すべての経験が歌になる。Rons week Masamiが等身大の音楽を生み出すまで

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第454回目となる今回のゲストは、2人のシンガーソングライターにより結成されたユニット「Rons week」で活動するMasamiさんです。

Rons weekではYoutubeでPVを配信したり、Apple MusicやSpotify、LINE MUSICなどの音楽アプリで曲を配信したりしているMasamiさん。

そんなMasamiさんが音楽に興味を持ったきっかけや、Rons weekとしてフリーで活動するまでの経緯を幼少期からさかのぼって伺いました。

音楽との出会い。初めて自分自身で選んだ “歌手” の道

ーまずは簡単に自己紹介をお願いします。

シンガーソングライターユニット Rons weekで活動しているMasamiと申します。普段は都内中心でライブ活動をしたり、ライブ配信アプリ「17LIVE(イチナナ)」でほぼ毎日配信したりしています。本日はよろしくお願いします。

ー今回は、Masamiさんが音楽の道を歩み始め、現在の活動に至る軌跡を伺えればと思います。まずは音楽との出会いについてお聞かせください。

小学1年生の頃、母親に勧められてピアノを習い始めました。ただ、ピアノの先生が怖くて3年で辞めてしまったのです。

それから一切音楽はやっていなかったのですが、小学6年生のときに参加したカラオケ大会で歌ったときに、みんなが「まさみちゃん上手だね」と褒めてくれて。そのときから “歌手” という職業に興味が湧き始めました。

ー小学6年生で音楽に目が向き始めて、中学校ではどのように過ごされたのでしょうか。

中学から高校までは、学業と部活に専念していました。部活は、兄が陸上部だったので私も陸上部に入部。種目も、兄と同じ幅跳びでした。兄に憧れていたので、ものすごく影響を受けていましたね。

ー中学高校で、勉強と陸上に励んでいたMasamiさん。高校卒業後の進路はどのように考えていましたか?

兄が高校を卒業してから働いていたので、進路選択シートではずっと「就職」を選択していたのですが、ある日父から「大学へ進学してほしい」と言われました。

そこで、資格の取れる専門学校を探し始めました。ただ、今まで母親に勧められるままピアノを始めたり、兄の影響で陸上を始めたりと、あまり自分で決めたことがなかったと気づいて。

「自分の人生、人に決められて動くのではなくて自分で決めたい」と思い、小学6年生の頃から何となく抱いていた “歌手” の夢を追いかけたいと親に打ち明けたのです。

ーご両親の反応はいかがでしたか?

言葉も出ない様子でしたね。実は中学高校の頃、親に内緒でオーディションに応募していたのですが、親や友達には「歌手になりたい」というのは全く伝えていなかったので。

初めて伝えたときは「資格が取れる専門学校へ行った方が良いよ」「学校に通いながらでもオーディションは受けられるよ」と説得されましたが、音楽の専門学校に行かせてほしいとお願いして承諾してもらいました。

ーなぜそこまで自分の意志を貫き通すことができたのでしょうか。

ここで親の言うとおりにしたら、絶対に後悔すると思ったからです。今まではピアノや陸上など、周りに左右されてきましたが、今回だけは違うと思いました。

やらないで後悔するより、やって後悔しようという気持ちが強かったですね。

アイドルとシンガーソングライターの2足の草鞋を履く

ー音楽の専門学校では、どのように過ごされたかお聞かせください。

1年生のときは授業自体に意義を感じられず、授業を休んでカラオケで練習したりしていました。その頃に出会ったのが、Rons weekの相方・Honamiちゃんです。

専門学校では人とのつながりをたくさん作れたので、今では行って良かったと思っています。

ー専門学校時代に、印象的だった出来事はありますか?

知らぬ間に受けていたオーディションに受かって、アイドルとして活動することになりました。「テレビの撮影があるので歌ってください」と、学校の先生から何人か集められて。

当時シンガーソングライターとして活動していた私は、自分のオリジナル曲を歌いました。すると「2次審査通りました」と言われて、そこで初めてアイドルのオーディションだと気づいたのです。

2次審査にも無事合格したのですが、自分がアイドルになる想像ができなかったですし、ダンスをしたことがなかったので不安でした。そんなときに「若いうちに何でもやってみると良いよ」という母の言葉を思い出し、アイドルとしての活動を決心しました。

ーアイドルとシンガーソングライターの2足の草鞋だったのですね。専門学校でHonamiさんと出会ったときは、初めから意気投合したのでしょうか。

初めて会ったのは専門1年生のときで、同じクラスにいるけどお互い違うグループにいました。専門2年生になってからよく話すようになり、価値観が合ったので仲良くなりました。

ー価値観が合うと思ったポイントは?

