一度きりの人生で、後悔のないチャレンジを選択する。アレスグッド事業統括半井翔汰

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第866回目となる今回は、『アレスグッド』事業統括の半井翔汰さんをゲストにお迎えし、現在のキャリアに至るまでの経緯を伺いました。

社会課題解決やサステナビリティ推進に、本気で取り組んでいる企業さまとつながるための仕組み『エシカル就活』を運営している半井さん。コンフォートゾーンを出る必要性や大切にしている価値観などを伺いました。

全員リーダー制度を発案

ーまずは簡単に自己紹介をお願いいたします。

株式会社アレスグッドに勤めています。半井翔汰と申します。現在26歳です。

大学卒業後に株式会社リクルートに入社し、中小零細〜上場企業まで、採用コンサルタントを2年ほど勤めました。

その後事業戦略企画室に移動し、「どうすればもっと多くの企業さま・求職者の方にハッピーマッチングを届けられるか」や「数年後、数十年後にどんなHRの未来を作れるか」などを考える仕事をしていました。

昨年に転職をして、『エシカル就活』という社会課題解決に取り組む企業からスカウトが届くサービスを運営しております。

「サステナビリティファーストな世の中」を作るべく、社会課題解決やサステナビリティ推進に本気で取り組んでいる企業さまと、優秀な人材が出会い、つながるための仕掛けや仕組み作りに取り組んでいます。

ーここからは、半井さんの過去を振り返ってお伺いします。どのような学生時代を過ごされたのでしょうか?

野球が好きで、小さな頃からずっと続けていました。高校生のときには、野球部で主将をすることになりました。

当時野球部に所属していた僕たちの代は、全員が軟式野球上がりで、正直言って前評判はよくなかったです。地区大会も初戦負け、練習中の雰囲気も悪く、主将として責任を感じながら暗中模索の1年を過ごしました。

そんな中始めたのが、『全員リーダー制度』です。

どうしても試合に出ている人が発言権を強く持っていて、逆にプレーでの活躍が難しい選手は、自分の存在意義を感じにくくなる構造があるのかなと僕は感じていました。

だからこそ全員が輝くために、試合に出られない選手も他校の情報やグラウンド整備、一部走塁だけなど、細かく部門を区切りました。仲間と話し合って、全員が何かのリーダーになるという制度を作ったんです。

その結果プレーで活躍できなくても、集めてきた情報などでチームに貢献することができる。それぞれが責任感を持って取り組むことで、結果的に全員が主体的にチームを作り、輝ける場所を生み出すきっかけになりました。

この考え方自体は、社会人になってからも変わっていないですね。チームの結束力が強くなる一つのきっかけにもなり、夏の大会ではベスト8まで躍進しました。

タイへの留学で新しい価値観に出会う

ー18歳のときに初めての転機があったそうですが、どんな出来事だったのでしょうか?

大学でも野球を続けるつもりで受験をするものの、志望校には不合格でした。初めての挫折を経験し、自宅から一番近い私学に通うことになりました。

当時は、野球で培った「続けることの大切さ」や「途中でやめることは逃げだ」という価値観を強く持っていたので、自分から野球を切り離すことが怖いと感じていました。

しかし、僕が好きなのはチームで大きな目標を追いかけ、難しいと言われているものを何とか乗り越えていくその過程と達成する瞬間が好きなことに気が付きました。そうした気付きから、野球との別れを決意しました。

ー大学ではどのような活動をされていたのですか?

大学では、将来役に立つ経験をしたいと思っていました。「グローバル」「ビジネス」「リーダーシップ」などのキーワードから、英語は間違いなく必要になってくるなと思い、がんばることに決めました。

当時は将来やりたいことの解像度も高くなかったので、英語くらいしか思いつきませんでした。

大学1年生のときに、英語でディスカッションなどをする『ESS』チームに加わります。ESSの活動を続けていくなかで、本格的に英語を使いたいと思うようになり、初めての海外旅行はオーストラリアに行きました。

海外旅行は初めてでしたが、「生きた英語を使うのってこんなに大事なんだな」と思うと同時に、もう少し長い期間行けたらいいなと考え、留学を決意しました。

ただ留学するだけではなく、外国語を用いて仕事をするプログラムに興味があり、より実践的な経験が積めるようなプログラムにチャレンジしたい。

そう考えていたタイミングで、返済不要の奨学金がもらえる『トビタテ!留学JAPAN』というプログラムがあるらしいと知りました。すぐに応募して、タイへ半年のビジネス留学が決まりました。

ー実際に半年間ビジネス留学をされてみていかがでしたか?

大学のプログラムを活用して、タイのバンコクでインターンシップを行う留学に飛び立ちました。

事前情報では英語を使って仕事をすると聞いていたのですが、話せない方のほうが多い環境でした。言語がなかなか通じないなかでも意思疎通を図りながら、自分のやりたいことと求められていることとのバランスを取り、やりたいことを実現していく。

コンフォートゾーンを出続けるチャレンジを通じて、「最後は何とかなる」「物事に正解はない」という価値観に出会いました。

留学中にビジネスで著名な方々にもお会いさせていただく機会がありましたが、外からはどんなに凄そうに見える人でも、見えないところでの一つひとつの積み重ねがある。一夜にして偉業を成し遂げている人や、得たいものを手にできる人っていないんだなと留学を通じて学びました。

トビタテの仲間たちのFacebook投稿からも刺激を受け続けた半年間でしたね。

人間は弱い生き物なので、どうしても気持ちの良いところや居心地がいいところに留まってしまいがちなのですが、新しいものを手に入れたり挑戦したりするときは、勇気を持ってコンフォートゾーンを出ることが重要なのかなと感じています。

当時はコンフォートゾーンをという言葉を概念化して使っていたわけではないのですが、あえて苦しい環境に身を置くことを意識していました。