自分の理想の未来を描く。転職メディア『JobTier』編集長・坂本真梨絵の挑戦

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第691回目となる今回は、転職メディア『JobTier』編集長・坂本真梨絵さんをゲストにお迎えし、現在のキャリアに至るまでの経緯を伺いました。

有名大学から無名のベンチャー企業に就職。早くから様々な部署を経験し、充実したキャリアを築いていたものの、このままで良いのかというモヤモヤ感は常にあったという坂本さん。副業ではじめた転職サイトの編集長に就任したことをきっかけに、会社員を辞めて独立への道を選びました。そんな坂本さんから、自分の理想の未来を描く大切さや後悔しない決断について伺いました。

楽しく働く大人を増やしたい。3足のわらじを履く20代編集長

ーまずはじめに、自己紹介をお願いします。

転職メディア「JobTier」編集長の坂本真梨絵と申します。新卒でベンチャー企業に就職して営業や人事、広報などを経験した後、副業で転職メディアを立ち上げて編集長となり、2021年に独立しました。

現在は「楽しく働く大人を増やす」をテーマに、3つの仕事に携わっています。

ーそれぞれの仕事の詳細を教えていただけますか?

まず、転職メディア「JobTier」の編集長として転職に関する本音や悩みを解決するメディアを運営しています。

そのほかに、アースメディアという企業が立ち上げたプロフェッショナル人事の複業コミュニティ「HRギルド」にも携わっています。

「HRギルド」は、プロの人事として活躍する人材と、人事・組織課題に悩む企業とを副業でマッチングして、スキルを共有しながら共にレベルアップしていくサポートをする事業です。

また、株式会社LCPという会社では、立ち上げ準備段階のベンチャー企業に対して採用・組織戦略の総合支援をおこなっています。こちらは、2022年4月に新サービスを開始したばかりです。

ー新しいサービスの特徴を聞かせてください。

キャリアに悩む求職者に対して、将来の理想の自分から逆算したキャリアカウンセリングをおこなっています。LCPを通じて「理想の未来を描いて行動に移すことで人生が変わる」ことを実感してもらい、自分らしく生きる大人を増やしたいと考えています。

無趣味な少女が自分らしさを出せるようになった大学時代

ー現在は多方面で活躍されている坂本さんですが、学生時代はどのように過ごしていましたか?

中高一貫の女子高で育ち、周囲に嫌われないように気を配りながら過ごしていました。友人たちが好きなアイドルについて語る中で、私は何にも興味を持てず……。自分のことを語れない自分が嫌いでした。

でも、大学に入ってからは少しずつ自分らしさを出せるようになったのです。

ー大学では、どのようなことがあったのでしょうか。

とにかく「自由に生きている人がこんなにたくさんいるのか」と驚きました。学生で起業する人も多く、27歳で大学生活を送る人や、大学に寝泊まりしてプログラミングに没頭する人も。

他人からの目を気にせず、自分らしく心地よく生きる人々に出会えたことで「ここでなら自分を出しても嫌われないだろうし、生きやすいだろう」と感じることができました。

ー大学生活で印象に残っている出来事はありますか?

学園祭の実行委員を経験したことです。学園祭を作り上げる過程を通して、私はチームで本音をぶつけ合いながら物事を作り上げることが好きなのだと気づきました。

自分の思ったことを口に出せるようになったことも、私にとっての大きな変化です。

ベンチャー企業に入社。働く意味を問い直す

ー新卒ではベンチャー企業に就職したそうですね。

入社1年目は営業を担当し、飛び込み営業や電話での新規開拓をおこないました。新人にもいろいろチャレンジさせてくれる環境だったので、毎日刺激的で充実していたと思います。

でも2年目で人事部門へ異動したときに、一種の燃え尽き症候群のようになってしまって……。

会社に依存しない力を身に着けたいと営業を頑張ってきたけれど、今の経験が本当に成長につながるのだろうか。仕事を通して実現したいことは何なのか。

働く意味を悩みだしてから、同じ会社に勤め続けることにも違和感を覚えるようになり、モヤモヤした日々を過ごしていました。

ーモヤモヤと悩んだ時期を乗り越えられたのには、どんなきっかけがあったのですか?

たまたま行った人事関連イベントで女性経営者の方に出会い、初対面ながらもキャリアの相談をしたことがきっかけになりました。

相談の最後に「あなたは本当に自分の人生をワクワク生きているの?」と聞かれて、核心をつく一言にハッとしたんです。

会社員時代の激務をきっかけに、時間と場所に縛られない働き方をしたいと独立された経歴を伺い、私も彼女のような生き方をしたいと考えるようになりました。