失敗を恐れずに進み続けることが1番の近道。SEGuild山田拓の人生の歩み方

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第989回目となる今回は、フリーランスエンジニア兼エンジニアコミュニティSEGuild代表の山田拓(やまだひらく)さんをゲストにお迎えし、現在のキャリアに至るまでの経緯を伺いました。

ご自身がエンジニアとしてフリーで働く一方で、その経験からエンジニアの抱える不安や疑問を解消できる場を設けたいとエンジニア専用コミュニティを発足させた山田さん。元々は内気な性格でしたが、どのように現在の考えに至り、コミュニティを運営するまでに成長したのか、その心境の変化について話してもらいました。

コンプレックスから失敗を恐れ実力を発揮できなかった幼少期

ーまずは簡単に自己紹介をお願いいたします

フリーのシステムエンジニア兼エンジニアコミュニティSEGuild代表の山田拓(やまだひらく)です。

大学卒業後システムエンジニアとして入社し、3年前に独立しました。SEGuildでは過去の経験や人脈を活かして、教育とキャリアサポートを目的に活動しています。

ーエンジニアづくしの活動をされている山田さんですが、どのような幼少期を過ごされましたか?

小中学生ではクラブチームでサッカーに打ち込んでおり、朝から晩までサッカー漬けの日々でした。中学ではあまり身長が伸びなかったので、成長していく同級生とのフィジカルギャップを補うためにテクニックを磨きました。当時はとにかくレギュラーを勝ち取るために必死で練習していました。

その成果もありレギュラーメンバーとしてプレーしていましたが、本番に弱いのが悩みでした。身長がコンプレックスだったので、どれほど練習しても自分に自信が持てなくて。「失敗するのではないか」と不安と緊張で実力を発揮できずにいたのが幼少期の僕です。

失敗を恐れるなんてもったいない!行動を起こせば次の展開が見えてくる

ーその悩みはどのように克服していきましたか?

サッカー以外での活動を通して少しずつ自分に自信が持てるようになりました。

その活動のひとつが友人に誘われて始めたバンドです。初めてのライブはまさかのコンテスト形式かつ一週間後に控えていました。親戚にもらったベースで練習をし、譜面を弾きやすいコードに書き換えてなんとか完奏したライブ。そこで5段階評価の3をいただけたのが自信に繋がり、その後も真面目に向き合うきっかけとなりました。

ーバンド活動の他にも何かきっかけになった出来事はありますか?

高校1年生のときにボーイスカウトの海外派遣に興味を持ち、初めて海外にいきました。アメリカで銃を打つ体験や乗馬しながら山を回るプログラムだったのですが、まったく英語が話せない、知らない環境下でも不安なく完遂できたのも大きな成長に繋がったと思います。

高校2年生では90ヵ国が参加する大会にも出場しました。上記のようにいろいろなプログラムを一緒にやったのですが、不思議と緊張することはなく、世界中の人たちと仲良くなりました。その方々との交流を通して「物事はやれば意外となんとかなる」ということ「失敗を恐れることや不安に思うことはとてももったいない」と思うようになり、性格が変わっていったんです。

ー現在の山田さんの性格はそこから形成されたんですね?

もともと物怖じしない性格ではあったのだと思います。中学時代身長のコンプレックスで自信を持てず内気になっていたのが、成長が追いつき環境も変わったことでよい方向に軌道修正されました。

仮説、失敗、仮説、成功。その繰り返しで成功体験が増えていく

ー高校で大きな成長を遂げたあとの大学生活について教えてください。何を学びましたか?

パソコンスキルを持っていて損はないと思っていたので高校では理系を選択して、そのまま大学でプログラミングを学びました。

他にも音楽や映像の情報を学べる学科があったので、プログラミングをやりつつ歌声に関する研究をしていました。新規研究だったので最初からロジックを組む必要があり、夏休みは毎日研究室に寝泊まりしていて、メンタル的に強化された修行期間です。

バンド活動も継続しており、ギターの人が考えたコードに歌詞や曲の展開などを提案して自分たちで曲を作り始めてから音楽がさらに楽しくなりました。すでにあるものではなく、新しいものを考えたり、全体像を作り出すのが好きなんだとそこで気づきました。

ーその他ご自身で何か考えて作業した経験はありますか?

スプラトゥーンというゲームの内容が面白くてハマってしまい、ゲーム性を研究して戦略的にチームを組んでプレイしていました。仮説を立て、その結果を元に成功体験を積み重ねていくのが楽しく、気がつけば5000時間ほどやっていました。とてもエンジニアらしいエピソードだなと思っています。

ー全体を俯瞰して指示を出したり、提案力に強みがあるんですね。

そうですね。こうなったら面白いんじゃないか、うまくいくんじゃないかを考えて、出た結果を楽しむことができます。特性上自分ですべてをやるのは向いていないので、実行は基本的に他の人の力を借りますが(笑)。

プログラミングのグループ課題でも、企画と工程を練ることがほとんどで、メインの作業であるコード作りは他の人にお願いしていました。