複業フリーランスみえだ舞子のつねに自分らしくいるための、とっておきの考え方

理想の働き方を求めて、フリーランスになると決意

ー一旦、劇団に区切りをつけた後、転職活動をされたと伺いました。順調に進められたのですか?

就職活動はこれが初めてでした。右も左も分からないので、転職エージェントに相談に行ったんです。その際面談を担当してくれたキャリアアドバイザーさんが、「弊社でもキャリアアドバイザーを募集してるんですけど、興味ないですか?」と声をかけてくださって。当時の私にはキャリアアドバイザーなんて全く選択肢になかったので、とても良いきっかけをくれたなと思います。

選考を受けていくうちに自分が王道の就職活動をしてこなかったからこそ、私が介在することで「固定概念に苦しんでいる思考に、新しい選択肢を与えてあげることができるんじゃないか」と思って、キャリアアドバイザーとして働くことになりました。

ー自分が相談したキャリアアドバイザーがいろいろな経験をしていれば、様々な視点から多くの意見を伝えることができますよね。

キャリアアドバイザーの仕事は、転職者の方と相性が合わなければ選ばれない仕事です。中には最終的には音信不通になる人もいます。だからこそ「みえださんにお願いしたい。みえださんだからこそ、踏み込んだ言葉を言ってくれる」というコメントを頂いたこともあり、とてもうれしかったです。

仕事自体は、会社員として働いていましたが、私個人の名前で仕事ができていると感じていました。社会人としてのベースが整えられたのは、この仕事のおかげだと思います。

ーキャリアアドバイザーとして様々な経験をした後、まったく異なる業種の会社に転職されたんですよね?

キャリアアドバイザーを辞めた後、エンタメ系の会社にディレクターとして転職しました。

その後、キャリアコーチとして活動している知人に「今のスキルを生かしてキャリアコーチをしてみない?」と誘われたことをきっかけに、副業をスタートさせたんです。

キャリアコーチをはじめた際、将来的にはフリーランスも視野に入れていたので、もう1つ大きな柱が欲しいと感じ「写真を撮るのが好きだから、写真を仕事にしよう!」と、副業フォトグラファーとしての活動を始めました。

もともと写真を撮るのが好きで、大学時代に稽古場やリハーサルの写真を撮影していた経験を活かそうと思い、キャリアコーチで得たお金で高性能のカメラを購入しました。

ー独立した収入でカメラを購入した経験は、みえださんにとって大きな経験になりましたか?

正直本業だけの時代は、複業していた時に比べると金銭的に余裕がありませんでした。例えば複業で月3万円から5万円もらうと、年収は大幅に上がりますよね。そのお金で数十万のカメラを買えたことは、人生の成功体験だと実感しています。

ー現在はフリーランスとしてどんなお仕事をされていますか?

独立した当初はキャリアコーチとフォトグラファーを中心に活動していました。加えて現在は、マーケターとして企業の集客支援をしたり、キャリアスクール「フリーランスカレッジ」を主催したりしています。

ーフリーランスカレッジとはどんなものなのでしょうか?

フリーランスを目指す方や駆け出しフリーランスの方が対象で、好きなことや強みを活かして仕事にしていくまでを伴走するキャリアスクールです。2022年に立ち上げて、現在3期生が受講中なんです。

ーこのフリーランスカレッジは、完全にみえださんがすべてお一人でやられているのですか?

ほとんど私は一人でやっています。オリジナルスクールをやるからには、自分のやりたいことや、世界観を表現し、直接生徒さんと関わりたいという気持ちがあります。その中でもデザインやインタビューなど一部のお仕事は信頼できるクリエイター達に依頼させていただいています。

もっと自由に「我がまま」になれたら、生きやすい

ーフリーランスとして活躍なさっているみえださんは、今後海外に行かれる予定と伺いました。今年中に海外へいかれるのでしょうか?

今年中にワーキングホリデー制度を活用しオーストラリアへ渡航予定です。

ーオーストラリアを選んだ理由は?

日本での仕事も続けていきたいので、海外と日本の時差があまりない国へ行きたいなと思っていました。オーストラリアは時差1時間くらいですね。あと寒い国は嫌だなと(笑)。

学生時代は部活やサークルの活動などで留学する機会がありませんでした。フリーランスとして活動している中「20代にやり残したことはなんだろう?留学だ!ワーキングホリデーを活用すれば、海外で暮らしていける!」という気持ちになったのです。

フリーランスになったおかげで、「あれもやりたい、これもやりたい」と挑戦したいと思っていた点と点が、ようやく繋がってきているのです。

ー話を聞いていると、その都度ご自身がやりたいことを決断、挑戦した結果、最終的には叶えられる、実現できているのがみえださんの大きな強みだと感じます。では最後にU29世代へコメントをお願いします。

私自身今まで進路やキャリアにとても悩んできました。でもその都度立ち止まり考えられることは、強みだったなと思いますね。「悩み」というターニングポイントを人生の選択肢の中に置き、よく考えて行動すれば、必ずいい方向へ進むと信じています。

人はもっと自由に生きていいと思っています。「わがまま」はネガティブなワードに聞こえる方が多いと思いますが、「我がまま」という意味にもなっていて。

私の生き方を見た人に、「この人の我がままが許されるなら、私の我がままも許されるのでは?」と思ってもらえたら嬉しいです。

自分を幸せにする選択を、一人でも多くの人がとれるよう、願っています。

ーみえださんから勇気をもらえるメッセージをいただきました。ありがとうございました。

取材:山本佳奈(Twitter
執筆:岩本香織(Twitter
デザイン:高橋りえ(Twitter