音楽に対する姿勢が似ていました。私もHonamiちゃんも「絶対に有名になる!」という想いが強くて、「この子と一緒に居たい」と思ったのです。向上心が高く、怖いもの知らずでどんどん進んでいくところも似ていましたね。

慌しい日々の中で体調を崩す。再び音楽と向き合うことに

ー専門学校を卒業してからは、どのように過ごされましたか?

専門学校に通っているときは実家にいたので、ご飯や家賃の面で負担が少なかったのですが、専門学校を卒業してHonamiちゃんとルームシェアをし始めてからは大変でした。

アイドルとシンガーソングライターをしながら、バイトもしていたので、気合いだけで乗り切っていましたね。寝て起きたらすぐにバイトへ行き、終わったらレッスンという日々を繰り返し、疲れを自覚する余裕もありませんでした。

ー忙しい中、音楽に向き合う時間がなかなか取れなかったのでは?

まさにそうでしたね。「これで良いのかな」と思いながらライブをしていました。

そんな忙しい日々も続かず、限界を迎えたのです。ある時期から胃が痛くなり、病院で胃カメラを飲んでも異常なし。処方箋ももらえず胃が痛いまま、ライブにまともに出れない日が続きました。

どうすれば良いかわからず、茨城から父親に来てもらったときに安心したと同時に、アイドルとシンガーソングライターの活動を休止することを決断しました。

ー休暇中はどのように過ごされていたのでしょうか。

いろいろ考えて、「1番やりたいのは、自分で曲を作って自分で歌をうたうシンガーソングライターだ」と改めて思いました。そこで、アイドルを正式に辞めようと思ったのです。

アイドルを辞めてからは、音楽と向き合う時間が増えました。過去の出来事は曲にできるので、すべての経験は無駄じゃなかったのだとプラスに考えられるようになりました。

ーシンガーソングライター1本で活動することにしたのですね。

しばらくは1人でシンガーソングライターとして活動していましたが、Honamiちゃんから「所属している事務所に一緒に入らないか」と話がありました。事務所での活動の詳細を聞き、今の自分には必要なのかもしれないと感じて入ることにしました。

そして、Honamiちゃんと一緒に、現在とは違う名前でユニットとして活動し始めたのです。

ーなぜ事務所の必要性を感じたのでしょうか。

フリーで活動していたときは誰にも相談せず自分で解決していたのですが、事務所に入ると不安や悩みがあるときにすぐに相談できる人がいるというのは大きかったです。

また、金銭面でたくさん助けていただいたので、フリーで活動していたときよりは収入は安定していましたね。

一方で、やりたいことができなかったり、やりたくないこともやらなければいけないという面では苦しみました。

Rons weekとして活動開始。ライブに強いアーティストを目指す

ー現在も事務所に所属していますか?

今は2人でフリーで活動しています。やりたいことができなかったり、人間関係に苦戦していたりなど、お互いに同じ悩みを持っていて……。

2人で何度も話し合って、一緒に事務所を辞めてフリーでやっていこうと決めました。

ーフリーで活動してみて良かった点と、大変だった点の両面を教えてください。

良い点は、自分たちで考えて好きなようにできることですね。何にも縛られずに行動すると、自分たちの可能性も広がるので良いなと思いました。

大変だった点は、自分たちでやらなければいけない作業が増えることです。領収書をまとめたり、請求書を作ったりなど、お金の管理が大変ですね。

ー裏方の作業がたくさんあるのですね。Rons weekでは、いくつかの曲をリリースしていると思います。曲作りで大事にしていることはありますか?

等身大を語っている歌も多くて。自分の気持ちをオープンに、自由に書いています。

ー曲を作って届ける過程で、大変だったところはありますか?

曲を作ることや歌うことはとても楽しいので、大変なのは費用の面だけです。予算を考えると、作りたくても作れないときはどうしてもありますね。

曲作りを2人で始めてからは、良いところの方が多くて。2人だと、1人ではできない掛け合いやハモりができたり、私1人では想像できないことを言ってくれたりするので、「一緒に作るっていいな」と感じています。

ー最後に、Masamiさんの今後の展望についてお聞かせください。

Rons weekは、ライブに強いアーティストになることを目指しています。多くの方にライブに来てほしいという想いがあるので、たくさんの方に愛されるユニットになるよう、今後も活動していきます。

ーMasamiさんのこれまでの経験を聞いて、働き方の選択肢が広がる方が増えると良いですよね。本日はありがとうございました。MasamiさんやRons weekの今後のご活躍を楽しみにしています!

Masamiさんが最近リリースしたミニアルバムの情報はこちら↓
https://twitter.com/Ronsweek/status/1401343395071549446

取材:山崎貴大 (Twitter
執筆:Moriharu(Twitter
デザイン:高橋りえ(Twitter