日本一に輝いた経歴をもつ山田晃嗣に学ぶ、夢を叶え続ける力

どん底から1位に返り咲いた証券会社時代

ー新卒で証券会社に入社された山田さんですが、証券会社を選ばれた理由を教えてください。

大学卒業後のキャリアには悩みましたが、漠然と自分の社会人人生を特別なものにしたいという想いがありました。起業家や経営者に憧れていて、自分もそんな生き方をしたいと思ったからです。

でも何をすればいいかも、やりたいことも分からなかった。そんなとき知人から「一番厳しい環境、営業を極められる、鍛えられるところに行ったほうがいい」とアドバイスを受け、証券会社への入社を決めました。

ー実際に証券会社に入社されていかがでしたか?

入社後はまったく結果が出ませんでした。1年間くらい全然結果が出ない状況だったのですが、馬術を始めたときも落ちこぼれからのスタートだったので、「またか」と思いましたね。

でもとにかく努力するしかないと。毎日仕事が終わったあと、夜中11時くらいまでポスティングをやったり、ひたすら勉強したり、必死でした。そのころは時間のほとんどを仕事にあてていて、バリバリ働いていました。

ー苦労されたのですね。それでも頑張り続けられたのはなぜですか?

反骨心と、「絶対に負けない」という過去のプライドみたいなものですかね。

結果が出なかった時期、ポスティングをしている最中に優秀な同期から電話がかかってきたことがあって。「何やってるの?」と聞かれて「ポスティングやってるんだ」と話したら、「お前がやって結果が出るなら俺もやるわ」と笑われたことがありました。そのときに「このまま終わるわけがない」という根拠のない自信がわいてきましたね。

それと、やっぱり過去の馬術の経験があったので、自分なら絶対にやれるという想いがありました。

ーその頑張りが花開いたのはいつごろですか?

ちょうど退職する前です。勤めていた証券会社で、全国の若手が競い合う大会がありました。大会に臨むときには退職することを決めてはいたのですが、結果を出してから会社を離れようと思って、本気で挑みました。

とにかくがむしゃらに頑張って、2位までいくことができたのですが、1位までは届きませんでした。諦めかけていたとき、入社直後から続けていたポスティングが実を結んだのです。ポスティングでチラシを見てくださったお客さまが急にご来社されて、とんでもない金額をどんっと購入してくださったのです。そのおかげで最終的に1位になることができました。

自分の努力が報われるかも分からず、ただひたすらにポスティングをやっていましたが、「ちゃんと繋がるんだ」と奇跡を感じた出来事でした。コツコツ積み重ねることの大切さや、なにかを信じて愚直にやることの大切さを学びましたね。

「目標」に向かって走り続ける現在

ー証券会社での勤務を終えて、現在の株式会社あつまるに転職された山田さん。そのきっかけはどんなことだったのでしょうか?

きっかけは本でした。『金持ち父さん 貧乏父さん』の中に「あなたが毎日コツコツやってることの行き着く先はどこですか」という文章があるのですが、それを読んだときに今の自分の毎日と未来ってどう繋がっているんだろうと考えさせられて。あらためて自分は何になりたくて証券会社に入ったのだろう、と転職を考えるようになりました。

転職先はITベンチャーに絞っていました。最終的に決め手となったのは、代表の存在です。代表のビジョンの大きさや視座の高さにかっこよさを感じ、人間的な魅力に惹かれ入社を決意しました。

ー大手企業からベンチャー企業に転職されてみて、違いを感じられたことはありますか?

優秀の定義が違うなと感じました。証券会社では結果を出せる人が優秀なイメージでしたが、今の会社では能動的に価値を出せる人であれば、若手であろうと前に出ていける。年功序列関係なく、自らチャンスを掴みにいける環境がベンチャー企業の良さだと思います。

仕事の面だと、企画提案営業の難しさに直面しているところです。証券会社では売るものが明確にあったんですが、今の仕事は無形商材になるので、高いスキルが求められるなと日々感じています。

ー証券会社を経て現在に至るまで、20代を過ごされてきた中で、山田さんにとって大切な価値観があれば教えてください。

目標を掲げることはやっぱりすごく大切だと思っています。何かを成し遂げることは人生を豊かにすると思いますし、それが自分の経験や自信に繋がって、またさらに大きな未来を作っていくことができる。そういうことを20代を通して学びました。

ー最後に、山田さんご自身の今後の目標を教えてください。

教科書に語り継がれるような人生を送りたいと考えています。生きている間に人に影響を与えられる人たちもいると思うのですが、私は自分が死んだあとも人の人生を変えられるような影響力のある人になりたいと思っていて。

生きた証や史実によって人の人生を変え続けられる人って、一番最強な生き方だと思うのです。なのでそういう生き方をするために、今何をすべきなのか組み立てているところです。私の人生をきっかけに頑張れる人がいたり、可能性を伝えられたりするような人間になりたいと思っています。

ーありがとうございました!山田さんの今後のご活躍を応援しております!

取材;黒澤朝海(Twitter
執筆:黒木伶(Twitter
デザイン:安田遥(Twitter