遊び心で仕事をし、仕事のように遊ぶ!ワンプロデュース代表・松井達夢の生き方とは

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第721回目となる今回は、ワンプロデュース株式会社代表取締役・松井達夢さんをゲストにお迎えし、現在のキャリアに至るまでの経緯を伺いました。

学生時代に初めての起業を経験し、現在も3回目の起業の準備をしている松井さん。仕事と遊びを両立する生き方について語っていただきました。

12歳のときに父親が起業。父親と話すなかで将来は自分も起業する生き方が合っているのではないかと思うように

ーまずは自己紹介をお願いします。

ワンプロデュース株式会社の代表取締役をしている松井達夢と申します。事業内容はWebマーケティング支援事業を展開しています。

ーWebマーケティングの支援事業とは実際にどういったお仕事をされているのでしょうか?

具体的な仕事内容は、広告運用と呼ばれるインターネット広告の出稿代行です。そのなかでも、Googleのリスティング広告やSNS広告をメインにしています。他にも広告から遷移したあとのランディングページの作成もしています。

ー最初の人生の転機として「お父様が起業されたこと」とお伺いしました。どのようなことが人生の転機になったのでしょうか?

私が12歳のとき、元々百貨店のバイヤーとして働いていた父親が起業しました。起業は転職と違って働き方や生き方が完全に変わるものです。そのため、家庭環境も大きく変わりました。

父親から「自分はこんな事業をしているんだよ」とビジネス話を聞くようになり「起業という生き方のほうが自分に合っているんじゃないか」と思うようになったのが、最初の人生の転機です。

当時の私は中学受験をするタイミングで、教育費がかかっていた時期ですが、自分の好きな生き方をしつつ、私の塾の費用や学費なども捻出していた父親の姿を見て刺激を受けていました。

ーお父様のどういった姿に起業への憧れを持ったのでしょうか?

あるとき、父親との話の中で資本金について話すことがありました。当時、お小遣いが数千円だった私にとって、何百万円という資本金はとても大きな金額でした。会社をやめて自分で仕事をし、大きな金額を動かす父親はかっこいいなと思いました。

ー起業することには失敗するリスクがあると思いますが、その点に関してはどうお考えでしたか?

リスクを取って挑戦するのだから、失敗したらしょうがないと考えていました。

ー幼少期からその考えができるのは、すごいですね。松井さんのそのマインドは、どのようにして培われたのでしょうか?

両親が自由にさせてくれていたことが大きいと思っています。当時は習い事をいくつかさせてもらっていて、中には途中でやめたものもありましたが、特に何も言われることはありませんでした。「挑戦したなら失敗したとしても良い」というのが教育方針としてあったのかなと。

その教育方針のおかげで、失敗することにネガティブな印象は持っていませんでした。

人生初の起業。価値観の似ている2人が、学生の力でPRを行う団体を設立

ー次の人生の転機は21歳のときとお伺いしました。どんなことがあったのでしょうか?

主にPRを中心に活動するPR Academiaという学生チームを、りべる株式会社(当時の社名はPR Chest)にて設立しました。

学生チームを設立したのは、私が主催したキャリア形成イベントにゲストで来ていた、株式会社PR chest代表の小堀さんと仲良くなったことがきっかけです。

小堀さんとお話するなかで「学生と一緒に仕事がしたい」という想いを聞きました。私も「社会人と仕事をして、学生の力や意見を社会に反映させることができたら、社会にとってプラスになるし、学生にとっても良い経験になる」と考えていたため、小堀さんに「一緒に学生チームをつくりませんか?」と誘って設立しました。

ー想いはあっても学生のうちに起業する人は少ないと思います。実際に起業しようと思ったきっかけを教えてください。

多くの社会人は、学生と同じ目線で仕事をしてくれる方は少ない印象です。しかし、小堀さんは私たちと同じ目線に立って仕事をしてくれました。

そんな小堀さんの思いに応えたかったことと、学生と社会人が繋がれる環境を作ることができれば周りの学生にも良い影響が与えられると思ったことで、学生チームの設立に至りました。

ー大学時代に何か熱中していたものはありますか?

大学時代は、友人とイベントやコミュニティ運営をしていました。イベントの内容は、学生向けのキャリア形成を中心に、学生や若手社会人などの先輩ゲストをお呼びして、話をしていただくものです。

そして、社会人ゲストを呼ぶ回にゲストとして登壇してくれたのをきっかけに、小堀さんに出会いました。私の「遊び心で仕事をし、仕事のように遊ぶ」という価値観と小堀さんの価値観は似ていると思っていて。小堀さんはどんなに忙しくても、土日はしっかりと休んで遊びに時間を使う方でした。

お互いの価値観が合ったからこそ、一緒に学生チームを設立することになったのだと思っています。

ー「遊び心で仕事をし、仕事のように遊ぶ」という価値観は、松井さんがもともと持っていた考え方だったのでしょうか?それとも何かきっかけがあって、そのような価値観を持つようになったのでしょうか?

両方だと思っています。

性格的な面で、ひとつ面白いエピソードがあります。私は社会人1年目で小型船舶免許一級を取得したのですが、父親もまったく同じ教習所で、小型船舶の免許を取っていたのです。そのため、遊びが好きな性格は父親譲りでもともと備わっているのだと思いました。

きっかけでいえば、様々な経営者に会うなかで、自分の恩師となる方に出会ったことです。当時の私の中での起業家のイメージは真面目に仕事をするだけでしたが、その方は仕事で成果をあげながら遊びも大切にしている方でした。その方の影響で、現在の私の価値観が形成されたのだと思っています。