U-29世代フリーランス・複業パーソンに聞く。家庭との両立や複数の仕事を成立させる「マイ・ルーティン」

今回は、U-29世代のフリーランス・複業パーソンに集まっていただき、座談会を実施しました。テーマは、家庭との両立や複数の仕事を成立させる「マイ・ルーティン」。

1日の時間の使い方について話を伺うと、フリーランス・複業パーソンのリアルな日常、すぐに真似できる習慣・時間術が見えてきました。

これから独立・複業を考えている方、すでに独立・複業していて時間の使い方に悩んでいる方がいれば、是非ご覧ください。

 

プロフィール

・おのまり

フリーランスとしてライティング業務、編集、採用広報業務等に関わる。朝5時に起床する習慣によって時間を生み出し、自身のビジネス構築とクライアントワークを両立。「1人でブラックな働き方に陥っていた頃もあった」と話すも、今は自分軸を持った実践する。
https://u-29.com/2023/10/12/onomari/

・山口桃果

『伝え方が9割』著者の佐々木圭一氏の会社に広告プランナーとして正社員勤務。複業では『学びを結果に変えるアウトプット大全』著者の樺沢紫苑氏のもとで秘書業務に従事。仕事以外の時間は、自分自身や1歳の息子、家族のために使っている。自身の経験から、「1日8時間以上は働きすぎ…」「机を離れて過ごしている時の方がアイデアが浮かぶ」と話す。
https://u-29.com/2023/07/03/yamaguchi-momoka/

・高岡慧

株式会社Another worksで広報業務に従事。都内や地元である富山県のベンチャー企業などで複業中。複業では広報、事例記事作成、採用媒体の運用に従事。複業を始めてから本業の密度も一層上がり、相乗効果。複業においては「目的が重要」と話す。
https://u-29.com/2023/03/10/takaoka-kei/

 

朝は本業始業前の「じぶん時間」を有効活用!

–午前中の過ごし方を教えてください。

高岡:7時半に起床し、8時には家を出て電車で本業の会社付近へ移動します。移動中は仕事をせず、近くのカフェ等で1時間ほど複業の定例業務をしてから本業へ会社へ出勤します。もともとは夜に複業の仕事を入れていました。本業が押したりイベントに出たりするとその日のうちに作業できないこともあったので、朝に時間を設けるようになりました。

おのまり:私は5時に起床して、すぐにその日のやることリストを作成します。9時くらいまでの間は自分のnoteやSNSの企画・更新等に時間を使います。(noteやSNSは)自分のビジネスの仕組み構築のために行っています。その後、9時からクライアントワークに入るのがいつもの流れです。

早朝から仕事をしているので、9時頃に運動をしに出かけることもあります。気分が晴れてスッキリするので、その後の仕事が捗ります。以前はクライアントの始業時間に合わせて着席していなければ…と思い込んでいたんですが、無理して周りに合わせず、マイペースに働くようにしています。フリーランスのメリットの一つですね。仕事とプライベートの境を分けずに過ごす方が自分に合っていると感じています。

山口:私は7時に起床。家族の朝ご飯を作ったり子供を保育園に送り届けたりしていると8時半くらいになり、好きなチャイティーを一杯入れたらすぐに仕事に入ります。本業はフルリモートで、代表に相談の上、私だけ始業時間を早めていただいています。午前中の方が頭が回るので、朝の方が進めやすいものから着手。最近は午前中に複業の業務を入れることもあります。私は仕事とプライベートをはっきり分けて、互いに侵食しないように心がけています。

 

複業や育児など、制限によって本業の密度が上がる

–午後〜終業後の過ごし方を教えてください。

高岡:19時までは本業の業務を行い、帰宅すると20時くらい。22時頃に家事などが落ち着き、その後は複業や趣味の時間にしてます。以前は「もうちょっとやろう、明日の分もやろう」といって仕事を続けてしまっていたんですが、複業を始めてからはほぼ定時に帰るようになりました。

30分刻みで取り掛かることを決めていて、朝リストアップしたTODOを完了したらそれ以上は仕事をしない。8時間でできることは限られるという前提で優先順位を決め、やらないことを決める。優先順位や進捗は常に上司に報告・相談をして、定例業務も定期的に見直して断捨離。そういうことを意識しています。

