誰もが一度きりの人生を精一杯走り抜くために。伴走者・西田悟視の原体験

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第474回目となる今回は、インテリア調達コンサルタントの西田悟視さんをゲストにお迎えしました。

カフェの副店長を経て、現在はコンサルタント業の傍らコーチングカフェ兼個展のプロジェクトリーダーとして活動している西田さん。人と人とのつながりに真摯に向き合い、目標へ向かう道筋をともに走るコーチとして、精力的に活動する西田さんの原点についてお話を伺いました。

新しい一歩を踏み出せる空間づくりを目指して

ーまずは自己紹介をお願いします。

インテリア調達コンサルタントの西田悟視と申します。石川県出身の26歳で、現在は東京都で活動しています。以前はカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社内の外資系企業のカフェで、副店長を3年間していました。

2020年末に前職を退職し、2021年4月からインテリア調達コンサルタントとして、主にラグジュアリー系ホテルのアイテムの調達、予算管理をしています。加えて、「Gate_Tokyo」というコーチングカフェ兼個展のグループのプロジェクトリーダーとしても活動しています。

ーインテリア調達コンサルタントについて、具体的にどのような仕事ですか。

なかなか聞き慣れない仕事ですよね(笑)。仕事内容はホテルの玄関やロビー、客室に置くアイテムを一点一点調達していきます。その後、それぞれの配置や予算管理を、ホテルのオーナーや支配人、出資者の方々と相談してホテルのブランドに合わせた空間づくりを行っています。

一つのホテルで何千点ものアイテムがあり、自分が選んだアイテム一つひとつが2、3年先にお客様の目に触れることを考えると、とても楽しくやりがいを感じますね。

ーコーチングカフェ兼個展についてもお伺いしたいです。

2021年1月に「早く帰りたくなるカフェ」をコンセプトにしたプロジェクトを立ち上げました。カフェに来た方が私たちとの関わりの中で、「何か一歩踏み出すきっかけを得て、早く家に帰って新しいことに挑戦してほしい」との思いを込めています。

前職では、お客様や同僚から「~したいけどコロナ禍でできなくなった」と聞く機会がとても多くありました。その際に、いつまで続くかわからない状況を理由に、一度きりの人生なのにやりたいことを諦めてしまうのはもったいないと思ったんです。ただ、私自身もやりたいことができなくなったと感じていました。

そこで、一歩踏み出してやりたいことを実現する姿を、自分が体現する。そうすれば周りの人にも希望を与えられるのではないかと考え、前職を退職後、現職に就く間の3ヶ月間を利用してコーチングカフェを実現させました。

人を大切にし、一致団結して得られた成功体験


ー西田さんのこれまでの人生で最初の転機は小学生の頃と伺いましたが、どのようなことがあったのでしょうか。

小学3年生から6年生まで32人の1クラスで進級したのですが、クラス内でのいじめの加害者になってしまいました。1人に対するいじめから徐々に対象が広がり、7人もいじめられる生徒が出てしまって……。

初めは遊び半分で加害者の仲間になっていたのですが、次第にいじめに加担しなければ次は私もいじめられると怖くなりました。私には一卵性の双子の弟がいるのですが、弟も同じく加害者側でした。

ついに小学6年生のある日、家族面談でいじめをしていることが母に伝わりました。今でも忘れられないのですが、自宅でゲームをしていた僕ら兄弟のもとに母がその足で怒鳴りこんできたんです。普段とても温厚な母だったので、僕と弟はとてもパニックになりましたし、大人に怒鳴られるほど取り返しのつかないことをしてしまったと痛感しました。

すぐに母に連れられて、不登校になってしまった被害者の生徒の家に、弟とともに直接謝りに行きました。

いじめは悲惨なことですし、人の心に傷を与えます。いじめはもちろん無い方が良かったですが、その経験があったからこそ深く反省し、誰よりも人の心を大切にすることを学びました。

ー周りの人が苦しみ悲しむ姿を見たからこそ、自分自身も変われたのですね。次の転機は高校生の頃ですね。

小学生の頃から団体競技のスポーツをしてきて、高校生になり個人競技に興味が湧いて陸上を始めました。当初は颯爽と短距離を走る格好いい姿をイメージして入部しましたが、大会の4×400mリレーで団結して入賞した先輩達を見て、自分は個人も団体もやりたい。そう思い、短距離とリレーの両方で大会に出場することを目標としました。

3年間の結果として、先輩の代で出場できなかった大きな大会に、私たちの代で初出場することができました。みんなで一つの目標を成し遂げるための練習や努力を経て、成功体験を得られたことが、私の人生において非常に大きい体験だったと思います。

部活動の経験はGate_Tokyoにも繋がっていて、仲間と一つの目標に向かい、その先でみんなと達成感を分かち合い笑顔でいられるように頑張りたいと思って取り組んでいます。

