色々なキャリアの人たちが集まり、これまでのキャリアや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。本日は新卒フリーランスとして組織コーチングをされている石田一眞さんにお話を伺いました。
京都大学を卒業後、就職ではなくフリーランスを選んだ理由は「旅」だったという石田さん。新卒1年目は借金を抱え苦労しながらも、現在は仕事もプライベートも全力で楽しまれている石田さんにそこまでに至る経緯や原動力についてお聞きしました!
フリーランスか風俗店経営者か船長か
ーまずは新卒からフリーランスを選ばれた理由を教えてください。
旅が好きだったので、仕事をしながら月1回は1週間くらいどこかに旅に行きたいと思っていました。企業に就職したらさすがにそれは難しいかなと思ったんです。フリーランスであれば場所も時間も問わずに働くことができるのでぴったりだと思いました。
ーその他の選択肢は考えなかったんでしょうか。
仕事をしながら旅ができる職種という点では風俗店の経営と船長も選択肢に上がっていました。経営者でもよかったんですが社長が遊んでばっかりだとダメかなと思い、風俗店の社長なら多少遊んでも文句を言われないかな…というところがありました。また、船長の場合、数ヶ月海の上で働いたら1ヶ月丸々お休みという働き方なので旅にいけるなと考えました。普通に就職も選択肢の1つとしては一応あったので就活もしていて、内定もいただいていました。
ーその中でフリーランスを選んだ決め手は何だったんですか。
旅するように生きる“とは自分の中で①時間②お金③人間関係④やりがいの4ジャンルにおいてストレスなく自己決定できることにありました。この4つの領域において最も理想的な生き方がフリーランスであり、今のすごい会議という仕事でした。
ーすごい会議についても教えていただけますか。
すごい会議はフランチャイズビジネスになります。ビジネス内容としては組織コンサルティングです。企業の経営会議に入り、ファシリテーションをして企業が持つ課題の解決をサポートします。組織はこうあるべきというのを頭では分かってはいても、それが実際に全て実践されている組織は多くありません。それを確実に実行できるように仕組みを作り、サポートするのが主な仕事内容です。
ーすごい会議はどのように知ったんですか。
代表の本を読んだのがきっかけです。大学生の時に学生団体を運営していたんですがメンバーのモチベーションをあげたり、うまくまとめるのに苦労していた時に代表の本に出会いました。その後、知り合いのツテで代表に会わせていただきました。
すごい会議は人を変えていくすごい力を持っています。短期間で人の可能性が広がるのをみて、人の成長を目の当たりにできるとてもやりがいのある仕事だと思いジョインしました。
人生のゴールは笑って死ぬこと
ー社会人4年目にしてすでに順風満帆という感じがしますが、いかがでしょうか。
そうですね…自分の人生のゴールは笑って死ぬことだと思っています。よく言われる「人生は暇つぶし」ですね。なので例え失敗してもそれは笑って死ぬまでのプロセスでしかないと考えるようにしています。
ーということはこれまで挫折も多くあったんでしょうか。
小さい頃は勉強もできてスポーツもできたので自分は最強だと思ってました(笑)でも大学受験の時に、上には上がいるということ、努力では到底敵わない人が世の中にはいることを知りました。
ー大学受験は挫折経験になったんですか。
結果的に志望校であった京都大学に受かったので大学受験自体は挫折経験という訳ではありませんが、合格までの道のりはかなり辛く自分の中では挫折かなと思います。友達と3人で京都大学を目指していたんですが、自分だけずっと模試がE判定でそれまでめちゃくちゃ高かった自己肯定感がその時にどん底に下がりました。
ーその中でどのようにモチベーションを維持されたんですか。
「模試の結果が悪いということはできない問題にたくさん出会えているということだからむしろラッキーだよ」と三者面談の時に先生に言われた言葉がモチベーションになりました。その言葉で、模試の点数が悪いということは得しているのか!と切り替えることができました。
結局センター試験も失敗してしまったんですがその時も「センターでうまくいってたらこの後油断してしまうところだったからちょうどよかった〜」と思いながら1ヶ月で過去問を38年分解きました。結果的に合格最低点+3点で合格し、無事友達と一緒に京都大学に入学することができました。
ーものすごいポジティブ変換ですね…!大学生活はいかがでしたか。
入学してすぐはバーンアウト状態でした。高校時代は陸上部に所属していたので陸上と勉強を常に全力で取り組んでいたのが、大学に入ってからは何を頑張っていいのか分からなくなったんです。これまで人に負けたくないというのがモチベーションになっていたんですがサークルとかには勝ち負けもなかったので…
幸せは物ではなく経験で決まる
ー受験勉強に全力だった人によくある傾向なのかもしれませんね。そこからどうやって切り替えられたんですか。
安直ではありますが、海外に行ったら何か見つかるかなと思い旅に出るようになりました。その中で出会った日本人が、今まで出会ったことのないような社会人でその人みたいに人の目を気にせず好きに生きていこうとまた前向きに考えられるようになりました。
ーその出会った日本人はどんな方だったんですか。
音楽で食べていきたい!と言ってギターを持って訪れたニューヨークは寒すぎて帰国。暑い国と思って訪れたカンボジアではクメール語を習得し、その後訪れたオーストラリアでは着いてすぐにギターを盗まれてしまい代わりに現地の弦楽器をもらって路上パフォーマンスで生活。日本に帰国後は代々木公園でホームレスをしながら路上パフォーマンスをして生活したという面白い方でした。
ーそれはなかなか強烈ですね。そこから働きながら旅をしたいと思うくらい旅好きに?
