小さな発見も、大きな価値へと変えられる。福原海里の考えるワクワクの見つけ方とは

新商品を開発し、仕事の好奇心がより強くなる

ー新商品を開発した背景は何だったのでしょうか。

1ヵ月充電期間を経て、「やっぱり農家さんと何かしたい」という思いで「何かしてあげよう」という思いから「一緒に何かを作り上げたい」という思いに変わったのです。

僕らができることは少ないですし、むしろ農家の方々から意見をいただき、ギブしていただいていることに気がつきました。そして、とある農業体験で転機が訪れます。

ペットボトルのプランターを作ってお家に持ち帰っていただく体験をしました。僕自身も一度プランターを製作して小松菜を栽培することにしたのですが、なんと小松菜が1ヵ月後に実ったのです。今まで家庭菜園キットを使って実ったことはなく感動しました。

そこで「農家の有機農家の土はすごいのではないか」と感じました農家や専門家からしたら当たり前のようなことでも、僕には新鮮なことだったのです。

この体験から、オーガニックの家庭菜園キットを販売することを決め、今まで止まっていた商品開発が1ヵ月で急速に進み販売することができました。そのときに、「ワクワクのエネルギーはすごいものだな」と感じました。

ー農家では身近な土が、福原さんにとってはとても価値のあるものだったのですね。

もともとは課題解決のソーシャルビジネスを目指していました。しかし本当に向き合う力がないと解決までに至りません。発想を変えて農家の眠っている価値を引き出せないかと考えることにした結果、仕事に楽しさが生まれました。

僕らが思いを持って作った商品は社会的なインパクトを与えられますし、小さな規模だとしても喜んでくれる人が必ずいるということに気がついたのです。

「土」という新たなマネタイズポイントに気づいたきっかけとなりました。

ーそこから生まれるワクワクが行動の原動力へと変わるのですね。

何かやってみて、それを続けることがワクワクに気づいたり成功のポイントになったりするのかなと思います。多くの人が「起業したいけど起業できない」と諦めてしまいますが、行動できないと何も始まりません。

自分の思いを形に変えるためにも、周りに夢を言うこと、それを行動につなげることが大切だと思います。

ー福原さんの気持ちの強さを感じます。

「起業したい」という思いが他の人より強かったことは間違いありません。負けず嫌いだったこともあるかと思いますが、小さな成功体験に喜びを感じられたことが大きかったです。

ー最後になりましたが、福原さんの今後の展望を教えてください。

農家には多くの眠っている価値があると思います。会社のミッションとして「Re-scorp & Re-building」を掲げています。「セカイのまだ見えぬ価値に照準を当て有機的に再構築する」という造語です。

今まで見えていなかったものに価値を見出し、僕らという媒体を通し、社会的価値を生み出せるようになりたいです。農業だけに留まらず、社会に対してさまざまなワクワクを提供できるようになりたいと考えています。

ーありがとうございました!福原さんの今後のご活躍を応援しております!

取材:西川莞人(Instagram / Facebook
執筆:林宏紀(Twitter
編集:松村彪吾(Twitter
デザイン:安田遥(Twitter