元アイドルの早稲田生。やりたいことを両立する中村優の生き方

 

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第79回目のゲストは、早稲田大学3年の中村優さんです。

小学生から芸能事務所に所属。10年間、アイドル生活と学問をしっかりと両立してきました。辞めてからは、早起きコミュニティ「朝渋」で、朝渋チアガールとしてコミュニティを盛り上げるべく活動しています。また、広告代理店でもインターンを掛け持ちするアクティブな大学生です。

元アイドルの彼女は、チャーミングな雰囲気で周りを明るくさせ、応援したくなる魅力があります。

アイドルキャリアと、やりたいことを両立する生き方についてお伺いしました。

人見知りからアイドルへ。レッスンが青春だった。

アイドル時代

ーー芸能界には、何歳からいましたか?

9歳です。19歳まで10年間スターダストプロモーションで子役やアイドルなどの芸能活動をやっていました。

ーーアイドルを10年間も!きっかけは何だったんでしょう?

小学二年生の二月頃、池袋のサンシャインシティーの噴水の前でスカウトされたんです。人見知りを変えたい気持ちもあったし、面白そうだったので、所属することにしました。モデルへの憧れも少しあったので、当時は深く考えず軽い気持ちで入りましたね。

ーー入ってみてどうでしたか?

演技やダンスのレッスンを受けたり、映画出演や雑誌のモデルなどを経験していきました。

転機になったのは、11歳の頃に見学した事務所のアイドル「私立恵比寿中学」さんのライブです。1列目の端っこで見てたんですけど、生で見るライブの良さとか、可愛い子たちが歌って踊ってたのが素敵だったので、アイドルに憧れるようになりました。また事務所では部署ごとに出来ることなどが分かれていたのですが、俳優が多く所属している芸能3部に異動になりました。公式でブログが書ける特権が与えられたので、芸能界のモチベもあがっていましたね。

ーーそれからアイドルへは、どんな流れで?

14歳の頃、事務所の体制変更に伴い、アイドル部門に異動になったんです。研修生という立場になったので表舞台から姿を消し、ブログを書くことも禁止になりましたね。中学2年生くらいの時に下積みグループが結成され、1年間ひたすらレッスンの日々でした。

ーー学業での両立はどうだったんですか?

学校の友人は私の芸能活動に理解があり、かなり応援してくれていました。

勉強も楽しかったので、両立できていましたね。基本は週3日が固定でダンスのレッスンとボイトレを受けていました。イメージは放課後の部活みたいな感じです。授業後の部活みたいな感じで、ダンスのレッスンとボイトレがありましたね。たまに事務所の先輩であるももいろクローバーZさんのライブにバックダンサーで出させてもらう時はそれに合わせ、ライブ前の2週間くらいは毎日レッスンやリハーサルがありましたね。

ーー忙しい…。当時の目指すアイドル像はどんな感じでした?

高城れにちゃん

ももいろクローバーZの高城 れにちゃんが好きでした。全力で歌って踊る姿をみて、自分も全力感のあるアイドルがいいなと思って憧れてました。

ーー当時は特にももクロ全盛期でしたもんね。その時は「絶対アイドルになるぞ」と思ってたんですか?

私は「絶対にデビューしたい!」というより、ライブや目の前のお仕事がただ楽しかったんです。大きい夢を追っているというより、日々の楽しさの方が強かったです。

一年間の下積みを経て、アイドルデビューへ

アイドル時代

ーーデビューはどんな感じでしたか?

中三の1月に日本青年館で事務所主催のライブがありました。一年間の下積みを終え、初めて単独でライブをしたんです。その時サプライズで運営側から「5月から西武遊園地で毎月ライブやります」と発表され、本格的にアイドルのスタートをきりましたね。すごい嬉しかったです。

今まで先が見えない不安さはあったので、これから何をやるかが明確になり、モチベーションも高くなった瞬間でした。 

ーー面白い!アイドルグループの雰囲気は?

3B juniorという当時小学5年生から高校1年生くらいがいる大人数グループだったので仲良く、わちゃわちゃしてましたね。ジェラシーとかもなく雰囲気は良かったです。

グループ内は、私みたいに小さい頃から事務所に所属している人と結成に合わせ所属した子の二種類いたんですね。私の場合は元々アイドル現場とかに色々足を運んでいたので、アイドルファンの方に知って貰う機会も多く最初の方は、私がいるグループとして知ってもらえる機会も多かったです。

ーーなるほど。学業はどうでしたか?

高校はアイドルの活動に力を入れられるように大学付属高校を選びました。勉強は相変わらず好きだったので、アイドル活動の息抜きにもなっていました。

レッスン自体は不定期ですけど増えました。出席日数の確保のために朝一番に学校に行き、先生に顔を見せて出席だけ取ってもらい、ライブ会場に直行するに行くというときも結構ありましたね。

ーー大学の進路選択はどうでしたか?