おのまり:私も1日分のタスクを終えたら、まだできると思ってもやらないと決めています。とても共感。

朝から晩まで働いてた時期もありますが、より短い時間で高い成果を出している人を見てハッとしました。効率や生産性が大事なのだ、と。それ以来、自分で終業の目処をつけることに加え、タイマーを使って1〜2時間おきに休憩を設けるなど、工夫を施すようになりました。

私の場合、夜はスマホをだらだらと見てしまわないように電源をオフにして、寝る前の読書を習慣にしています。

山口:お二人に同じく、私も仕事は18時に終わらせると決めています。それ以降は持ち込まない。働きすぎて、何のために生きているかわからなくなる時があったんです。それ以来、夜は自分の時間にしようと決めました。今となっては、冷静に考えれば「1日8時間以上働くって、ちょっと過剰だな」って思います…。

自分のために使える時間は映画をみたりゲームをしたり…週一回は社交ダンスもしています。自分の仕事のためにTwitterやブログを更新することもあります。

本業では、1つのキャッチコピーを決めるために100くらいの案を考えるんですが、机の前で考え込むよりもダンスしてる時や子供と遊んでる時などに案が浮かぶことが多くて。不思議なんですよね。

 

1日に与えられた時間は平等。両立のコツは?

–両立のコツや心がけを教えてください。

高岡:心持ち、ですかね。なぜ複業したいのか?を考え、目的を言語化することが大事だと思っています。私の場合は将来地元の富山に帰りたいと思っているので、将来から逆算して複業をしています。だから頑張れるんです。

目的は人と話しながら決めています。人と話すことで気づいたり言語化できたりすることがありますからね。

おのまり:目的の言語化、私も意識しています。当初は「趣味なんかに時間を使っていられない。周りが休んでる時こそ働くんだ」というモチベーションでした。その結果、フリーランスという働き方を選んだのに1人でブラックな働き方に陥ってしまって…。やがては、周りとうまく対話ができなくなってしまいました。今では目的や目指す先を言語化し、自分軸を持って、マイペースに働くようにしています。とはいえ、私の意志だけでは自分を守りきれないこともあるので、周りに宣言して時間を確保するようにしています。

フリーランスって試されるような瞬間があるんですよね。「フリーランスだからまだ(遅い時間でも)やれるでしょ」と思われたり、自分でも「あわよくば、もう少し仕事をしてしまおう」と思ったり。こういう時に自分の判断軸を持って、飲み込まれないようにすることで時間を確保しています。例えば、slack名に「■時以降稼働しません」と書くことも一つの工夫です。

–これから独立・複業を考えている方、すでに独立・複業していて時間の使い方に悩んでいる方に向けてアドバイス、メッセージはありますか。

山口目的があれば、複業が禁止されている会社でも諦めず、上司や社長に相談をしてみてほしいです。実は、私が所属する本業の会社は複業禁止の会社で…。それでも直談判をしてみたら、相談の上で許可が得られました。ルールがあったとしても可能性はゼロではないと思うので、挑戦してみてください。

おのまりフリーランスは1人になりやすい。意識して人と会うようにした方がいいと思います。人と会うことでアイデアが生まれたり仕事に繋がったりすることってあるんです。自分からそうした機会を意図して作るようにすることをお勧めします。

高岡:複業をやってみたい、けれども自分の今のスキルでできるのかわからない、という方はまずこれまでの人生や経歴を振り返ってみてください。そして、周りの方に相談してみたり、複業サイトに登録してみたりすることをオススメします。自分の中では当たり前にできることでも、その能力を欲しがっている企業は多いはずです。また、未経験からでも挑戦できる複業もあります。私も複業で今携わっている、採用媒体の運用は未経験からの挑戦でした。

 

最後に

今回のテーマは、家庭との両立や複数の仕事を成立させる「マイ・ルーティン」。U-29世代のフリーランス・複業パーソンに集まっていただき、座談会を実施しました。

これから独立・複業を考えている方、すでに独立・複業していて時間の使い方に悩んでいる方がいれば、是非参考にしてみてください。

 

座談会出席者の過去記事

・高岡慧
https://u-29.com/2023/03/10/takaoka-kei/

・おのまり
https://u-29.com/2023/10/12/onomari/

・山口桃果
https://u-29.com/2023/07/03/yamaguchi-momoka/