失敗からの学びを活かす!アチーブメント・奥山直哉が行動し続けて築いたキャリア

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第715回目となる今回は、アチーブメント株式会社2022年度新卒入社の奥山 直哉(おくやま・なおや)さんをゲストにお迎えし、現在のキャリアに至るまでの経緯を伺いました。

社会人1年目でありながら、ビジネス経験が豊富な奥山さん。大学時代には「教育で世界を変える」という理念のもと、フルコミッションのセールスや組織マネジメント、会社経営を行いました。

順風満帆に見える経歴ですが、失敗や葛藤の連続だったといいます。今回は奥山さんの経歴をお伺いしながら、現在のキャリアを形成するに至った考え方に迫ります。

幼少期から、天真爛漫なまとめ役だった

ーまずは自己紹介をお願いします。

アチーブメント株式会社、2022年度新卒入社の奥山直哉です。大学入学後に19歳でフルコミッションの営業を、20歳で学生企業を経験し、2年間会社を経営していました。興味のある教育分野を追求するため一度会社を閉じ、アチーブメントに新卒入社しました。

ーアチーブメントの事業内容について、簡単に教えてください。

一言で表すと「教育×コンサルティング」です。パーソナルプログラムや大企業への研修などを通じ、個人と組織の両面からクライアントをサポートさせていただいています。

実際に伝えている内容は、目標達成にフォーカスしたものが多いです。誰しも目の前の快楽を優先させてしまうことがあると思いますが、思考と行動をセルフコントロールすることで目標を達成しよう……そのような内容を伝えています。

その中で、選択理論心理学も大切にしていますね。やりたいことの答えは本人の中にあるので、その願望を引き出す関わり方を研修等を通じて伝えている企業です。

ー分かりやすいです。それでは、奥山さんの経歴に迫っていければと思います。奥山さんは幼少期の頃、どのような性格だったのですか?

天真爛漫で、意見を積極的に発信する子どもでした。引っ込み思案の真逆にいましたね。

中高一貫校に入学してからも友人たちとわいわい騒ぐタイプでした。高校3年生の体育祭では応援団長を務め、全校生徒の前で指揮を振ったんです。いわゆるパリピだったと思います。

一方で勉強は壊滅的でした。やれと言われたことでも納得できないとやらない性格なので、好きではない勉強へのやる気は本当に起きなかったですね。勉強が大嫌いなまま大学受験を迎えたので、苦労しました。

やり切ったからこそ、大学受験の失敗が辛かった

ー勉強嫌いな中での大学受験だったのですね。どのように乗り越えられたのでしょうか?

「このままだとやばいな」と思っていたので、高校3年生の4月から「0からMARCH合格保証」を謳う私大文系特化の塾に通い始めたんです。

塾では、週3回の英単語テストなどのプログラムがしっかりと敷かれており、その仕組みに乗っているうちに勉強を楽しめるようになりました。8時から21時まで勉強し続ける日々でしたね。

努力の結果が偏差値にも現れ、23.4から60以上まで上げることができたので第一志望校合格も見えてきました。「これで落ちたら仕方ないな」と思えるくらい頑張っていた自負があります。

ー勉強嫌いだった奥山さんが受験勉強にのめり込むようになったのはなぜだったと思いますか?

塾の完成されたカリキュラムと、先生方の関わり方のおかげだと思います。

先ほどお伝えした英単語テスト以外にも世界史などのテストが頻繁にありましたし、それらの成績が上がればクラスが上がる制度もあったので、ゲーム感覚で楽しめていました。

また、先生方からは勉強することを強要されなかったんです。「勉強しろ」ではなく、成績を見て「どう思うの?」など、僕の中にあるものを引き出す関わり方をしてくださいました。

ーアチーブメントが大切にしている選択理論心理学と通じるものがありますね。受験の結果が気になります。

惨敗でした。進学したのは第8志望の大学で、学歴コンプレックスを抱え始めました。

努力した上でこの結果だったので、「やってもダメだったんだ」と完全に自信を失ってしまって。受験期に校内で「奥山の成績が急に上がった」と話題になっていたのもあり、この結果を友人にも言えず一人でモヤモヤしていました。

このような状態のままで大学に入学し、何かに打ち込むわけでもなく遊びとアルバイトに明け暮れる日々を過ごしました。「このまま4年間終わったらどうしよう」と焦り始めたのが大学1年生の冬で、そのころにフルミッションの営業を始めたのです。

マネジメントに苦戦した後、自分本位を卒業できた

ーフルコミッションの営業を始められるまで、どのような経緯があったのでしょうか?

最初のきっかけは、自営業の父を持つ友人が起業家のコミュニティに誘ってくれたことですね。参加者たちが話していた内容を理解できませんでしたが、ボジティブな会話で溢れており、このような世界があるのだと衝撃を受けました。

それから自分を変えたいと思うようになり、本などで情報収集するようになって。読んでいた本に「すべてに通じるのは営業だ」と書かれていたのがきっかけで営業に興味を持ち、ネット上で案件を探したのです。そして、たまたま見つけた通信決済端末のフルコミッション営業に応募しました。

ーたしかに、営業で身につく力は公私問わず幅広く応用できますよね。初めて営業に挑戦してみていかがでしたか?

営業の「え」の字も知らないので、本などからノウハウを吸収して丸パクリし、トライアンドエラーを繰り返していましたね。素直さと向上心があったおかげなのか、成果が上がるようになり自信がつきました!

また、一人暮らしで家賃や生活費を自分で払わなければならなかったのもあり、売れば売るほど給料が上がるのがモチベーションになっていましたね。アルバイト時代は時給が固定されていたので手を抜いていたこともありましたが、成果で給料が決まるとなると「やってやるぞ」と闘志が湧き上がりました。やりたくてやっていたので飛び込み営業で断られてもいちいち落ち込まなかったです。

営業を通じて成功体験を作ることができたので、今後は同世代にも似た経験をしてもらいたいと思い、組織のマネジメントにも挑戦しました。

ー営業とマネジメントにはそれぞれ別の難しさがあるように思います。マネジメントもうまくいったのでしょうか?

いえ。営業経験しかない僕にはマネジメントのノウハウがまったくなかったので、失敗の連続でした。自己流でメンバーを鼓舞するものの、誰もついてこないどころか辞める人が耐えなくて……。

「なんで結果が出てないのに寝てるの?」「つべこべ言わず働いて」などと言っていたので、今振り返ると当たり前ですよね。努力で自分を変えられると伝えたい一心で、目の前の相手を変えようとしてしまいました。

このように悩んでいた時に知人の紹介でアチーブメントを知り、大学生向けの研修があったので参加したのです。

ーアチーブメントとの出会いはこの時だったのですね。この後どのように取り組みを変えられたのか教えてください。

研修では、「自分を変えられるのは自分だけで、相手を変えることはできない」という選択理論心理学をベースにしたマネジメントを学びました。目から鱗で、これまでうまく行かなかった理由が見つかった感覚がありましたね。

組織でもさっそく実践し、「やれ」ではなく「どうしたい?」を引き出してからその実現に向けてどうすべきか一緒に考える関わり方に変えたところ、メンバーの反応が変わってきて。「直哉と働くのが楽しい」と言ってもらえるようになって嬉しかったです。