学習塾でも会社でも、人生を豊かにする手段として石榑まりはコーチングを広める

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第682回はプロフェッショナルコーチとしてご活躍中の石榑まりさんです。現在はコーチとしてだけではなく、株式会社THE COACHのVOC活動を行いながら学習塾の塾長も務められている石榑さん。コーチングとの出会いや、コーチングを組み込んだ学習塾の立ち上げと運営に至った経緯をお話しいただきました。

コーチングは自分の中にある答えを見つけ出す時間

ーまずは簡単な自己紹介をお願いします。

現在はパーソナルコーチングを提供する傍ら、上場企業や地方の中小企業にて組織コーチとして活動しています、石榑まりです。2020年には高校生が何に興味を持っていてこれからどう生きていきたいかを一緒に見つけていけるコーチングとキャリア教育を取り入れた塾、学習塾ノビルらぼを共同創業。現在も塾長を務めています。また同じく2020年から株式会社THE COACHに参画し、オンラインコーチングスクールをより多くの人に届けるVOC(Voice of Customer)活動を担当中です。

ー石榑さんが行っているコーチングがどのようなものか詳しく教えていただけますか。

コーチングとは、コーチからの質問を通して自分の中にある答えを見つけ、どんどん自分について気づきが生まれていく時間です。よくカウンセリングとティーチングと比較されるのですが、カウンセリングは心の状態がマイナスにある方が対象で、それをゼロにリセットするもの。ティーチングは答えを教えてあげるものです。コーチングはどちらかというと心の状態がゼロまたはプラスの方が対象となり、答えは自分の中にあるのが特徴的だと思います。

 

大学受験の経験が、学習塾立ち上げの基盤

ー現在に至るまでのお話を聞かせてください。幼少期の出来事で石榑さんに大きな影響を与えた出来事はありましたか。

小さい頃からバイオリンをやっており、勉強と習い事の両立で充実した日々を過ごしていましたが、小学4年生の頃に人間関係で悩んだ時期がありました。同級生が見ているテレビ番組を知らなかったり、流行りに疎かったりと共通の話題が少なく、周りと合わないと感じることがあったんです。気づいたらクラスで居心地が悪くなってしまい、自分の殻に閉じこもっていました。

小学校高学年以降は、徐々にそういった悩みはなくなりましたが、当時の経験がその後の人との付き合い方に影響を及ぼしたなと思います。相手と分かり合えない経験があったからこそ、自分は人と関わる際に相手に寄り添う姿勢を大事にしようと意識するようになりました。

ー中高時代にも今の石榑さんの価値観やキャリアを形成するきっかけとなった出来事はあったのでしょうか。

高校3年生の時 第一志望校に落ちてしまったことが、一つの転機になったと思います。目標としていた大学に受からなかったことで、次にどこを目標として進んでいこうかと考えた時に、大学生活を自分らしく、思いっきり楽しもうと思うようになりました。

高校時代は家と学校のみが自分のコミュニティだったため、優秀でいること、少しでもレベルの高い大学に進学することが自分の価値基準になっていました。その価値基準が崩れて、より自分らしさを重視するようになったのが、受験のタイミングだと感じています。もっと違うコミュニティや大人の話を聞ける機会が当時あれば、また違った選択をしていたかもしれないと思ったことが、今の学習塾ノビルらぼの運営にもつながっています。先生や家族以外の人から刺激を受け、たくさんの考え方や選択肢があることを知ることで、自分が興味のあることや、自分が大事にしたい考え方をみつけ、目の前のことに打ち込んでいく。誰かが決めた基準や目標のためではなく自分の心が踊る方向に向かって進んでいくということをぜひ高校生にはやってほしいという思いから学習塾ノビルらぼはできました。

 

進路選択を控えた高校生にコーチング的な関わりを届けたい

ー第一志望の大学には進学できなかったとのことですが、大学生活でも現在のキャリアに影響した出会いはありましたか。

大学ではオーケストラに所属し、バイオリンを弾きつつ、大学2年では就活も見据えて海外インターンシップに参加しました。そしてその海外インターンで出会ったのがコーチングでした。コーチからの問いに答える中で新たな気づきがでてき、チームのメンバーが実際に変わっていくのをこのとき目の当たりにしたんです。ちょうどオーケストラの方でも、全員がよりよいパフォーマンスを出すためにはどんな雰囲気のチームだといいのかなどを考えているタイミングだったこともあり、コーチングに興味を持つきっかけとなりました。

ー今の石榑さんのベースとなっているコーチングとの出会いは大学2年の時だったのですね。そこからどのような流れで起業に至ったのでしょうか。

限りある残りの大学生活で、何に時間を使いたいか、何がしたいかを考えた時にコーチングやビジネスに興味があることに気づきました。そして大学3年の時に休学を選択。その間にコーチングスクールでコーチングを学び、コーチとしての仕事をスタートさせました。その後パートナーが塾を開講しようとしていたので自分のコーチングを組み合わせることで、高校生が自分で考える力を養える塾にできないかと相談した結果、ノビルらぼができたんです。

ーノビルらぼはコーチングも取り入れた学習塾ということですが、具体的にはどのような塾なのでしょうか。

勉強を学ぶのとは別に、週1回コーチングを受ける時間を設けています。どうしたらもっと楽しく勉強できるか、単語が覚えやすくなるかなどをコーチングを通して自分で答えを見つけてもらい、それをもとに学習をしていくスタイルです。また、キャリア教育の時間も設けており、外部からゲストを招いて話をしてもらったり、自己分析をしたりする時間も。これから大学受験という大きな選択肢を控えている小松市の高校生一人ひとりの可能性を伸ばせるよう、日々サポートしています。