人生は楽しんだもん勝ち!ペイミーCS・人事の門野妹のターニングポイント

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。今回のゲストは、株式会社ペイミーにてカスタマーサクセス(CS)と人事を担う門野妹(かどの・まい)さんです!

”かどまい”の愛称で親しまれ、TwitterやnoteなどでCSや人事の仕事の発見や面白さを発信する門野さん。そんな門野さんがこれまであまり明かしてこなかった過去の転機や自分軸に気づいた背景などに迫っていきます。

青春真っ只中に、仲良しグループのギャルとバトルが勃発!?

高校時代の友人たちと(左から2番目)

ーSNSなどの様子を見ていると、明るく誰とでも分け隔てなく交流している印象のかどまいさんですが、幼少期はどんな女の子だったのでしょうか?

幼少期は活発な子だったと思います。3歳のときに補助輪なしの自転車を乗り回し、幼稚園に通園する姉の後ろをついていくなど、周囲からも驚かれるほど元気な子供でした。

小学校の時は生徒会長をしていました。学校では目立っている方だったかもしれません。中学時代はバトントワリングをしていて、大学ではダンスをしていました。

運動が好きで、スポーツ大会に出たこともあります。友人に誘われて色々な環境に飛び込んでいき、楽しそう!と思えることは何でも挑戦するのが好きなタイプです!

ーかどまいさんの人生において、唯一の”暗黒時代”と言われる出来事が高校生の時に起きたそうですね…。何があったのでしょうか?

私は三重県の四日市市出身で、地元の高校に進学していました。通っていた高校では、10人ぐらいのグループに属していて、”THE・女子高生”という生活を送っていました。

ある日、誰かが私に関する良くない噂を流したみたいで…グループ内で私に関するデマが広まってしまい、話しかけても無視されたり…友人が離れていき孤立する経験をしました。非常にショックを受けました。

結局、グループの子たちとは半年後くらいに和解して、今でもたまに集まったりするほど仲良くなったのですが、当時は周囲の友人や男子グループにも心配されるほど揉めました。

ー無視されるのは悲しいですよね…その経験が後の人生において役立っていますか?

人に好かれようと媚びることや、取り繕った人間関係の脆さ・醜さを実感しました…。

当時の自分を振り返ってみると、無理してグループの皆のテンションに合わせてたなと感じます。本当に良いと思っていないことでも「それ良いよね!」と取り繕ったり、目立つタイプの人に合わせて行動していた自分がいたと思います。

ただ、逆に私が辛いタイミングで「気にしない方が良いよ」と優しく声をかけてくれる方々もいて、本当に大切にすべきはこの人たちだと気付きました。その時に本質的に自分が良いと思える関係性を築いていこうと決意しましたね。私も辛い人や困っている人に優しい人であろう、と。

ーそんな高校時代を経て、東京に進学した経緯とは?

大学受験が大きな転機でした。地元の高校の進学組は、比較的近い都市の名古屋に行くか、大阪に行く方が多かったので、「東京に行く」と言うだけで周囲からは驚かれました。

東京にずっと行きたい!という強い気持ちがあったわけではなく、なんとなく大学受験を考える中で、実際に東京の大学に進学した知人からアドバイスをもらい、新しい環境が好きな自分に合っている気がしたので勢いで決めたという流れでした!

ーかなり思い切った選択だったのですね!大学生活はいかがでしたか?

非常に充実していました!

昔から、「挑戦してみたら新しい自分に出会えるかもしれない。根拠はないけれどきっと上手く行くだろう!」と考え、様々なことに挑戦したいタイプだったので、色々な活動を同時進行でやっていました。

実は私が高校生になったタイミングで母子家庭になったこともあり、母と進学自体をどうするか悩み抜いた末に大学進学に踏み切ったので、あらゆる時間を楽しもう!という気持ちも強かったです。

学費は、奨学金を借りつつ自分で支払い、バイトを複数掛け持ちしながらダンスサークルで活動して文化祭なども出て…という感じです。また、大学で初めて海外留学やインターンシップも経験しました!

大学時代のダンスサークルにて(一番右)

初海外はインド!カオスだらけの飛び込み営業インターンに挑戦!

ー大学時代に海外留学に挑戦されたとのことですが、なぜインドを選んだのでしょうか?

私の母は英語が話せることもあり、自宅でホームステイの受け入れなども行っていて、幼い頃から海外への憧れがありました。大きくなったら、自分はいつか海外に行けるものだと思い込んでいたんです。実際には大学に入学してから、同年代の子が次々と海外に短期留学に行く中でもひたすらアルバイトをして自力でお金を貯めてから長期留学することになったので、時間がかかりました。

私にとっては人生初の海外だったので、どこにするのか非常に重要でしたし、悩みました。英語圏で、あまり費用がかからず長期滞在できるところを探し、フィリピンかマレーシアかインドが選択肢に残りました。

そんな時、インドから帰国した先輩から「インドで狂犬病の犬に追いかけられた」というエピソードを聞いて、「そんな経験ができる国って楽しそう!せっかく行くならユニークな経験が欲しい!」と思って、即決しちゃいました。

他の国は日本人留学生も多いけど、他の人があまり選ばない国を選びたかったのもあります。勉学よりは面白い経験を求め、インドのムンバイに半年間留学しました。

ーインドでは、どんな生活が待っていましたか?

