これからの働き方はご自愛スタイル!? 17歳クリエイターのゆぴの仕事との向き合い方

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第269回目となる今回は、17歳クリエイターのゆぴさんをゲストにお迎えし、現在のキャリアに至るまでの経緯を伺いました。

広告のディレクションやライター経験を経てフリーランスとして独立し、好きなことを全部仕事にしているゆぴさん。仕事ばかりだった生活から、自分を大切にしながら好きを仕事にした方法について語っていただきました。

内向的な私の世界を広げたブログとアニメが、私の夢になった

ーまずは自己紹介をお願いいたします。

ゆぴ(17)です。永遠の17歳をしています(笑)。

仕事は取材ライターを中心にライティングをしているほか、SNS運用や原稿作成なども行なっています。また、声優としてナレーターをしたり、イラストを描いたり……。とにかく制限を設けずに自分のやりたいことをしています!

※ゆぴさんが永遠に17歳でいる理由についてはゆぴさんのブログで語られています。

ー様々な活動をするマルチクリエイターのゆぴさんですが、どんな子供・学生時代を過ごされましたか?あ、17歳になる前ですね(笑)。

実は、私はとても内向的な子供で(笑)。友達と遊ぶよりも1人で黙々と絵を書いたり本を読んでいたりする幼少期でした。

しかし、中学2年生のときに父親の仕事の都合でアメリカに行くことになったのが大きな転換期になりました。アメリカの学校ではいわゆる”陽キャ”が多いので、明るく振る舞わないと生き抜いていけないと思って頑張ったんです。その経験があったから、今こうしてなんとか話せる人材になりました。

一方でアメリカにいた時はとても自己肯定感が低かったです。日本ではいわゆる優等生だったのですが、アメリカ行った瞬間にこれまで学んできた勉強が、英語すらもうまく活かせなかったので……。

そこで日本にいる友だちや日本での生活に想いを馳せて始めたのがブログでした。

ーブログを始めたのはアメリカにいるときだったのですね!

はい。日本にいた友達は部活や生徒会などでキラキラした生活を送っているのに、私は簡単な日常会話もできないことに悩みながら生活する毎日が本当に辛かったんです。

そのころはちょうどアメブロが全盛期だったので、「記録をしておけば、後で見返したときに『こんな日もあったな』と思えるようになるかも」と、何気なくブログを始めました。

自分の日常の発信が当たり前になった当時の経験が、現在のnoteやTwitterでの発信にも繋がっています。

ーなるほど。ちなみに、今の活動のひとつである声優になりたいと思ったきっかけは何でしょうか?

もともと本を読むことと、国語の教科書を音読することが好きで。声に出して読む仕事=声優になりたいと思った最初のきっかけでした。

その後アメリカに行って、言葉は通じなくてもアニメが共通の話題になってコミュニケーションが取れた経験がありました。そのことから、アニメの力は偉大だと感じて、ますます声優への憧れを募らせていきましたね。

「私の本当にやりたいことは?」自問自答の末に見つけたフリーランスの道

ー憧れの声優や得意だったライターをファーストキャリアに選ばなかった理由は何でしょうか?

アメリカから帰国後に全国声優オーディションの準グランプリに選ばれたりもしたのですが、声優になるにはレッスン代や下積みが必要なんです。そのときに両親に高いレッスン代を払ってほしいと説得ができませんでしたし、説得できるほどの熱量もなくて。大学生のときに「声優だけで食べていくのは難しいだろうな」と現実を見てしまいました。

大学生のときに声優の夢を諦め、ホワイト企業だったメーカーの営業に新卒で就職しました。

ーホワイト企業からサイバーエージェントに転職した経緯を教えてください。

当時は、人間関係も良好で、お客さんにも喜んでもらえて、「働く」って意外と楽しいんだな、と思いはじめていました。しかし、2年目で「自分が本当にやりたかったことって何だろう?」と考え、もっと自分の好きなことーー書いたり、作ったりすることに関わりたいと思いました。

そこで広告クリエイティブの制作に関われるサイバーエージェントに、クリエイティブディレクターとして転職しました。

ーゆぴさんは退職エントリのイメージもあり、サイバーエージェントと新R25の活動のイメージが強いですが、当時はどんな仕事や働き方をしていましたか?

