自分の思いにまっすぐに、正直に。選んだ道を正解に導く、久保駿貴の生き方とは

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第543回は、株式会社ABABA代表取締役 久保駿貴さんです。

『就職活動』この記事を見ていただいている方の多くが一度は経験したことのあるものではないでしょうか。

就職活動の最終面接まで進んだにもかかわらず、不採用だった際に届くメールいわゆる「お祈りメール」を他社への推薦に転換するサービスを展開しているのが、久保さんが代表をされている株式会社ABABAです。今回は、久保さんのこれまでの人生に触れながら、面白いと思ったことを形にする考え、自分で選んだ道を正解に導く生き方とは何なのかを伺いました。

ABABAのサービスは友人の経験から生み出された

ー自己紹介からお願いします。

岡山大学の修士一年であり、株式会社ABABA代表取締役の久保 駿貴です。新卒採用サービスを展開しており、就職活動の最終面接で不採用になった際に送る “お祈りメール” を他社への推薦に変えて、ご縁をつなぐ。そんなプラットフォームを運営しています。

ー現在の事業は、いつから始めたのでしょうか?

今日(10月19日)で会社設立1周年となり、ようやく2年目のスタートを切る形になりました。

サービスのローンチは11月1日で、ローンチするきっかけは、大学4年生の時の出来事でした。

わたしの友人が就職活動をしていた際、ある企業の最終面接で落ちてしまいました。

一生を捧げるとまで宣言していた企業に落ちてしまったことで、彼はその企業のことが嫌いになり、しまいには鬱のような状態になってしまいました。そのとき、大ファンを大アンチに変えてしまう現象は各所で起きているのかもしれないと思いました。そこで、最終面接まで進んだその頑張りは一定評価されてもいいのではと考えたのがサービスのはじまりです。

ー最終面接まで進んだ頑張りを評価するということで、どんな方法で解決しようと考えたのでしょうか。

最終面接まで進む人がどんな人なのか調査する必要があったので、人事の方を中心にヒアリングさせていただきました。最終面接に落ちる要因というのは、企業とのミスマッチが多いことがわかった一方で、スキルなどの他の観点は評価できるという意見が大多数だったので、サービスは成り立つと考えました。

そこで、どんな企業の最終面接に進んだのか可視化することで、スカウト型のサービスとして展開できると確信しました。不採用となった企業の面接評価シートに担当者が記入できるようになっており、学生はその企業からの評価・応援メッセージを見ることができます。

また企業側も、スカウトしたい学生がどの企業に進んだのか見れることにより、その学生の思考や特徴などが分かるようになっており、学生・企業双方にとってwin-winのサービスとなっているかと思います。

これまでは学生のことを思って、企業担当の方が評価シートに入力してくださっていましたが、今後は企業側へのインセンティブをより分かりやすい形で設計しなければと考えています。

ー久保さんは3つ事業の立ち上げ経験があるかと思いますが、最初に事業を作り始めたきっかけは、何だったのでしょうか。

大学2年生の冬ごろだったかと思います。

もともと、海外が好きでいろんな国に行っていたのですが、旅行者ともっと交流ができれば…と思っても、日本に帰国してから英語を話せる環境が少ないと感じていたことがきっかけでガイドサービスを立ち上げることにしました。

ガイドになろうとすると、TOEFLなどの民間の英語試験で高い点数を取らないといけないなどハードルが高く、ガイドになりたくてもなれない人がいることを知りました。

そんなとき、通訳案内士法が改正となり、英語の資格を持っていなくともガイドができるようになりました。そのため、旅行者がガイドの案内に対し、チップを支払う形式でのガイドサービスを開始しましたが、コロナが流行り始めたタイミングと重なってしまい、サービスが提供できない状態です。

もう一つは、ファン発信型のクラウドファンディング事業です。ただ、こちらのサービスは、既存のクラウドファンディングに負けてしまったり、お店の方が持続か給付金などの補助金申請の対応をしなければいけなかったりで、事業化がうまくできませんでした。