こつこつ頑張れば目標は達成できる。データアナリスト・勝山菜央が実感した努力の大切さ

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第879回目となる今回は、株式会社サイカ アナリシス部 データアナリストの勝山 菜央(かつやま・なお)さんをゲストにお迎えし、現在のキャリアに至るまでの経緯を伺いました。

高校の生物の授業をきっかけに、科学捜査研究所への就職を志した勝山さん。さらに汎用性のスキルを身につけたいと思い、現在はデータアナリストとしてクライアントに寄り添った仕事をしています。勝山さんの人生を通して、目標に向けて努力する大切さを伺いました。

科捜研の仕事を志そうと思ったきっかけは高校の授業

ーはじめに自己紹介をお願いします。

株式会社サイカでデータアナリストとして働いている勝山菜央と申します。クライアント企業のマーケティング課題を解決するため、統計学とデータサイエンスを掛け合わせた分析業務をおこなっております。大学でDNAについて学んだあと、科学捜査研究所(以下、科捜研)で法医科研究員として様々な捜査にかかわりました。

ー科捜研からデータアナリストに転職した異色の経歴をお持ちの勝山さんに、ここから生い立ちと人生の転機をお伺いします。小さい頃はどんな子どもでしたか?

活発で体を動かすことが好きな子でした。小学校から高校までシンクロナイズドスイミングを続けてきており、中学生までは選手として活動し、高校では選手のサポートにまわっていました。小学生のときには全国大会に2回出場していたので、毎日練習漬けでしたね。

 

ー高校生のときに受けたある授業がきっかけで進路が決まったそうですね。

生物の授業がきっかけで、科捜研を目指そうと決めました。自分の体はDNAにある情報によって、目に見えない細胞で動いているんだという話が興味深くて。DNAに関わる職業に就きたいと思い始めたときに見つけたのが科捜研でした。DNA鑑定が実際に社会に役立っていると知って衝撃を受けましたね。

ー科捜研のどういうところに惹かれたのですか?

責任感が大きい仕事で、やりがいがありそうだと思ったからです。特に社会的反響が大きい事件が起こったときに、DNA型鑑定が決め手で事件解決に繋がることが最近では増えてきましたが、テレビで取り上げられるほどの重大なことに関わることができ、大きな責任感とやりがいをもって仕事に取り組むことができそうだと感じました。実際に遠い親戚が科捜研で働いていたこともあり、職業見学の機会を得たことでイメージアップでき、科捜研に就職する目標が固まりました。

挑戦し続けることで自分の可能性を見出すことができた

ーどの大学や学部に進学するのかも、科捜研の就職を視野に選ばれたのでしょうか?

そうですね。そもそも生物やDNA領域には興味があったので、大阪府立大学の生命環境化学域応用生命科学類に進学しました。専攻内容としてはいわゆる農学部と同様で、主にバイオテクノロジーの分野です。具体的には、DNAの組み替え実験や品種改良を行ったり、農業のフィールドワーク実習など幅広く学びました。

ー学業以外だと、どういった活動をしていましたか?

大学のボート部に入部し、マネージャーとして4年間活動しました。偶然友人に誘われて参加した新入生歓迎会で、ボート部全体の雰囲気がよかったのが入部の決め手です。私もボート部の一員になって一緒に活動したいと思いました。

ー雰囲気の良さというのは、どういうところから感じたのですか?

新入生歓迎会が楽しかったのと、先輩後輩の仲が良くて一体感がある部活だと感じました。ただ、ボートは非常に体力を使う競技であるため、選手として活動できる自信がなく、マネージャーとして入部することにしました。

ー実際にボート部に入部してみてどうでしたか?

入ってよかったと思います。みんなで過ごす時間がとても長いので、新歓で感じたような仲の良さや一体感が生まれるんだとわかりました。合宿所に平日も泊まり込みで練習し、土日も丸一日練習に費やすなど濃い時間を過ごすので、必然的に絆が生まれる環境でしたね。

ー勝山さんは具体的にどのような活動をされていたのでしょうか?

選手には試合に集中してもらえるような環境づくりをすることが役割になります。合宿所で選手に料理を作ったり、選手の漕ぐフォームをビデオ撮影したり、活動中に水による事故が起きないように伴走したりですね。また長期休みになると、遠征のスケジュール管理を行いました。他にもOB向けに部報を作成し、部の活動報告を通して試合を観に来てもらったり、協力金をお願いしたりする広報的な活動もしました。

ー精力的にボート部で活動しながら大学の勉強とも両立し、大学院に進学されたと伺いました。院ではどのようなことを研究していたのですか?

細胞代謝機能学研究室という研究室に在籍し、主に2つの研究テーマを持って研究していました。一つ目の研究は、植物体内の代謝についての研究です。具体的には、植物の根の成長促進を促すホルモンの代謝の研究で、どうやったら体内でたくさん生成されるのかを研究していました。

二つ目は、放線菌という微生物が持つ酵素が触媒する化学反応についての研究です。こちらの研究では、大学院1年生のときにドイツの国際学会で英語プレゼンをする機会があり、自分にとっては大きな挑戦でしたね。