「20代の選択で人生が決まる」石堂里佳がメンターワークアウトを通じて現代の若者に伝えたい思いとは

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第640回目となる今回は、株式会社OVER20&Company.代表の石堂里佳さんをゲストにお迎えし、現在のキャリアに至るまでの経緯を伺いました。

ある本を読んだことをきっかけに、20代の選択が大事だと気づいた石堂さん。そんな石堂さんが、現代の若者に伝えたい思いについてお聞きしました。

幼少期に世界の広さを知り、刺激を感じる

ーまずは簡単に自己紹介をお願いします。

株式会社OVER20&Company.代表の石堂里佳です。当社は、企業に勤める10代や20代の若者が持っている可能性やインサイトを、社会に還元するサービスとして、企業を改革するメンターワークアウト事業を行っています。

ー具体的にはどのようなことをされているのですか?

企業様に対するボトムアップの施策の提案です。20代を自律型に育てることを当社が担い、会社には言えない本音や思いを、第三者としてメンタリングします。それらを個人情報を秘匿したうえで、企業様にお返しして施策をしていただき、パフォーマンスの向上に繋げています。

ーそんな素晴らしいサービスを展開されている石堂さんですが、どんな幼少期を過ごされたのですか?

兄と弟の三人兄弟だったのですが、当時は、兄弟の影響もあってジャンプや戦隊ものばかりをみていました。

そのなかで、わたしは宇宙に興味を持ちはじめ「将来は宇宙飛行士になろう!」と思っていました。幼いながらに、図鑑や写真集などで勉強していたのを覚えています。

ー宇宙に行くことに興味があったのですね。幼少期から見ている世界が広いように感じます。

幼少期から友人に「生活スタイルや、コミュニケーションの仕方が海外の人みたい」や「変わっている」と言われることが多かったです。私自身も日本が窮屈に感じ、海外で生活してみたいと思う時期もありました。

幼少期から感じていた日本に対しての違和感や、図鑑や写真集などでみた海外のイメージから、世界に興味や憧れを持ったのかもしれません。

ー日本は同質的な社会だと思うのですが、嫌悪感はありましたか?

嫌悪感はありませんでしたが、集団行動や周りの空気を読むことが苦手でした。昔から自分の意見はしっかりと持っていて、良い意味で周りに流されない子だったと思います。その性格は、29歳になった今でも変わらないです。

周りから変わっていると言われるのも、この性格が理由かもしれません。

大学生活を通して、社会にネガティブな印象を受ける

ー大学生になったときが新たなターニングポイントとのことですが、どんな大学生活を送っていたのですか?

幼少期から友人に「生活スタイルや、コミュニケーションの仕方が海外の人みたい」や「変わっている」と言われることが多かったです。私自身も日本が窮屈に感じ、海外で生活してみたいと思う時期もありました。

幼少期から感じていた日本に対しての違和感や、図鑑や写真集などでみた海外のイメージから、世界に興味や憧れを持ったのかもしれません。

ー大学生活の中で、いろいろな人と関わってみてどうでしたか?

「会社員になりたくない」と感じました(笑)。当時、憧れていた企業に勤める方や、別の会社員の方とお酒を飲む機会がたくさんありました。お話を聞かせていただくなかで、社会で働いている人たちのイメージがとても変わりましたね。

親から「働くのは楽しいことだよ」と言われて育ってきたので、現実とのギャップにショックを受けたのを覚えています。20代は体力や知力もピークで、失敗も許される時期なのに「そんなに安定思考でいいの?もっとチャレンジしないの?」と思っていました。

社会に対するネガティブな印象を吸収してしまったことで、就活をせずに今後の人生について考えるようになりました。

ある本との出会いが人生を変える

ー社会に対するネガティブな印象を持った後、明確な夢や目標を見つけることができたのは何かきっかけがあったのですか?

アメリカの心理学者、メグ・ジェイさんが出されていた「人生は20代で決まる」という本との出会いが私の人生を変えました。本を読むまでは、個人で稼ぐ働き方をしたいと目標を持っていながらも「まだ20代だから」と安心していた自分がいたのです。

その本には「20代を疎かに過ごしていると、30代以降に人生を変えるのは難しい」と、私の考えとは真逆のことがたくさん書かれていました。何をどうしたら良いのかわかっていなかった私にとって、進むべき道を示してくれているような一冊でした。

ーその本を読んで、何か夢や目標は見つかりましたか?

見つかりました。本の著者であるメグ・ジェイさんが、10代や20代の若者にカウンセリングをしていることを知ったときです。

私のなかにあるカウンセリングのイメージは、鬱の方や精神状態がよくない方が利用するものだと思っていました。しかし、アメリカではハイパフォーマーの方たちが、モチベーション維持のために利用していることも多いのです。

その事実を知ったときに、アメリカのようなカウンセリングの仕方を、日本の20代の方たちに向けて普及することができれば、いろいろな可能性が広がると思うようになりました。

自分の夢が「日本の20代の方たちの可能性を広げること」になった瞬間でした。

ー大学卒業後は、すぐに夢に向かって起業しようと思ったのですか?

大学時代に勉強をほとんどしておらず、何か自分のためになる勉強をしようと思っていたため、すぐには起業しませんでした。そんなとき、法律家の知り合いから「法律の試験を受けてみたら?」と言われます。

会社を経営していくうえで、法律関係の知識は必要だなと思い、資格取得後の退職を条件として、知り合いの法律事務所で働きました。無事に資格試験に合格し、行政書士の資格を得てから、夢に向かって進みはじめました。