サイバーエージェントではクリエイティブディレクターとして、SNS広告のクリエイティブのディレクションをしていました。充実はしていましたが、当時はデータを見て改善する、といった仕事が多く「何かを作りたい」という私のやりたいことは100%はできていませんでした。

広告事業本部のときは人生で一番忙しい時期でしたね。夜中12時まで仕事して昼にまた出社する……みたいな生活でした。そのなかで、仕事で満たせない思いをまたブログにぶつけはじめました。更新する時間もないのに、仕事帰りのタクシーの中で黙々と書いて……。それが、ライティングを仕事にしたいと思ったきっかけになり、社内転職で新R25のライター・編集者になりました。

新R25のときも、自分のブログや朝活コミュニティ、副業でライターもしていたので忙しかったですね。朝にイベントに出て、出社までにその記事を書き、本業をして休み時間にまたその記事を書いて……。夜も土日も関係なくずっと仕事をしていました。

ほんと、今考えると良くない働き方ですよね(笑)。

ーとても多忙な会社員時代だったんですね……!そこからフリーランスとして独立したきっかけを教えてください!

最初のきっかけは複業が増えすぎたことでした。社外での活動が増えて「組織や枠にとらわれずに、やろうと思えばいろんなことができるんだ」と気づいたんです。

また私自身も飽きっぽい性格なので、仕事や働く相手、場所も自由に選べるフリーランスのほうが合ってそうと思ったのが独立のきっかけでした。会社も楽しかったので辞めるときはとても迷ったのですが……。

コロナ禍で「余白」を作って変わった、仕事の向き合い方

ーフリーランスになって、多忙な働き方からは脱出できたのでしょうか?

フリーランスなりたては全然脱出できていませんでした(笑)。いざフリーランスになると、ちゃんとやっていけるのか不安で……。不安から「私で良ければ全部やります」と、いただいた仕事を全部引き受けていました。

だから働き方は会社員時代よりひどかったです(笑)。会社員と違って残業がないので、徹夜で仕事もしていました。

ーまさかのセルフブラックに……!そこからどのように、今のバランスが取れた働き方に変えたのでしょうか?

フリーランスの場合は特にですが、仕事って基本的に終わらないものなんです。だから1度手を止めて、考える時間をとることが必要だと思います。私は新型コロナの流行が、休むきっかけになりました。具体的には、自分がかつて愛していたマンガやアニメを見る「余白」を意図的に作りました

今までは何かに追われるように仕事をして、インプットとアウトプットしていました。会社員時代や独立初期は、「ダラけること」が許されない気がしていたんです。時間がもったいないと思って、移動時間もすべてインプットに当てたり、アニメやドラマも「ながら」で見たり。でもそれって、何かに追われているようで自分にとってはあまり幸せではなかったんですよね。

ずっとそうして働いてきたからこそ、「ダラダラする自分」を許せずにいました。だから、私コロナで初めて余白を作ってダラけたんですよ。そうやってダラダラと過ごしてみたら、「余白」がとても大事だと気づきました。

ー余白を作ったことで、どんな変化がありましたか?

「仕事を選ぶこと」の大切さに気が付きました。独立初期は仕事は何でも受けていましたが、本当にやりたい仕事だけをしていこうと思ったんです。

仕事を選んで、余白を作って生活するようにライフスタイルを変えました。それなのに、収益は以前と変わらなかったんです。誰にでもできる代替可能な仕事ではなく、自分にしかできない仕事を選ぶようになったので、単価も大きいものが残ったのかもしれません。

自分の基準を持って選ぶのは大事ですよね。テンションが上がらない仕事は、ワクワクしないから筆が進まない。多く引き受けると、それぞれのクオリティは下がってしまう。仕事は選ばずにがむしゃらにやるべきだと考えていたなか、「むしろ仕事は選んだほうがいいんだ」「余白を楽しんでいいんだ」と思えるようになったのが、1番大きな変化でした。本来であれば、そこがフリーランスの特権で、目指すべきところなのに、忙殺されて忘れてしまっていたんです。

ーとはいえ、余白をつくってゆるく生きるのは勇気がいるのですが、不安を乗り越える方法はありますか?

