本気で向き合って挑戦し続ければ人生は変わる。岩本咲良が大切にする考え方とは

シンプルに考えて挑戦すれば、自分のやりたいことに近づける

ーここからは、社会人のターニングポイントについて伺います。Spice Up Cambodia Co., Ltd.に新卒で入社した経緯を教えてください。

元々海外で働きたかったのと、大企業ではなく距離の近い規模感の会社で仕事をしたい気持ちがあったんです。スリランカのインターン先とグループ会社だった縁もあり、希望していた働き方にも合っていたのでその会社を選びました。

ーSpice Up Cambodia Co., Ltd.ではどういった仕事をされていたのでしょうか?

大学生向けに起業体験ができるインターンシップのカリキュラムを作っている会社だったので、私はカンボジアに駐在して運営の仕事をしていました。カンボジアの大学や企業と提携を組んで、現地で大学生がチームを組んで起業体験できるように、運営やお世話など様々な業務を行いました。

私は比較的体調を崩すことなく生活していたのですが、学生たちが食事や環境の変化で体調を崩すことが多くありました。それを機に健康の大事さを痛感し、健康管理に気づいたんです。どうにかしたいと思い考えた時に出会ったのが、次の転職先でもある株式会社FiNC Technologiesのヘルスケアアプリでした。

ユーザーの健康に寄り添ったアプリの使いやすさと、当時の代表が掲げるミッションに魅力を感じましたね。FiNC Technologiesに入社したいという気持ちが強くなったので、当時の代表に直接DMで連絡してお時間をいただき、自分の将来やりたいことをお話したところ、その場で入社が決まりました。

ー素晴らしい行動力だと思います。転職されてからはいかがでしたか?

社長直下の事業開発部署では代表の営業をしたり、クライアント様とFiNCのヘルスケアアプリで実現できることを話し合ってプロジェクトを進めたりする業務をメインで取り組みました。また案件を進めるにあたり、エンジニアチームや各部署と話し合い、どのタイミングでアプリに実装するかを決めて進行する働き方もしていました。

FiNCでは当時の代表を始め、周りの方が常にフィードバックをくれる環境だったので、本当に沢山のことを学べたと思っています。今でもFiNCで働いた当時の学びは大事にしています。

ーその後、株式会社WCTCに創業時期から入社されたそうですが、どういう経緯だったのでしょうか?

元々代表が起業する前から繋がりがあり、当時から起業の話も聞いていました。その後、会社に足りていない人材の話を伺う機会があり、私だったらその役割を果たせると思ったのでジョインしました。

私以外は全員エンジニアのメンバーなんです。将来的に0→1のプロダクト開発をしたかったので、エンジニアとしっかりコミュニケーションをとりながらプロジェクトを遂行するスキルを身につけないといけないと思っていました。エンジニアに寄り添って働きたい一心で、営業や新規事業の自社プロダクトの立ち上げに従事しています。

ー現在の会社でも、興味関心のある業務に携わっているのですね。

そうですね。これから必要最小限の価値を提供する自社プロダクトの開発・検証を進めていくフェーズなので、やりたい業務に携われていると思います。少しずつですがエンジニアに対する理解が深まってきたので、これまで以上に仕事が楽しいです。今後は、ユーザーのヒアリングや新規見込み顧客の獲得が必要なので、そのあたりの業務も担当する予定です。

ーベンチャー企業は変化が多く大変なこともあるかと思いますが、上手くいかないことや壁にぶつかった場合、岩本さんはどう対処しているのでしょうか?

これからもずっと挑戦していきたいタイプなので、自分で勝手に乗り越えられない壁を作りたくないんですよね。もし仮に壁が現れたとしても、私は壁を乗り越えられると思っています。壁というよりは、階段を登って進もうという感覚に近いかもしれない。どれだけ挑戦できるかが大事だと思います。

ー岩本さんは「シンプルに考えて行動する」ことを大事にしているそうですが、どういうときに意識されていますか?

新しく挑戦するときですね。何かを始めるときには、考え込まずに簡単な想定をするまでに留めておくようにしています。そうしないと、行動スピードが低下して挑戦する回数が減ってしまうからです。シンプルに考えて、まずは簡単に一歩踏み出せるものから始めることを大事にすれば、今後さらに自分を成長させることができるはず。考え込むよりも行動したほうが価値になるとわかってからは、シンプルに考えて行動できるようになりました。

ー貴重なお話をありがとうございました。最後に、U-29世代に向けてメッセージをお願いします。

歳を重ねるにつれて、次第に挑戦する人が減っているように感じています。社会に出てから経験を積めば積むほど、みんな夢を諦めているんじゃないかなと感じることがあって。でも、もっと気軽に挑戦できるようになったらいいなと思っています。小さなことでもいいので、年に一度は何か挑戦することを決めてトライしてみる。そうすると、その人自身の人生の捉え方や今後の展開が少しずつ変わってくるので、挑戦する人がもっと増えたら嬉しいです。

取材:丸山泰史
執筆:スナミアキナ(Twitter / note
デザイン:安田遥(Twitter