はい。大学時代は南極以外の全大陸を制覇し、30か国くらい旅しました。特にカンボジアは好きで何度も行っています。カンボジアは引越しする際、家を持ち上げて運び家ごと引越しする面白い文化がある国なんです。また、たまたまカンボジアで会ったNPOの方に老朽化した学校を立て直して欲しいと言われ、1年で200万円ほどお金を集めてカンボジアに学校を建てたりもしました。
ーその200万円はどうやって集められたんですか?
いろんなイベントを企画してビジネスとして利益をだしました。島起こしイベントとして島で水鉄砲を使ったサバイバルゲームイベントを企画したり、欧米で当時流行っていたバブルサッカーを持ってきてイベントを開催したりしました。やりたいなと思ったこと、面白そうと思ったことをイベント化して企画運営していました。
その過程で自分にとって幸せは物ではなく経験で決まるなということがわかりました。カンボジアに学校を建てれて幸せだと感じましたが、それは同じ目的を持った人と一緒に何かをできたからだったんです。それ以来、思い出の数が人生の質を決めると思うようになりました。
仕事もプライベートも思い出作り
ーその後、大学を卒業しフリーランスになられていかがでしたか。
初めの半年は全然売れず260万円くらいの借金を抱えてしまいました。自分のやり方でやろうとしても売れなかったので、売れている人の営業トークを真似してみたところ初めて契約をもらうことができ、だんだんと成果がでてくるようになりました。
ー借金ができてしまうと諦めて就職も考えたりしてしまうと思うんですが、それでもなぜ頑張り続けられたんでしょうか。
実は73回目の営業で初めて契約をもらえたんですが、100回営業してもだめだったら心が折れていたかもしれません(笑)万が一、無職になっても地元に帰って塾を開こうとくらいに思っていましたね。
ー旅をするためにフリーランスを選ばれたとのことですが実際旅には行けていますか?
初めの2年は休まず働いていたので旅には行けなかったです。軌道にのってからは休みも取れるようになったので旅にも行くようになりました。旅先での出会いが仕事に繋がったこともあって嬉しかったです。仕事が好きで全く仕事をしない日は正直ありません。なのである意味毎日働いているような感覚ですが、自分でスケジュールを決めることができるので今の働き方は自分にとても合っています。
ーそれではプライベートも充実させられているんですね。
はい。アフリカにある世界一暑い国、ジプチへ行ってダウンジャケットを100着販売するチャレンジをしたり、トライアスロンをしたり、プレゼン合コン(自分をプレゼンする合コン)などのイベントを開催したり、とプライベートも充実しています。
ー面白いことにいろいろ取り組まれていますね!
好きな人たちと一緒に共通の目的を持って試行錯誤するのが楽しくて幸せなので!
それをネタに飲み会で楽しく盛り上がれるかどうかを基準に面白そうなことはなんでも思い出作りだと思ってやっています。
ーこれから思い出作りとして挑戦したいことや、仕事での展望などはありますか?
プライベートでは砂漠のサバイバルレースと言われているサハラマラソンに挑戦したいです。あとは南極マラソンにもいつか挑戦したいと思っています。仕事に関していうと、すごい会議はこれからもずっと続けていきたいと思っています。長期的な目標でいうと教育期間やNPOの生産性をあげるサポートをしていきたいです。
ーありがとうございます。今後の石田さんのご活躍を応援しています!