日本×デザインの力で世界のエンパワーを目指す!サービスデザイナー 前田瑞歩の原動力

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第974回目となる今回は、サービスデザイナー 前田瑞歩さんをゲストにお迎えし、現在のキャリアに至るまでの経緯を伺いました。

サービスデザイナーとして、ユーザー起点での新しいサービスやビジネス開発に挑戦中の前田さん。現在のキャリアを築くまでの原動力となった経験に迫ります。

豊富な海外経験!きっかけは高校時代の語学研修

ーはじめに自己紹介をお願いします。

前田瑞歩です。20219年から社会人としてキャリアをスタートし、現在はサンフランシスコ発のデザイン会社btraxで働いています。その前はパナソニックに勤めていて、海外向けの冷蔵庫や洗濯機のマーケティング、社内で新規事業に挑戦していました。

学生時代は、サンフランシスコへの交換留学や、内閣府主催「世界青年の船」(世界11カ国240人の青年たちと1ヶ月船旅をする国際交流プログラム)などに参加していました。世界中で新しいものに触れることがとても好きです。

ー海外に興味を持ったきっかけは何ですか?

高校1年生でイギリスに行ったことが大きなきっかけです。通っていた中学・高校は国際プログラムが豊富にある学校でした。その中のプログラムの一つにイギリス語学研修があり、他のヨーロッパからきた学生と英語を1ヶ月勉強する内容でした。

当時英語の成績もとれており、イギリスに行く前は英語はできる方だと思っていましたが、実際は全然太刀打ちできず……。それに比べてヨーロッパの学生は英語が堪能で積極的。さまざまな特技や魅力も持っており、衝撃を受けました。

とても悔しくて、「もっと世界で戦える人になりたい」と思い、海外のプログラムや英語に興味を持つようになりました。

原動力は「世界で戦えるようになりたい」という気持ち

ー大学時代、印象に残っている経験について教えてください。

内閣府主催「世界青年の船」のプログラムに参加したことは、かなり衝撃的な経験でした。このプログラムでは、世界11カ国240人が一つの船に乗って旅をします。

船なので電波がなく、ネットで調べることはできません。そのような中、自分の身一つで自分の人生や国について、国を代表する参加者として他国の人に伝える必要があります。部屋もルームシェアのため、プライベートもなく、ある意味サバイバルでした。

プログラムではディスカッションをする講義が毎回ありました。さまざまなカルチャーや宗教観をもつ人と話すことを通じて、意見は違う中でも共通の考えが見つかったことは面白い経験でしたね。

また、ディスカッションの中では自分が無意識に持っていたバイアスに気づくこともできました。例えば「家族」をテーマにした時、私の家庭は両親の仲があまりよくなかったことから、「親に感謝はしているけどリスペクトはできない」という自分の気持ちに、モヤモヤを抱えていたことを打ち明けました。

その時に他の参加者が「親を絶対に好きにならないといけない、ということはないんだよ」と言ってハグをしてくれました。今まで自分がもっていた「こう思えない自分はだめだ」「こうしなくてはいけない」という気持ちがどんどん溶けていく感覚でした。

ーその他には、どのような活動をされていましたか?

大学時代の休みには「何か新しいことをしよう」と決めていたので、さまざまな活動をしていました。例えば東南アジアの研修に参加する、ロサンゼルスのインターンに1ヶ月参加する、留学する……といった感じです。就職活動が終わった後も、海外のデザインスクールに短期コースで通っていました。目まぐるしい大学生活を送っていましたね。

ー大学時代は国際的な活動に注力されていたのですね。なぜたくさんの挑戦をしようと思ったのでしょうか?

やはり高校時代、イギリスの語学研修の経験で「世界で戦えるようになりたい」「悔しいから頑張りたい」と思ったことが、挑戦しようと思える大きな理由になっています。

世界で戦える人間になるためには、もっと語学も勉強しなければならない。視野を広げるために特定の国・地域だけではなく、さまざまな所に訪れてみたい。そのような意識でいました。