「私が私を叶えていく世界」KOHAKU代表YUKIMIに学ぶ!新しい世界を開く道とは

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第380回目となる今回は、(株)KOHAKU代表YUKIMIさんをゲストにお迎えし、現在のキャリアに至るまでの経緯を伺いました。

現役で医学部へ合格し大学生活を送るも、これからの生き方に葛藤し悩む日々を過ごします。そんな中、自分の好きに向き合って生きている人々に出会い心動かされ、学生団体への参加を決意。その後、自分と向き合い自分の思いを実現させるために、コンセプトブランド「FEMMA」を立ち上げ、現在に至ります。

自分に真摯に向き合ったYUKIMIさんに、FEMMA立ち上げのプロセスや、自分の人生の切り開き方について教えていただきます。

目標の学部に入学するも、生き方に葛藤する日々

-まずは自己紹介をお願いいたします!
ブランド制作支援サービス「FEMMA」を運営している(株)KOHAKUの代表取締役兼鹿児島大学医学部医学科6年生のYUKIMIと申します。よろしくお願いいたします!

-「FEMMA」は、どのようなサービスを展開されているのですか?
コンセプトに「私が私を叶えていく世界」を掲げて、自己実現や自分で挑戦したい方、社会に対して思いがある方々に対して、ブランド制作支援を行っています。

もともとは女性の悩みをプロダクトを通して解決するヘルスケアブランドで、クラウドファンディングからスタートしました。ここからコンセプトを刷新していき、今の形になりました。ただプロダクトを作るだけではなく、届けたいメッセージをプロダクトに落とし込むことを大事にしていますね。

-女性向けのメッセージが多いと思いますが、発信したいと思ったきっかけはありますか?
自分が女性として生きてきた中で感じた違和感がきっかけですね。「女性は強さより愛嬌」「女性は、手に職を付けないと産後に復帰できない」などがよく言われており、手に職をつけることができる医学部へ行けば幸せになれると考えていました。

しかし、その考えに違和感を持ち「医学部に進学して手に職をつけることが幸せなのか?」と考えた時に、自分でキャリアを選んで進んでいくことが一番の幸せになるんじゃないかと思い、発信を始めました。また、これからどう生きていくか悩んでいる人達のロールモデルになれればよいなという背景もあります。

-これまでの考えに違和感を持つようになったターニングポイントを教えてください!
入学してからずっとどういう風に生きていくか自分の中で葛藤した時期があり、20歳で葛藤のピークを迎えました。ここがターニングポイントです。

これまで「どういう医師になりたいか、働き方をしたいか」を考えたことが無かったため、どう生きていいかが分からず、当時は毎日親友に泣きながら電話していましたね。いわゆるモラトリアムや、大学生特有の心理状態だなとは思いつつも、深刻に悩んでいました。

 

シェアハウスでの出会いがモラトリアム脱出への第1歩となる

-モラトリアムからはどうやって脱出されましたか?
親友が住んでいる東京のシェアハウスに10日間遊びに行った時に、ユニークな人達に出会ったことがモラトリアム脱出のきっかけです。シェアハウスの人達は、好きなことで生きていく覚悟を持っているし、好きなことで生きていくことへの批判も受け入れた上で、自分の好きに対して素直に生きていてすごくかっこいいと思いましたね。

シェアハウスの人達に、医学部へ進学した後の違和感を肯定してもらえたこともすごく大きな経験です。その後イベントや学生団体に参加し学外のコミュニティーを広げていきました。

-学生団体ではどのようなことを行っていたんですか?
私が所属した学生団体は、コーヒーの移動販売やBarの経営などのスモールビジネスを沢山行っている団体でしたね。私はその団体で組織設計や面談など人事をやっていました。

-その後「FEMMA」を立ち上げることになると思いますが、立ち上げのきっかけを教えてください。
学生団体の代表ととても仲が良いのですが、代表が立てた旗ではなく、自分で一から旗を立てて「自分が創りたい世界を創ろう」と思ったからですね。学生団体で培ったスキルは自分の中に残っていながらも、自分で一から作り上げた場所という認識が強いです。

-FEMMAの立ち上げプロセスもお聞きしたいです!
もちろんです!基本的にSNSを通じて知り合った方々が多いですね。デザイナー担当の子や、広報担当の子も、Twitterで知り合いました。私は自分の感情やこういう世界を作りたい!という想いをシェアすることが好きなので、同じように世界観を聞くことが好きだったり、何かを一緒に作っていきたいというメンバーが集まってくれています。

また、チームメンバーそれぞれが自分の世界観を創ったり、自分にないものを持っているので尊敬しています。そのことがチームとして心地いいですし、採用の基準も自分が尊敬できるかが前提になっています。

-それぞれの個性が溶け合って1つになるとすごく素敵ですね。
素敵な表現ですね!!私が目指している組織は1つのビジョンを基に集まって、それぞれが色んなことをやりつつも、1つの生命体として稼働すればいいなと思っています。足りないものがあれば誰かが補えばいいし、主張していることがあればサポートをしていく組織でありたいですね。

 

「FEMMA」を通して自分と向き合う

-FEMMAは今後ジェンダーに囚われず色んな方向けにサービスを展開されていくのでしょうか?
はい。私たちのMISSIONは「永遠を望むような美しい世界を創造すること」です。そこにはジェンダーの区切りはないと思っているため、苦しみに声を挙げている方の力になりたいと考えています。その一歩としてのブランド制作支援です。

また、フェムケア領域に興味があるため、その領域で医学の知識を活かしつつ事業を展開していきたいなと考えています。しかし、私自身としてはより根底に流れるような幸福の追求や、自己実現という部分にフォーカスを当てて旗を立てたいと思い、現在の事業に注力しています。

-今後はそれぞれの個性が輝きながら生きていける時代になるといいですよね。
そうですよね。以前誰かから貰った言葉ですが、知らないという感情と恐怖はすごく近い場所にあります。だからこそ、自分が本当に嫌いなのか、知らないから怖いのか、この感情を区別することはすごく難しく、きちんと区別できている人も少ないと思っています。人に対して異質だと感じた時は、「なんでこの人はこれをしているのだろう?」とよく考えるようにしています。

-これから自分の人生を切り開いていく方に向けてアドバイスをお願いいたします!
自分を実現するための方法として、一般的な正解はないと思っています。だからこそ、自分が選んだ道を正解にする強さが大切ですし、自分もそうありたいですね。今悩んでいたり、苦しい思いをしている人達は、今の悩みや苦しみがいずれ正解になる日が来ると思いますし、今の道を正解にするために生きていくこともよいと考えています。

-楽しい時間をありがとうございました!これからも応援しています!

取材者:三木 晶子(Instagram
執筆者:藤川 結貴(Facebook/note
デザイン:五十嵐 有沙(Twitter