遊び心で仕事をし、仕事のように遊ぶ!ワンプロデュース代表・松井達夢の生き方とは

水上バイクで死にかける。無事生還して毎日を大切に生きるように

ー次の転機として水上バイクで死にかけたとお伺いしました。どのようなことが起きたのでしょうか?

天候の良い日に、川から海に向かってゴムボートを引っ張って走る遊びをしていました。

何度も遊んでいるうちに、気分が高揚してゴムボートに乗っている知人を、私ともう一人のライダーで水上バイクで引っ張って沖に出ました。すると、突然海が荒れだしてしまい、まったく操縦ができなくなってしまったのです。

私はなにもできずに流されるだけで、知人のひとりは大きな波がきた際に水上バイクに足をぶつけて骨折しているという危機的な状態でした。そんな危機的状況で偶然、ベテランライダーさんが乗った水上バイク3艇が通りかかり、全員その方たちに助けていただきました。

ーその出来事を経験して、なにか考え方は変わりましたか?

この出来事で、今日生きていることが当たり前ではないと気づき、毎日を大切に生きるようになりました。このような考えを持つようになってから、起業に対する意識がより強くなったと思います。

うつにならない社会を目指して

ーそこから23歳のときに独立してこども園を設立するためにチャレンジされたとお伺いしました。こども園を設立しようと思ったきっかけを教えてください。

周りの友人が、うつ病になって精神的につらそうな人が多く、自分の課題意識として「精神的につらい人たちを増やさないようにしたい」という思いがありました。そのため、うつ病に関しての勉強をしたのですが、うつ病は症状が改善されることはあっても、完治はしないことを知りました。

それを知ったときに、治すのではなく予防するのが大事だと考え、うつにならないような社会や環境を作りたいと思ったのです。

その後、勉強のなかで、0〜6歳で人格形成がされることにたどり着きました。うつになる人はがんばりすぎてしまったり、他人と比較してしまったりします。0〜6歳のうちに人格や考え方の面でアプローチできれば、うつ病の予防になり、幸せに生きるための土台になる力を身につけられるのではないかと思ったのです。

0〜6歳の子どもに関わるとなると、保育園になりますが、保育園は預かることがメインになります。教育もできるほうが、より自分がやりがいを感じられるのではないかと考えて、保育と教育の両方の機能を持つこども園の設立を目指しました。

ーつらそうにしている友人の状況を聞く前は、他にやりたいことはありましたか?

ざっくりとPR Academiaを継続してがんばるか、PR系の事業を立ち上げるかといったことは考えていました。しかし、明確に何の事業をするのかというビジョンはなく、とりあえず起業したいという思いだけがありました。

ー現在こども園はどのような状況なのでしょうか?

実は2022年の4月から、こども園の活動は休止しており、現在は冒頭でお話ししたようにWebマーケティング支援事業をしています。

ーこども園からWebマーケティング支援事業に移った理由を教えてください。

こども園は想いを持って取り組んでいましたが、自分ができることではなかったのです。建物を立てる必要があるこども園の事業は、数億円という規模のお金がかかる事業です。

国から補助金は出ますが、それでもある程度の資金は必要でしたし、従業員も25人ほど必要でした。コロナ禍でこれらすべてをそろえて運営するのは困難だと判断したため、撤退しました。

Webマーケティング支援事業を始めた理由としては、起業する前に勤めていたGunosyでWebマーケティングを経験させていただいていたことと、大学のゼミがマーケティングだったからです。自分のできることという意味では、Webマーケティングは最適な仕事でした。

Webマーケティング支援事業で次の挑戦のための資金を貯めている最中です。

ー松井さんのように遊び心を常に持ち続けるためにはどうすればよいでしょうか?

自分のスキルや強みを活かすことです。自分の強みを活かせば、選択肢が増えていろいろな人と組みやすくなり、稼げるようになるため、遊び心を持ち続けることができると思います。

ー松井さん自身はどのようにして自分の強みを見つけたのか教えてください。

仲間やビジネスパートナーなど周りからフィードバックしてもらい、自分の強みを見つけました。ただ、フィードバックをもらうだけではなく、相手にも返すようにしていました。ビジネスにおける強みを探す場合は「自分はお客さんから何を求められているか?」を深掘りするようにしています。

ー最後に松井さんの今後の展望を教えてください。

挑戦することは決めていますが、何の事業に挑戦するかまでは決めていません。こども園の設立は想像以上にハードルが高く撤退したため、次の挑戦は自分のできることから考えて、想いと実現可能性のバランスを取ったチャレンジをしたいと考えています。現時点では、教育や保育に携われたら良いなと思っています。

ーありがとうございました!松井さんの今後のご活躍を応援しております!

取材:西川莞人(Instagram / Facebook
執筆:松村彪吾(Twitter
デザイン:高橋りえ(Twitter