週に1回温泉に行くなど、自分が喜ぶ”ご自愛”をまずは一度してみてはいかがでしょうか。1度経験すれば楽しさがわかるし、仕事のパフォーマンス向上も実感できると思います。

また「手を抜いたら仕事が来ない」という不安がある方は、自分が「ここだけは自信がある」と思えるものを1つでもつくってみると良いと思います。何でもいいので愚直にやって、自信と実績を積み上げるのは大切だと思います。

人生すべてを発信する、17歳クリエイターの挑戦

ーゆぴさんみたいな「ゆるくてすごい人」になるための、発信のコツなどはありますか?

ゆるくてすごい人(笑)。「見せ方」を意識するのは大切だと思います。

仕事のことばかり呟いていると、バリキャリイメージがつくので、やさしいメッセージも織り交ぜてみるとか。発信を工夫して、「仕事をおろそかにしてるわけではなくて、だけど自分の時間を大事にしている、自分のペースで周りの意見とかに左右されずに生きてる人」と思ってもらうのがいいと思います。

昨今はSNS疲れが話題になっていますが、みんな、キラキラしていたり、寝る間も惜しんで働くようなマッチョな発信を目にすることに疲弊してきていると思うんです。だから、これからは意識高くバリバリ働くよりも、自分を大切にする”ご自愛フェーズ”に移行すると思っています。自分の心に素直に従って、自分に負担をかけずに生きることが当たり前になっていくんじゃないかな。

もちろん仕事が1番だと思う人もいますが、世の中って楽しいことや娯楽もたくさんあるじゃないですか。

幸せは人それぞれだという前提で、じゃあ自分にとっては何か幸せなのか、どんな状態が理想なのかを向き合って実現していくのが大切だと思いますし、その姿を発信していくと良いと思います。

ーゆぴさんがフリーランスとして活動するうえで大事にしてることはありますか?

「全部を発信すること」を意識しています。自分の生活や人生、友達との話も「これ、SNSに書けるな」と頭の片隅で思いながら生きていますね(笑)。

考えや想い、今ハマっているものなど自分の全部をSNSで発信すると、タイムラインがブログのように「自己表現をするもの」になっていきます。

SNSは多くの人の目に留まるので、そこから声掛けしてもらうことも多いですね。例えば、なんとなく文章の書き方を発信していたら、そこから仕事の依頼をいただけたりとか。日記のように、私の人生すべてを発信することを意識しています。

ーゆぴさんは今後、どんなことに挑戦したいですか?

今までは文章をメインに発信をしてきましたが、2021年は「喋ること」にもっと挑戦していきたいです。特にViocyとYouTubeの発信を強めて、声と動画の可能性を模索していきたいと思っています。いつまでもnoteとブログだけに固執せず、新しいことを取り入れていかなければいけませんしね。

あと、私の今年のテーマが「ゆるく生きる」なので、広告時代の働きすぎている私を救うような気持ちで、「もうちょっとゆるくやっても罰は当たらんよ」というメッセージを届けられたらな、と思っています。

ーステキなお話をありがとうございました!ゆぴさんのこれからのご活躍も応援しています!

【2021/10/1追記】

ゆぴさんが8/31に書籍『書く習慣 〜自分と人生が変わるいちばん大切な文章力〜』を出版されました。「書くことが続かない」と悩むすべての人のための一冊です!

>>『書く習慣 〜自分と人生が変わるいちばん大切な文章力〜』の詳細はこちら

執筆・インタビュー:えるも(Twitter/ブログ
デザイン:五十嵐有沙(Twitter