20代は若さを武器にチャレンジ。PRフリーランスとして幅広く活躍する大鋸佳輝

就職、フリーランスという働き方を選んだきっかけ

ー卒業後、石川県で就職をされたとのことですが当時の働き方や状況について教えてください。

はい。まずは安定して働くことを考えていたので、大手企業に就職し一年半ほど広報業務を担当しました。しかし、どこか物足りなさを感じてしまったんですね。職場環境はよく、業務内容も充実していたのですが、僕は毎日同じ仕事をするのが合っていないと感じるようになりました。

安定した環境を求めて就職したのにもかかわらず、自分は安定志向型ではないのだなと気づいたんですよね。そこで、将来一人でも自立して働けるスキルが身に着けられる環境を求めて、カフェなどの空間デザインを手がける東京のベンチャー企業に転職します。

ー早々に自分の適性に合わせて環境を変えたんですね。将来設計に沿う会社を選ばれたということですが、転職先を決めるにあたってどんな条件を求めていたのですか?

専門性の高いスキルを身に着けられる環境かどうかです。僕は、将来カフェを経営したいと考えているので、カフェの空間デザインとマーケティングを同時に学べるところに魅力を感じて転職しました。

また、石川の会社に就職する前、フリーランスの養成講座を受講したことがあるのですが、実際にスキルを磨いて仕事を得られる経験ができました。独立したときに専門的なスキルを持っていればきっと強みになると感じていたので、「学べる環境」を重視して転職先を決めていましたね。

実際、転職してからデザインやマーケティングだけではなく様々な職種にチャレンジでき、刺激的な毎日を過ごせましたね。

ー独立にむけて着々と準備を進められたんですね。その後、フリーランスになるまでの具体的な経緯について教えてください。

フリーランスになる前、実は地元の富山に戻り、会社を立ち上げて飲食店を経営していました。というのも、空間デザインの仕事をしているとき、偶然にも地元の知り合いの社長さんから、飲食事業の展開に挑戦しないかと声をかけていただいたんです。

カフェを経営することを目標にしているので、「実施に勝るものはない」と喜んでお受けしました。一時的ではありましたが、フリーランスとして独立するまでの期間、実践的に経営を学べたのはとても貴重な経験でした。

ー将来の夢を見据えた行動力がすさまじいですね。では、フリーランスとしての活動も「カフェを経営する」という夢のステップなのでしょうか。

その予定です。20代で縛りのない環境にいる今、フリーランスとして経験を積むことは、将来安定してカフェを経営するためにきっと役立つと考えています。ライフステージを考えると、体力がある20代で経験を積まないことのほうがリスクのある選択なのではないかと思っています。

現在、マーケティング支援の業務を任せていただいているのですが、ゼロからのスタートであったり、基盤のあるところから発展させる仕事だったりと、様々なプロジェクトに関わらせていただいています。クライアント様ごとに新たな知識やスキルをインプットする必要もあり、自分の成長につながる濃い経験をいくつもさせていただいていますね。

日々大変ではありますが、その積み重ねとフットワークを軽くして挑戦する姿勢が大切な時期だと考えています。

ー明確な目標にむかって研鑽を積まれているご様子に、とても感銘を受けました。20代の今だからこそ出来るチャレンジを計画的に実行されているのですね。

若さは武器!まずは興味のあることから始めてほしい

ーでは、大鋸さんの夢であるカフェはどのような場所にしたいとお考えですか?

カフェという居心地の良い空間に、何かしらの付加価値を付けて提供したいと考えています。これは、僕が大学時代に訪れた金沢にある「謎屋カフェ」からインスピレーションを受けました。

そこでは、注文したらクイズを出してくれるシステムがあり、カフェ空間の中にお客さんを楽しませる新たな付加価値を提供しているんです。僕のカフェでもそんなおもしろみを提供したいですね。

今作りたいと考えているのは、人との繋がりを広げられるカフェ空間です。特に学生同士が集まり、お互いの意見や経験を発表し合えるような場所にしたいと考えています。僕が人との繋がりを得てステップアップできたように、学生には自分の選択肢を広げ、次の行動に進めるチャンスを提供したい。ーそんなカフェを構想しています。

ー大鋸さんが学生時代に得た貴重な経験がつまったカフェ空間になりそうですね。最後に、20代の読者に向けてキャリアにおけるアドバイスやメッセージをお願いします。

そうですね……。まずパッと思いつくのは、興味のあることに積極的にチャレンジしてほしいということです。。20代は未熟ながらもその若さが武器となります。特に学生は一種のブランドで、失敗が許されかわいがられる、いわゆる後輩力が活用できる貴重な時期です。

何事にも積極的にチャレンジして、行動力と人との繋がりを得ることは、必ず自分の成長を促してくれます。人生は一回限り。何が人生を豊かで幸せなものにするのかといわれれば、「自分のやりたいことにフォーカスすること」だと信じています。

それは、どんな働き方であっても同様にいえることです。もし、自分のやりたいことがわからないなら、関心のあることから始めてみていただきたいです。20代という若い時期に、私もそして皆さんも、試行錯誤を繰り返していきたいですね。

ーありがとうございます!若い20代を武器にするという言葉がとても励みになりました。大鋸さんの今後のご活躍を応援しております!

取材:黒澤朝海(Twitter
執筆:川村みさと(Twitter
デザイン:高橋りえ(Twitter