株式会社リクシィで働く傍ら、DtoCやマーケティングコンサルを行うハピラフ合同会社(以下、ハピラフ)を経営する、富田竜介(とみた りゅうすけ)さん。
社会人3年の中で、計5社を経験。確実にキャリアを築き上げ、今ではご自身が運営するInstagramのアカウント(メンズアパレル関連)で、月商500万円を売り上げています。
そんな富田さんに、前半では「入社1年目から圧倒的な結果を出す方法」をお伺いし、後半では「Instagramの運営のコツ」や「ハピラフの展望」についてお聞きしてきました。
法人化をしたのは節税がきっかけ。ハピラフの主な事業とは?
ー では早速よろしくお願いします。まず、ハピラフを立ち上げた背景をお伺いしたいです。
富田 竜介(以下、富田):よろしくお願いします。何でも聞いてください。
立ち上げたのは、現職のリクシィに入社する前で、複業としてはじめていました。法人化するつもりはなかったのですが、公認会計士だった幼馴染が「法人にした方が節税になるよ」って教えてくれて。
ー 最初は節税対策だったんですね。
富田:そうですね。そしてIPOは考えていなかったので、合同会社で作りました。
ただ、事業をやっていく中で「もっと会社を大きくしたい」「もっといいサービスを作っていきたい」と思うようになり、今では様々なサービスを展開・準備をしています。
ー ハピラフでは、具体的にどんな事業を行なっているのでしょうか?
富田:最初は複業でいろんな企業の「マーケティングアドバイザー」としてお手伝いしていました。受託系の仕事が多かったですね。
そこから展開し、今では「DtoC事業」「SNS支援事業」「インハウス支援事業」「ECコンサル事業」「メディア事業」「マーケティングコンサル事業」と拡大しています。
大学4年の2月に早期入社。半年後にはクォーターで1.1億円の受注。結果を出せた理由とは?
ー 富田さんは社会人3年目で、5社経験しているんですよね。ファーストキャリアはどこを選ばれたのでしょうか?
富田:最初は、株式会社マイクロアドという広告代理店を選びました。
僕は学生時代、資生堂のアルバイトで美容部員をしていました。元々化粧品のマーケティングに興味があって社員さんに相談したところ、「新卒からマーケをしたいなら代理店に行った方がいいよ」とアドバイスをくれて。
たくさんの広告代理店がある中、マイクロアドを選んだのは、人・裁量権・環境の3つが、僕の就活の軸とぴったりだったからです。また、僕は「下克上精神」があって、ナンバーワンの企業ではなく、これから出てくるような会社で働きたかったんですよね。
ー なるほど。実際に入社されて、どうでしたか?
富田:有意義な時間を過ごせました。ただ僕の場合少し特殊で、大学4年の6月から週5でインターン生として働いていて、その間(約6ヶ月)、すでに広告運用に携わっていました。
ある一定の成果が出たので「早く社員として働きたいです」と伝えたらOKをいただき、2月には早期入社をさせてもらいました。営業をしていましたね。
がむしゃらに頑張りました。その甲斐あって、早期入社した3ヶ月後には、僕が担当していた会社初のコンペで受注することができ達成率が700%を達成し、そこからクォーターで1.1億円分を受注しました。
また自分のミッションが「バイネームで受注する」でそれを2年目の頭に達成することができました。
そこで「自分のミッションを達成できた気がする。別の環境で学んでいきたいな」と思い、転職しました。
ー すごい、1年目から成果が出たんですね…。新人の頃はどんなことを意識されていただんですか?
富田:いくつかあるんですが…。まずは、誰よりも早くオフィスに行っていましたね(笑)。毎日6〜7時には到着していて、本を読んだり、尊敬する上司や先輩に、話を聞きにいったりしていましたね。
営業が得意な上司や、資料作りが上手な先輩、ロジカルシンキングが凄まじい先輩など、たくさんいらしゃって。積極的に自分からコミュニケーションを取って、教えを請いに行きました。
ー それはめちゃくちゃ伸びますね…!そこからいくつかの会社を渡り歩いたんですよね?
富田:はい。広告代理店や広告主内のマーケティングを主に担当していました。5社目の今は、株式会社リクシィというウエディング企業で働いています。
フォロワー3,500人で月商500万円達成!
ー では話を戻して、現在のハピラフについて再度お聞きしたいです。最初は企業のマーケティングアドバイザーとして受託の仕事が多かったとのことですが、DtoCをメインにしてきた理由はなんでしたか?
