コンフォートゾーンから出続けることが大切
ー留学後はどう過ごされていたのですか?
在学中に前職のリクルートから内定をいただいていたので、残りの大学生活を後悔なくどう過ごすかにフォーカスしていました。コンフォートゾーンを出ながら、様々なチャレンジを続けていましたね。
その中でも転機となったのは、リクルートが当時開催していた約1週間のインターンシップです。東日本大震災で甚大な被害に遭った後、目を見張るような復興を遂げた街として有名な宮城県の女川町に行きました。
リクルートメンバーと1週間滞在して、奮闘されている起業家の方に対して、企画を提案するという課題解決型のインターンシッププログラムに参加しました。このときの体験は僕にとって学びが多く、自分の地元にも目を移す機会になりました。
地方と都心部の機会格差・情報格差を痛切に感じるなか、それを打開する一つの軸として、リクルートで学んだことを自分の地元でやろうという思いに至りました。
地元から近い淡路島に海外の留学生と1週間滞在して、淡路島の企業さんに対しての課題をいただき、最終日には市長や企業担当の皆さまに対してプレゼンテーションをする。そしてリクルートで学んだ「内省」のセッションも毎日組み込みました。
ありがたいことに同事業は、翌年から市の委託を受けて開催することになりました。
その他にもハーバード交流事業の立ち上げ・登壇、薮中塾の代表など、本気で取り組めば、いろいろな人たちが協力してくれることは、今にも通ずる学びだったなと思います。
ー26歳のときに、今までにはない大きな決断をされたそうですね?
当時はつながりがあったわけではないのですが、トビタテをきっかけにアレスグッドの代表と出会いました。
トビタテに参加した仲間を「トビタテ生」と呼んでいるのですが、「こういうふうな事業を考えているので、話をさせてください」とTwitterのDMをいただきました。
話をする中で彼の考え方を知り、この環境を取らないことのほうが僕にとっては後悔が残る選択になるなと思いました。
僕の中では、大きい目標を最高の仲間と追いかけることが、人生を豊かにする瞬間なのかなと思っています。アレスグッドにはそれがあったので、リクルートを約3年で辞め、新たな環境に飛び込みました。
振り返ってみれば、親や学校の先生、仲間からの期待に応えながら真っ当な人生を真面目に生きてきたんですよね。最近代表が「強みは真面目なところだよ」と言ってくれて。まさにその通りだなと思っています。
入りたいと思った会社から内定をいただき、仕事をする中でもチャレンジしたい思いをくんでいただいて、何不自由なく順風満帆。
その先の未来を全て捨てて、どうなるかわからない環境に飛び込むことは、僕の中では大きく道を外れる決断だったなと今でも思っています。
ー現在はどんなことに取り組まれているのでしょうか?
『エシカル就活』という社会課題解決に取り組む厳選企業からスカウトが届くサービスを運営しております。
社会課題やサステナビリティという言葉を聞いたことはあるけれど、どういうことかわからないとか、頭ではわかっているけど実現は難しいとか、表面上だけ取り組んでいるように見せているウォッシュの企業を見分けるのが難しいとか、本当に奥深いテーマだなと思います。
サステナビリティに配慮された世の中を作っていくという意味では、かなり大きなチャレンジだなと思っています。
とはいえ、大事にすべきなのは目の前のお客さんが困っていることを僕たちが引き出して解決していくこと。正解がないので、常に正解を追い求めながら、トライを重ねています。
アレスグッドの代表も「コンフォートゾーンを出続けろ」と僕らに言っています。彼自身がコンフォートゾーンの外に出続けて、誰よりも成長している姿を横でずっと見ているので、その価値観はますます強まっていますね。
会社の規模が小さいからこそ、事業が上手くいくのもいかないのも全て自分次第で、自分が成長すればできることが増えるのが楽しいです。
これまでの自分の人生で培ってきたエッセンスというか、当時の自分の気付きは、今も様々なところで活きているなと感じています。
特にサステナビリティ領域においては、僕たちが価値を提供し続けられるかどうか、その結果として大きなものに転換していけるかどうか、そこが今の僕たちに一番求められている部分なのかなと思っています。
半年後、どこまで成長を遂げられているのか楽しみです。
ー印象に残っている出来事があれば教えてください。
一番印象深い出来事は、使っていただいてる方やご紹介させていただいた方から「こういうサービスを待ってました」「すごく良い取り組みだと思うので応援しています」とお声をいただいたことです。
企業さんからも「ステキな方が選考に参加していただき、インターンの場でも積極的に良い発言をされていました」と聞くと、僕たちだからこそ生み出せた瞬間なのでうれしいです。
まだ駆け出しですが、僕たちの取り組みや思いに賛同をいただきながら、サービスを通じて社会を変えていくチャレンジをしている、広義の意味ではユーザーも仲間だと思っています。