、課題を見つけて解決することに興味がありました。高校までの部活では自然と課題解決をしていたり、学校のグループ活動ではリーダーの立ち位置が多かったんです。今まではその特徴を職業として結びつけたことはなかったのですが、「経営者」として体現している人に出会い、「経営者」としての働き方に自分の適性を感じました。

ー自分の「好き」に気づけた瞬間だったんですね!

やっとみつけた目標!しかしコロナの影響で次々と中止に。

ーその後、インターンシップはどうなりましたか?

実はコロナウイルスの影響で、インターンシップは中止になりました。出国予定日のちょうど一週間前に行けなくなることが決まったんです……。ただ、そんなにクヨクヨ立ち止まることはなく、次につなげようと行動しました。

ーやっと見つけた自分の「やりたいこと」が見つかったのに……。私なら心底落ち込んでしまいそうです。

「手段を変えて自分の人生を変えればいい」と考えました。当時は「自分を語れるもの」「情熱を注いでると言えるもの」が欲しかったので、とりあえずいろんなことに挑戦しました。

例えば、英語の勉強。コロナウイルスが落ち着いた時に、効率よく世界一周しようと思ったのです。

世界一周をより良い旅にすることをモチベーションに、1日3時間ほど英語を勉強しました。その結果、受験したTOEICでは880点を達成できました。

その後も世界一周を目指していましたが、たまたま「トビタテ!留学JAPAN」の募集をSNSで発見。このプログラムは、合格すればほぼ無料でインターンシップや留学に行けます。世界一周を叶えたいと思いつつも、興味がある企業がシンガポールにあったので応募しました。

もし合格しなかったとしても自分で行こうと決めたので、大学2年生が残り3ヶ月になったタイミングで休学申請もしました。

しかし休学が受理された直後、コロナウイルスの影響でシンガポールのビザがおりないことに……。

ー2回目の挑戦も、閉ざされてしまったんですね。