学生に職歴をつくる『仕事塾』オーナー・高村一光が伝えたい、『働く目的』を持つことの重要性とは

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第834回目となる今回は、ビジネスコミュニティ「仕事塾」オーナーの高村 一光(たかむら・いっこう)さんをゲストにお迎えし、現在のキャリアに至るまでの経緯を伺いました。

「大学生に職歴をつくる」をミッションとしてビジネスコミュニティ「仕事塾」を運営する高村さん。働く目的を持つことの重要性を主張する根底には、優しい少年の姿がありました。

大学生に職歴を作る

ー自己紹介をお願いします。

福岡県出身で、28歳の高村 一光(たかむら・いっこう)です。パーソルキャリアで4年半働き、現在は独立して事業をしています。

事業内容は主に法人のコンサルティングと、大学生のビジネスコミュニティ「仕事塾(以下、コミュニティ)」の運営です。このコミュニティには、現在150名ほどの参加者がいます。

大学生に職歴を作ることがミッションで、働く目的を持つことが大事だということを検証するために日々努力しています。

ーコミュニティでは、学生はどのようなことを行っていますか?

学生は長期インターンシップができます。

内容としては、僕の知り合いの会社で働くか、僕が行う採用コンサルティング事業でのインターンシップをするかの2つです。コンサルティング事業では他企業の採用コンサルティングを学生が行っています。

新卒採用において、学生も企業も、お互いの声を聞きたいはずです。そのため、学生と企業のマッチング方法のひとつとして、学生が採用を行ってもよいのではないかと思ったのです。具体的には各種求人媒体、SNSなどに大学生の価値観を入れていくコンサルティングをしています。

コンサルティングだけでなく、営業や採用、Webマーケティング業務などの長期インターンシップもあるので、コミュニティ内で働くイメージです。

他にも、オンライン交流会や上場企業の決算書分析勉強会をそれぞれ週1回しています。

ー参加している学生の声はどのようなものですか?

長期インターンシップをした学生の変化は大きくて、「働くことで価値観が変わった」という声が多いです。参加前と比べて、働くことで誰かに喜ばれ、やりがいを感じられたことで仕事への価値観がポジティブになっています。

他にも参加者のOBは、社外で同期ができるのはありがたいといっていますね。

コミュニティは働く繋がるを提供しているともいえます。短期的には働くことで、中長期的には繋がるです。

誰にも寂しい思いをさせないために

ーここからは一光さんの人生を深堀りしてお話を伺います。子どものころのご自身の様子を教えてください。

子どものころから見栄っ張りでした(笑)。自分を強く見せようとしていたので、実際は弱かったと思います。見栄を張る自分は嫌いでした。

僕が3人兄弟の長男であったことから、たくさん期待されていると感じました。そのため、僕が勝手にその期待に応えようと見栄を張るようになったんだと思います(笑)。

ー友だちとの関係はいかがでしたか?

小学校低学年は一緒でも、中高学年からはグループに分かれて遊ぶようになることが多いですよね。僕はそれが嫌で、小学生のころはたくさんの人を誘ってごちゃまぜにして遊ぶようにしていました。

僕は一度転校しましたが、クラスではなく、学年全体で送別会を開いてくれたことには驚きました。

それは、僕と仲の良かった友だちが多くのクラスにいるからだと思いますが、たくさんの人と仲良くすることは今後とも大事にしたいと感じました。

とにかく「みんな仲良く」が大好きです。

自分も他の誰かも、仲間はずれになってほしくないと思っていました。その根底にあるのは、誰にも寂しい思いをさせたくないということです。そのため、今もそれを意識してコミュニティ運営をしています。

意識低い系見栄っ張り学生、社会人になる

ー大学時代についてお伺いします。どのような学生生活でしたか?

福岡県内の私立大学へ行きましたが、意識は低く遊んで飲んでばかりで、仕事を始めてから後悔しました。

新卒の同期で活躍している人がいたのですが、その同期は学生時代からテレアポの経験がありました。そのためノウハウを理解していて、さらに海外留学の経験もあることから、さまざまな人と話せていたのです。

そこで僕は「大学時代からキャリアは作っていくものだ」と感じました。それまでは、社会人になってからがスタートだと思っていましたが、それは違ったのです。

普段インスタグラムで発信するときは、「大学生こそ働こう」と言っているのですが、その裏にはこのような思いがあります。

ー就職活動はどのように進められましたか?

あるとき、大学の先輩から業界研究セミナーがあると聞いて、参加したのがパーソルキャリア(当時インテリジェンス)でした。そこで、僕は職員の方にいろいろな業界について知識を問われたのですが、まったく答えられず自分の知識の狭さを思い知りました。

セミナーの参加者は20人ほどでしたが、僕のような一学生にも個別で熱心にお話していただいたことに優しさを感じました。

僕は現在「圧倒的個別化意識」を大事にしています。これは「仲間はずれをなくす」ことに繋がっていますが、参加者一人ひとりを大事にしてくれたインテリジェンスにピンときました。「インテリジェンスに入社すること」が僕の就活でした。