いつからでも何にでもなれる!個性を活かして可能性を楽しむ、三足のわらじを履く野津怜三朗

「自分ってどう在りたいんだろう?」コーチングを通して見つけた問い

ー大学時代の濃密な経験を経て、なんと360倍の倍率でUSJに入社した野津さんですが、わずか1年ほどで退職されたそうですね。このときの心境について教えてください。

結論から言うと、とても窮屈に感じてしまったんです。テーマパークの仕事にやりがいを感じていたものの、僕は大きい組織に属することやルーティンワークが苦手だと気づきました。日々の忙しさから余裕がなくなっていて、自分らしくなくなっていたと思います。

そんなふうに、もう一度自分と対話するきっかけをくれたのがコーチングでした。実は、大学の就職活動時にコーチングを受け始めてその後も継続していたのですが、今後の仕事についてプロコーチと一緒に「自分ってどう在りたいんだろう?」と考えていくうちに、僕はマルチにマイペースに働くほうがわくわくできるんだなあと知りましたね。

ーなるほど。自分の特性を理解したからこそ、現在の働き方につながったんですね。

はい。コーチングで何度も「問い」を投げかけてもらうと、自分のなかでまだ見出せていない可能性を引き出せます。自分で考えて細かくステップを踏むことにとても価値がありますし、描きたい未来に近づくんですよね。

僕はコーチングのおかげで起点が見つかり、挑戦したいなと思う気持ちを大事にできるようになりました。3つの仕事をしているのも「こう在りたい自分」を求めた結果なんです。

今、プロコーチとしてクライアントの方と向き合っていますが、僕は相手の「やりたい」「なりたい」を無理だと言いたくないんです。コーチが無理だといった瞬間にその可能性を潰してしまうことになりますよね。

「じゃあやろうよ、絶対できるよ」と、できる理由や選択肢を一緒に探して、本人がその可能性を確信できれば、わくわくする未来に絶対になるんです。これはどんなライフステージの人にも共通していて、確信してお伝えできます。

ー可能性を引き出すコーチングの考え方を知ると夢が広がっていきそうですね。

はい。コーチングはカウンセリングやコンサルティングと近しい職種かもしれませんが、その考え方はあくまで自分との対話。もし、5歩進んで5歩戻って結果が出せなくても、10歩動けたことに意味があり、この道は違ったんだなという気付きやなりたい自分を知ることにつながる。

結論を焦らず自分と向き合うことが、人生においての豊かさを与えてくれると思います。

いつからでも何にでもなれる。そのときやりたいと思ったことにチャレンジしていきたい

ーまさに自分の可能性を見出して色んなことにチャレンジされている野津さんが、今後目指したいビジョンはありますか?

そうですね……。今やりたい仕事にはもちろん一生懸命取り組んでいますが、5年後、10年後も続けているかは正直分からないです。なぜなら時代やルール、世界の変化によって社会の需要や自分がやりたいことも変わっていく可能性があるから。ひとつ言えるのは、社会に役立ち、僕自身がわくわくできる仕事にチャレンジしていきたいということですね。

ー社会の変化に対応して、その先の未来を想像すると楽しそうです。最後にU29の読者にメッセージをお願いします。

はい。コーチングの仕事をしているからこそお伝えしますが、特に29才という年齢は、どれだけ自分の未来を「絶対できる」と確信するかどうかが大切だと思います。

年齢や性別、バックグラウンドやマイノリティな部分、どれをとっても自分ができない理由を探すより、できる理由をひとつでも見つけてください。それが可能になったら絶対にあなたの世界は変わっていくし、最高の人生を送れると、僕は本気で思っています。

僕もいつからでも何にでもなれると信じて、そのときやりたいと思ったことを大事にチャレンジしていきます。

ー温かいメッセージをありがとうございました!自分の可能性を広げるよい機会になりました。野津さんの今後のご活躍を応援しております!

取材:八巻美穂(Twitter / note
執筆:川村みさと(Twitter
デザイン:安田遥(Twitter