風呂敷のイメージをもっと多様化したくて

ー個展も開催されているとのことですが、これにはどのような意図があるのですか。
風呂敷はどうしても泥棒が頭にかぶっているイラストのイメージや、おばあちゃんが使っているものといった先入観を持っている方が多いのが現状です。そして「和」の印象が強くて、自分のライフスタイルに取り入れづらく、古い印象を持っている人が多いです。
個展では私の風呂敷のテーマであるLook cute, doing good!(見た目は可愛くて、使うと便利)がわかりやすく伝わるようにしました。私の風呂敷は、見るとハッピーな気持ちになれる柄や生地選びをしています。
個展を開催することになり伝えるテーマを決めました。風呂敷の魅力を目で見て理解ができて楽しんでもらえる空間を演出することです。結んだ形が可愛いということ、いろんなものを結べるということ、小さく収納ができるということが展示を見て感じてもらえるようにわかりやすくすることを心がけました。
また、個展を通じて古着をリメイクして作った風呂敷や、着物で風呂敷を作ったり、自転車屋さんと一緒にタイヤにペンキを塗って風呂敷の上を転がしたアートを作ったりするなどたくさんのコラボレーションが実現しました。どんなものでも、風呂敷と組み合わせられると思っています。風呂敷の可能性をたくさんの方々に見て触れてもらう機会を作ることができました。
たくさんの方から、「風呂敷に対するイメージがまったく変わってしまった。すごく面白いね」と言っていただけました。その後もコラボの依頼もいただけるようになりました。

ー会社員生活との両立など、これまでの活動で大変だったこともたくさんあったかと思いますが、活動を続けるにあたって大事にされていることや意識されていることなどはありますか。
ちょっとした余白を持つことを大事にしています。
鞄が壊れた時、壊れた鞄のことで頭がいっぱいだったら、風呂敷が便利だということにまで頭が回らなかったはず。心に隙間があったので、「あれ、風呂敷って面白いな、私こういうの好きかもしれない」と気づくことができました。
些細なきっかけが、その後を大きく変えました。よく「自分にはそういうもの(風呂敷)がないから見つけたいんだ」と言われることがあります。でも誰にでもあると思うのです。
私にとっては風呂敷でしたが、誰かにとっての風呂敷は四角い布ではないかもしれません。それは小さなきっかけという意味です。自分が心動いたものを見過ごさないでいなきゃいけないですね。そのためにはほんの少し、心に余白が必要です。そしてそれを信じて続けることができたら、自分のものになると思います。
もうひとつ大事にしていることは、できないことはできる人にやってもらうことです。できないことをできるまでやることよりも、できることをずっとたんたんとやる方が私には向いています。
そしてもうひとつありました(笑)。 ポジティブでいることです。何事もネガティブな発言はクリエイティブをうまく運ばないと感じます。そういう愚痴みたいな時間が本当に苦手で、良い面を見つけてポップでユニークになるように心がけます。どんなことも関わる人の発言がポジティブだったらよくしていけると思うんです。

ーこのインタビューを読んでいる方の中には、これから新しい挑戦をしようとしている同世代やまだやりたいことが見つかっていない同世代もいることかと思います。そんな同世代に何かメッセージがあればお願いします。
周りが巻き込んでくれたことも含めて、日々の出会いやちょっとした出来事から感じた「風呂敷は自分のものかも」と思ったことを大事にできたからこそ、私は今の活動に繋げることができました。
そんな私が伝えられることがあるとすれば、ネガティブもポジティブも自分の気持ちにはいつも正直でいてくださいということです。全て表に出す必要はないと思います。人の目を気にして発言が100%本音じゃない時もあります。それもやさしさで、良いと思っています。でも、その時に自分が本当に思っていることは自分では分かっているべきだと思っています。
そして人に何を言われても自分のやりたいと思った気持ちや自分が好きと思った気持ちは大事にしてください。自分が分かっていれば、どこにいても、何をしていても、うまくやれると思います。そしてやりたいことは見つけようと思っても見つからないことがほとんどだと思います。目の前のことや決めたことに100%の気持ちで向き合っていれば、気づいたときに見つかっていると思います。
ー最後に、ふろしきガールとしての活動において、今後の目標などがあれば教えてください。

風呂敷の活動を通して、もっと表現をしていきたいと思っています。素材や形にとらわれず、いろいろなもので風呂敷を作りたいです。講座では、風呂敷を結んで便利というだけではなく、教科書がなくてもその場で自分が必要な時に必要な形に結べるようにクリエイティブを養えるように教えていきたいと思っています。そして、目に見える形だけではなくて、心も結び、じぶんがハッピーな気持ちでいたいです。



