自分の理想の未来を描く。転職メディア『JobTier』編集長・坂本真梨絵の挑戦

後悔はしたくない。心の声に従い、転職メディアの編集長として独立を決断

ー独立に興味を持ってから、何か行動に移しましたか。

ベンチャー企業での仕事を続ける傍ら、副業で転職メディアを立ち上げました。ブログを執筆するコミュニティでチームを組み、メンバーとノウハウを共有しながらスキルアップを目指しました。

ブログのテーマを検討する中で、テーマのひとつに「転職」があがったんです。もともと、求職者と企業の人事担当との間での情報格差には課題を感じており、改善したいという想いがありました。

転職というジャンルなら人事担当での経験を生かせるので、思い切って編集長になろうと立候補しました。

ー未経験で「メディアの編集長になりたい!」と立候補できたのはなぜですか?

自分を変えたいという思いがあったからです。私はもともと、リーダーよりも副リーダーのようにサポートする役割が得意で、先頭を切って周りを引っ張るのは苦手なほうでした。

でも、あえて責任を取る立場になることが将来的な成長にもつながると考え、未経験のマネジメントに挑戦することを決めたんです。

ー編集長の立場になったことで、新たな気づきや変化はありましたか。

はじめは、優秀なメンバーをまとめられるか不安でした。でも、自分ができないことは正直に助けを求め、サイトへの想いを語り続けることで、だんだんとチームがまとまっていった実感があったんです。

マネジメントを通して、編集長である私が誰よりもサイトに思い入れを持って行動することで、メンバーの意識や行動も変わると気づきました。

特に印象に残っていることは、副業仲間だったメンバーが会社を辞めて独立すると決めた時、「坂本さんのような生き方が面白そうだと感じた。そういう働き方をしたい」と言ってくれたことです。自分の心に正直に、ワクワクする一歩を踏み出してくれたことはとても嬉しく感じました。

ー副業をきっかけに独立されましたが、会社員を辞めるのは怖くなかったですか?

独立して収入がなくなることは怖かったです。実際に独立して半年は赤字が続きました。

でも、転職メディアを本格的に運用しはじめてから、メディア運用の楽しさにハマっていったんです。本業の会社での仕事中も、つい副業のことを考えてしまって……。

心でやりたいと感じることと実際の行動との違いがだんだん辛くなり、「20代の今なら仮に失敗したとしてもやり直せる。独立したほうが後悔しない」と考え、思い切って独立を決意しました。

未来にワクワクしながら働く、自律した組織づくりをサポートしたい

ー独立してみての心境はいかがですか。

すべてのことを自分で納得して決断できるようになり、仕事への充実感が高まっています。

働き方の軸を「楽しく働く大人を増やす」に整理したことで、限りある時間でいろいろな事業に関われるようになりました。

チームでゼロから生み出したものが誰かに評価されたり、お客様からコメントをいただいたりするのもうれしいですね。

ー坂本さんの今後の展望について聞かせてください。

自分らしい働き方を実現できる「個人の時代」に、未来にワクワクする大人を増やしていきたいと考えています。

自分の生き方を自ら決めていくと、人生の満足度も高まりますし自信も生まれます。ひいては、社会全体の幸福度にも繋がるのではないでしょうか。

働き方が多様化するこれからの時代は、ビジョンに共感した人たちが集まり自主的に動ける組織こそが強い組織になると思います。企業という形にとらわれないコミュニティをベースにした組織も増えてくるでしょう。その理想的な組織づくりをサポートする第一人者になれたらと考えています。

ーさいごに、U-29世代の生き方に悩む読者へアドバイスをいただけますか。

自分を変えたいと思う方がいたら、実名や顔を出しての交流に挑戦してみてほしいです。

私は2021年4月から顔出し実名での情報発信をはじめて、1年間でたくさんのチャンスに巡りあえました。今回のU-29でのインタビューもそのひとつです。

10〜20代の若い時期こそ、今まで接点のなかった人との交流を通して多様な価値観を得られるのではないかと感じています。新しい情報が増えるほど自分自身をアップデートできるので、ぜひ意識してみてください。

ーありがとうございました!坂本さんの今後のご活躍を応援しております!

取材:黒澤朝海(Twitter
執筆:石崎リカ(Twitter
編集:仲奈々(Twitter
デザイン:高橋りえ(Twitter