フリーランス歯科衛生士 鈴木歩の目指す理想の歯科業界とは

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第842回目となる今回は、フリーランス歯科衛生士・鈴木 歩(すずき・あゆみ)さんをゲストにお迎えし、現在のキャリアに至るまでの経緯を伺いました。

歯科衛生士として働くだけでなく、歯科医院の経営のサポートや歯科衛生士向けのセミナーを開催するなど、多方面で活躍する鈴木さん。どのようにして現在のキャリアを築かれたのか伺いました。

歯科業界の「三方良し」を実現したい

ーはじめに、自己紹介をお願いします。

フリーランスで歯科衛生士として活動しています、鈴木 歩(すずき・あゆみ)です。埼玉県三郷市にあるクリニックの副院長として経営のサポートをしながら、歯科衛生士としても働いています。他にも、全国を回ってセミナーを開催したり、歯科医院の経営のコンサルティングを行ったりと、幅広く活動しています。

ー具体的にどのようなお仕事をされているのでしょうか?

経営コンサルタントとして、経営者・歯科衛生士・患者様、三方良しの状態で経営できるようサポートしています。具体的には、保険診療で歯のメンテナンスができる仕組みを作っています。歯科には自費診療という選択肢もありますが、保険診療の方が歯科衛生士の価値を落とすことなく、クリニックの経営も安定した状態で患者様によりよいサービスを提供できると思うので。

他にも、国内最大の歯科医療情報サイトにて、歯科衛生士向けにオンラインでセミナーを行うなどしています。

チームワークや協調性を学んだ高校時代

ー高校時代はバレーボールに打ち込まれていたとお聞きしました。印象的だったエピソードはありますか?

埼玉県の私立の高校に通っていたのですが、バレーボール部のキャプテンを務めていました。当時はバレーボールに熱中していて、年間8日しか休みがなかったことも。そのおかげもあって埼玉県でベスト4、私立の全国大会ではベスト8まで上り詰めることができました。

ーキャプテンを経験されたことで、何か気付きは得られましたか?

キャプテンとしてチームをまとめていた経験から、チームワークや協調性がいかに大切かということを学びました。どうしたら周りの人が動いてくれるのか、協調性を生むためには何をすればいいのか、といったことを考える習慣が身についたと思います。医療においてもチームワークを築くことはとても大事なので、今に活きているとも感じています。

ー具体的に、キャプテンとして気をつけていたことはありますか?

部員のみんなに寄り添うようにしていました。キャプテンという立場は、顧問の先生とチームのみんなの間に入る存在だと思うんです。部員のモチベーションが下がっていたらプラスの言葉かけをするとか、いかにモチベーションを上げていくか、みたいなところを意識していました。

ー高校卒業後は歯科衛生士の専門学校に進まれていますが、きっかけは何だったのでしょうか?

通っていた高校で開かれた進路ガイダンスの中に、東京の歯科衛生士学校のブースがあって、話を聞かせてもらったのが歯科衛生士との出会いです。

それまでは管理栄養士になりたいという夢があったんです。祖母が糖尿病を患っていて、食や栄養に興味があったので、管理栄養士になりたいと思っていました。部活と両立して勉強にも励んでいたので、推薦で女子栄養大学にいけることになっていたのですが、学費との兼ね合いで諦めざるをえなくて。

歯科衛生士の学校なら予算内で進学できるし、年収を比較してみたときに管理栄養士より歯科衛生士の方が高かったんです。それで歯科衛生士の道に進むことを決めました。専門学校時代は、歯科衛生士でよかったのかなと思うことも多々ありましたが、今では天職だと思っています。