あらゆる人を受け入れる価値観の形成


ー部活動での体験を経て、進路はどのような選択をされのですか。

長くスポーツをしていたことからスポーツ選手の役に立てるかと思い、初めは放射線技師になろうと考えていました。しかし進路相談の過程で、留学して他国の人と関わり様々な人の価値観に触れてみたいと思い、高校3年生の11月に進路変更をしました。大学進学後はアメリカに1年間交換留学に行きましたが、特にニューヨークで過ごした4ヶ月間が心に残っていますね。

ーニューヨークではどのような経験をされましたか。

人種や文化の違う方や様々な価値観を持った方が多く、想像はしていましたが初めは戸惑うことも多々ありました。私の中でニューヨークで暮らす人は輝いているイメージが強かったのですが、その日生活することが苦しい人も多くいます。電車内で大声でチップを求めたり、両足を失っていても車いすを借りるお金がなく両手で這いながら移動していたり……。

パッと見ただけでは怖い人、近寄りがたい人と思いますよね。私も初めはそう思いました。ですが、彼ら一人ひとりにバックグラウンドがあり、自分自身を表現するためにそういった行動をしていることに気づかされました。

留学の目的だった「自分が人を受け入れられる幅を広げる」ことにおいて、ニューヨークでの生活はとても充実していました。日本に帰ってきて自分の価値観と合わない人に出会うこともありますが、その人にはバックグラウンドがあることを理解した上で言葉を交わすと、より深く人と接することができると思っています。

コロナ禍の今こそ、前に進むとき


ーその後日本に戻り就職をされたそうですが、さらに人生を変える大きな出来事があったと伺っています。

2020年に先ほどお話しした双子の弟が、白血病にかかりました。双子の兄弟は不思議なもので、弟は私にとってパートナーで以心伝心している感覚が常にあります。そのため私自身も大きなショックを受け、1週間ほど仕事を休ませてもらい、その間に自分自身の人生を振り返っていました。

ちょうど弟が発症した時期に、私は全く違う業界への転職を考えていました。ただ、仕事が終わると家で動画を見て時間を消費してしまったり、休日に何もせずぼーっと過ごしていたりもして自分の生活に満足していませんでした。

その反面、弟は新しく家族が増えてこれからが頑張り時というタイミングで、やりたいことに全力で向き合えない状態となりました。私自身はやりたいことに向かえるはずなのに全力で向き合えていない。非常に情けなさを感じたのは今でも覚えています。

その時に、弟の分もこれからの人生を精一杯生きようと決意しました。幸い弟は病気が治り、今後仕事にも復帰する予定です。私の当時の感覚として「~したいけどできない人がいるのに、~したいけどできる人がやっていない」状況が、今のGate_Tokyoの原点になっています。

ーコーチングカフェ兼個展の形態はどういった経緯で思いついたのですか。

前職での経験から、カフェを開きたいとずっと思っていました。そこで一般的なカフェでは面白みに欠けるので、思いつく限りのアイデアを出して、最終的にコーチングと写真の展示に至りました。写真は現在オンラインスクールで勉強をしており、元々は風景を撮っていましたが最近は人物の写真も多く撮影しています。

ー本業のインテリア調達コンサルタントとコーチングカフェ兼個展の両立のために、意識していることはありますか。

何か挙げられるとすれば、先ほど話した本業を終えた後の時間の使い方ですね。仕事後に今までは動画やテレビを見て過ごしていた時間を、Gate_Tokyoのプロジェクトを進める時間にしています。

自分の中でGate_Tokyoを開催するためのゴール設定を明確にしているので、何が提供できるかを常に考えてやりたいことに向かっています。もはや仕事に近い趣味と言えるかもしれませんね。


ー今後の展望をお聞かせください。

今後も本業のインテリア調達コンサルタントに注力して、お客様の一日がより素敵になるような空間を提供できるよう大成していきたいです。

また、Gate_Tokyoはメンバーと協力しながら、新しい一歩を踏み出すきっかけが作れる場をカフェや個展などの様々な形で模索していきます。今はコロナ禍で非日常を求める方も多いと思いますが、実は日常を写真に収めてみると意外と良い表情をしていると気づくきっかけにもなります。

より日常を豊かにしていくためにも、今やりたいことが出来ていない状況にいると感じる方は、本当にできないのかぜひ考えてみてください。今は今しかないから、一回きりの人生であなたにしかできないことがあります。自分の可能性を信じてやればできると思いますし、必死に努力すれば実現したいことは実現できます。

これからも色々な人と出会う中で得られる経験は、あなた自身を笑顔にしますし、あなたがいて周りの人が幸せを感じることもきっとあると思います。私自身これからも続けていきますが、読者の皆さんも、相手のバックグラウンドを理解しながら、自分に何ができるだろうと考えて行動し続けていければと思っています。

ーありがとうございました!西田さんの今後のご活躍を応援しております!

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インタビュー:あおきくみこ(Twitter/note)
執筆:伊藤沙織(Twitter
デザイン:高橋りえ(Twitter