富田:僕自身、元々美容が好きなんです。大学時代は、美容部員としてアルバイトをしていたくらいなので。「ライフスタイルに関わるものをDtoCにしていきたいな」という想いも強く、色々と準備をしてきました。
今は、メンズのリユースなどを手がけていて、中古で仕入れたものを販売しています。
ー Twitterで宣伝されていたのを拝見しました。かなりハイペースで売上が伸びたとの事ですが、どれくらいか聞いてもいいですか…?
富田:立ち上げて4ヶ月が経ったんですが、今はフォロワー3,500人前後なのですが、単月で500万円前後売り上げました。
初月は2万で、そこから11万、60万、500万と順調に伸びています。来月は1,000万円で着手しそうです。今はInstagramだけで運営しています。
ー 凄まじい伸び率ですね…!
富田:他にも「節約チャンネル」というアカウントをInstagramで運営していて、4ヶ月で5万フォロワー、5ヶ月で10万、8ヶ月で20万フォロワー、10ヶ月で25万フォロワーまで伸ばせましたね。
Instagramで大切な「コンセプトメイキング」と「双方向のコミュニケーション」
ー 先ほど3,500人のフォロワーで単月500万円、1,000万円の売上を作れた→そうとのことでしたが、具体的にどんな運営を意識しているんですか?
富田:1番はやっぱり「コンセプトメイキング」だと感じています。
スマートニュースの西口さんがよく、独自性・便益・オリジナリティが大切と伝えているのですが、まさにその通りだと思っていて。
インスタは基本的にはワンコンセプトが大事なので、コンセプトをずらさずに「ひとつの世界観」を創り上げることが、本当に肝なんです。その点を徹底的に考えています。
ー なるほど…。他社さんを見ていて「損しているな…」と思うことはありますか?
富田:どうしても「セールはじめました」「新商品でました」といった情報ばかりで、コミュニケーションが一方通行な気がします。非常にもったいないですね…。
Instagramは「双方向のコミュニケーション」が重要と言われています。コミュニティに近いので、「どんな商品が欲しいですか?」と投げかけると、フォロワーさんからコメントをいただけるんです。
フォロワーの要望を取り入れることで「このお店は私たちの想いを汲み取ってくれる」と思ってもらえるので、積極的に意見を頂けるんです。
たった3,500人のフォロワーと思われるかもしれませんが、コミュニケーションを活発化することで「熱量の高いコミュニティ」になります。
ー インスタがコミュニティになる、という発想がなかったです。アカウントは非公開なんですか?
富田:もう少し大きくなってから出したいので、今は公にしていないですね。
夏ぐらいに3,000万円の売上になりそうで、そのタイミングで店舗を出し、アカウントも公開する予定です。もう少し気長にお待ちいただけるとうれしいです!
ハピラフの展望。”ジョーカー”になれるような集団でありたい
ー では最後に、ハピラフの展望についてお伺いしたいです。
富田:大きく2つあります。1つは、今のサブスクリプションの概念を変えていきたいです。正直、僕は今のサブスクに面白みを感じていないんです。
ほとんどのサブスクが定期購入をさせて、いかにユーザーに長く使ってもらうかに重きを置いているんですよね。
ただ、本当にいい商品を購入する時って、”サブスク”ではなく”都度買い”だと思っていて。例えば、僕は鼻炎持ちなのですが、6歳から20年くらいずっと同じ鼻スプレーを使っています。
わざわざサブスクにはしないんですよね。なのであえて、都度買いだけのサービスを運営してみたいです。
富田:もう一つは、メンバーがハピラフを「自分のライフスタイルの中で”活躍できる場所”」として、うまく活用してほしいなと願っています。
実は、ハピラフは「JOKER〜切り札をあなたに〜」というコンセプトを掲げているんです。
僕はいろんなスタートアップで経験・支援をしてきたんですが、「ピースがないから事業が伸びない」という事例をたくさん見てきました。
そこでハピラフでは、クライアントに「ジョーカーになれるような切り札を提供するんで、この人材と一緒に事業をグロースさせますよ」と伝えたいです。また、そんな集団でありたい。そうすることで、ハピラフのメンバーは自分がやりたいことをハピラフで叶えられる。
メンバーとクライアントの双方がWin-Winとなれる環境を作りたいですね。
取材:西村創一朗、執筆:ヌイ、撮影・デザイン:矢野拓実