高校に入ってからも順調に勉強は好きなままで、内申点も高かったので大学の学部を好きに選べたんです。

高2の3月くらいに今の時点での成績の学内順位が配られて、250人中5位だったんです。「だったらもうワンランク上の大学を受験してみる選択肢も面白い」と思い、他大学受験を高3の初めに決めました。

ーー割とギリギリですよね。

付属校がゆえに模試などの案内も無く、進路について深く考える機会がなかったので、スタートは遅かったかもしれないです。高3では、少人数の他大学外部受験クラスを選び、同じく他大学受験をする友人たちと励まし合いながら勉強しましたね。

第一志望はフィーリングで早稲田大学に設定しました。

ーーずっとアイドル続ける感じではなかったんですね!

そうですね。アイドルを職業にする気はあまりなかったです。その時は、ももクロのライブに出させていただくことが多かったので、ももクロのファンの方には知ってもらっていましたし、個人では地上波のテレビ番組に出演する機会を頂いたり、順調に活動していました。

でも小さい頃から学業と芸能活動の両立が当たり前になっていたので、どちらかに絞るという選択肢は考えていなかったですね。

念願の早稲田大学へ入学。芸能界引退へ

ーーそこから第一志望は無事、合格!

まさかでしたね。11月の模試は志望校判定でDだったので正直自信は全くなく、合格発表を見てびっくりしました。とても嬉しく、一番の成功体験ができたと思います。

ーー大学に入ってどうでしたか?

新しいことだらけなので、めちゃくちゃ最初は楽しかったですね。

実は、アイドルを隠して学校生活を送っていたんです。

中高では割とアイドル活動のこともオープンに言っていたのですが、そうなるとどうしても常に「アイドルとしての自分」を持たなくてはならない息苦しさもあって…。大学では普通の学生をやってみようと思いました。普通への憧れが結構ありましたね。

ーー芸能界を引退しようと思ったのはどういうタイミングで?

最初に辞めようと思ったのは大学1年生の4月です。メンバーからグループを辞めるか悩んでいる相談をされたんです。今までやめる人がいなくて言い出せない雰囲気があったのですが、それがきっかけで自分の進路についても考えるようになりました。5月の末に事務所のマネージャーさんに相談し、卒業ライブは11月に決まりました。

ーーやめるという決断は大きいですよね?

芸能活動は今までの人生で一番長く続けたものだったので、大きい決断ではありました。

でも10年やってみて自分の中ではやりきった気持ちがありましたし、違う道も見てみたいと思ったので、前向きに新しいことに踏み出したいと思いました。なのでアイドル活動と同時に芸能界も引退しました。辞めることを決断してからは悔いがないように、一つ一つのお仕事やライブを楽しむことができたと思います。

ーーやめてからどうでしたか?

新鮮な気持ちで充実した日々を過ごしています。毎日楽しく日々の充実感を味わっています。

辞めてすぐは最初は全然、アイドルをやめた実感がなかったですが、制約がなくなり自分で自由に踏み出して挑戦できる状況に楽しさを感じています。

茶髪にしてみたり、スタバでバイトをしてみたり。同志社大学に交換留学もして、念願の一人暮らしもできました。

10年の芸能活動で身につけたものは

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ーー朝渋はどこで出会ったんですか?

朝渋には大学1年生の5月にメンバーとして入っていたのですが、たまたまアイドルをやめ3日後ぐらいに、運営の人にインターンに誘われたんです。

芸能界を引退してからやることは特に決めていなかったので、これもなにかの縁だろうということでインターンをはじめることにしました。

ーーアイドル活動のおかげで身についたことは?

芸能活動の経験すべてが今に活きています。

引っ込み思案もすっかり治り、人前に出たり、人と話すことも好きになれました。

また、学業と両立する中で、タイムマネジメント能力も身につきました。学生時代になかなか体験できないような貴重な経験ができて、感謝してもしきれないです。

ーー最後に、これからどうなりたいですか?

今はまだ模索中ですが、アイドル活動の経験を通し「人の挑戦を応援したい」思いが生まれました。自分が多くの人に応援してもらったおかげで様々なことに踏み出せたという経験があるので、今度は自分がサポートする側に回りたいです。インターネットの力で人を応援する仕組みを広げることができる企業もいいなと思っています。アイドル時代のファンの方に「応援していてよかった」と思ってもらえるように、これからも胸を張って前向きに生きていきたいです。

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取材:西村創一朗
写真:中村さん提供
デザイン:五十嵐有沙
文:りっちゃま