何よりも行動、失敗を恐れず行動することがよりよい社会をつくる
ー日本経済新聞を退社後会社を設立されたとのことですが、創業にいたるまでの経緯を教えてください。
私たちが未来を選択するまでの意思決定までフォローして社会課題を解決されるまでのメディアということをベースに、事業アイデアを考えました。
事業アイデアを考えるのは容易ではありませんでした。「社会はこうあるべきだ」という考えはいくらでも思い付くのですが、所詮私の理想です。誰かが一歩社会に対し行動したとしても、可視化できるほどの変化を作りだすことは非常に難しい。
そこで前職で行っていた、株主が声を上げて企業と対話してよりよい方向に導く「株主アクティビズム」に注目し、株主アクティビズムのサポート会社を設立しました。
ー会社を運営するなかで、松木さんが目指す社会はどのようなものですか?
株主と対話できる企業を増やし、1社でも多く働きやすい環境の会社をつくることです。
私は、企業に影響を与える代表である株主が企業と対話することにより、職場環境の改善や持続性のある社会が実現すると思うのです。そこで私たちProxy Watcherは、企業と対話する株主の支援や情報を提供を行なっています。
そのために私はPDCAサイクルではなくDDDD、つまり失敗を恐れずとにかく行動することを大切に取り組んでいます。
ー最後に、U-29世代に伝えたいことはありますか?
若い世代には、失敗してもよいのでとにかく行動してほしいです。
私自身、非常に失敗も多くて周りに助けられて今こうして活動できていますが、日本では私のやり方はとてもやりづらいと感じています。実際、行動する人より行動を確認する人の方が偉いと言われるうえに出世する、というようなお話を耳にすることがあります。
しかしそれは些細なことで、誰よりも挑戦をすることで周りに「自分もできる」と一緒に思ってもらえる行動こそがリーダーに求められているような気がしています。
教育現場でも人に迷惑をかけないことが重視されて、行動することが悪いことのように感じてためらってしまうかもしれません。
ですが、よい方向に転ぶか悪い方向に転ぶか、やってみないと結果はわかりません。そして行動する人を馬鹿にせず、応援すべきだと考えています。意思決定をするために提案した人を支え合う。そういったマインドセットを持つ人が増えると、社会はよりよくなると感じます。
ーありがとうございました!松木さんの今後のご活躍を応援しております!