初めての海外、初めての飛行機で緊張しながらインドにたどり着き、生活はなかなかカオスでした(笑)どんな生活だったかは、noteをぜひ読んでみて欲しいです。

留学先の大学のカリキュラムが少ないため、週に5時間くらいしか授業がないんです。空き時間を有効活用するため、なるべくフルコミットできるインターン先を探しました。

そこで巡り合ったインドの会社で、飛び込み営業のインターンを経験することになってから、インド留学が非常に充実して面白くなっていきました!

インド滞在中の様子

ー初海外で初インターンってすごく勇気がいると思います!どんな経験でしたか?

内容は、広告の飛び込み営業です。日本人駐在員向けフリーペーパー事業をしている企業で、現地のインド企業向けに広告営業をするという内容でした。駐在員がよく利用するホテルや飲食店などにアポを取って、現地で交渉するお仕事でした。

約4ヶ月ほど営業インターンをしました。インド名物のドアのついていない満員電車に飛び乗って、揉みくちゃにされながら営業していました(笑)

幼少期から「かどまいはどこでも生活できそう」と言われていたのですが、インドで半年間生活してみて本当にそうだと言える自信が付きました!

インターンを通じて、同じ日本人留学生の先輩方が非常に優秀で、そういった”戦友たち”と出会えたのも良かったですし、英語で営業をすることの難しさ・できない悔しさも感じました。インド留学は、成功も失敗も含め両方経験できた素晴らしいターニングポイントでした!

ーもっとお聞きしたいほど濃いエピソードですね!インドから帰国後は日本でもインターンを経験されていますよね。

帰国後は、周囲からの勧めもあって日本の企業で長期インターンを探しました。当時まだベンチャーでの長期インターンは今ほどメジャーではなかったのですが、知人に教えてもらった”Wantedly”を使って、複数の企業と面接をしました。その中でたまたま、ご縁があったユニラボに決めました。

ーユニラボへの入社は、インターン経由だったんですね。入社の決め手になったものは?

就活では、インドの留学経験を活かして働いても良いかもと考えていたので、海外進出をしている企業や日本のベンチャー企業の説明会に行ったりしていました。

就活とインターンを両立していたのですが、ユニラボからも「新卒入社しないか?」とアプローチを受けていました。

役員の方々とご飯に行って色々な話をさせてもらい、インターンの自分のことを知ってくれている信頼や安心感もありました。また、背伸びして挑戦できるフィールドがあると感じたので、ユニラボへの入社を決めました。

 

カスタマーサクセスから社内初の人事に抜擢!新しいキャリアが見つかる

ユニラボにてMVPを獲得するなど大活躍だったかどまいさん!

ーユニラボに入社してからのお仕事はどんな内容でしたか?

ユニラボは「アイミツ」というサービスを運営している企業で、事業部配属のカスタマーサクセスが私の最初の仕事でした。

入社したときは社員が15名ほどで、代表が片手間で人事もやっているというような状態でした。入社してしばらく経ったある時、新しい福利厚生制度とバリューの浸透を推進するコーポレート業務を行ってほしいと言われ、そのまま人事とカスタマーサクセスを兼務する流れになりました。

私は「そもそも人事って何をするの?」という状態で、最初は未経験の私と代表が一緒にすり合わせながらプロジェクトを立ち上げ、社内へのミッション・ビジョン・バリュー浸透や採用などを行っていきました。後に人事部長の方が入社し、さらに人事の仕事にコミットできる環境になっていきました。

ービジョンやミッションの浸透に共感を得るための、かどまいさんならではのポイントはありますか?

モノを買う時にモノ自体の価値に加えて、職人さんや作り手さんのエピソードに感動・共感したことによって購入した!という体験をした方は多いのではないでしょうか。会社のビジョンも、創業時の紆余曲折や、事業立ち上げの思い、その時に代表が考えていたことなど、背景の感じられるエピソードに人は惹きつけられるのだと思います。

そういった創業時のエピソードと一緒にビジョンを伝える、”ストーリーテリング”が大事かなと思いますし、いろんな人がそのエピソードをいろんな人の視点で自分ごととして語れるようになれば、浸透していくと考えています。

ー1人目の人事になったという経験はすごく大きかったのでは?

当時、周囲と自分のビジネススキルを比べては落ち込んでしまうことが多々あり、仕事では少しくすぶっている状態でした。

自信を失いかけている時に、人事という社内では新しい領域を任せてもらえたことは、「自分にしかできない仕事がまだあるんだ!」と頑張ろうと思えるキッカケになりました。

途中から「自分には人事がすごく向いているのでは?」と思えるほど、自信をもって仕事ができるようになっていったので、すごく大きな転機でした。

ーユニラボの人事として活躍していたかどまいさんが、転職を考えたキッカケは?

ユニラボの人事業務は楽しいし、周囲も必要としてくれました。周囲に期待されている業務をやることで、喜んでもらうことが自分の働き方に合っているなと感じていました。

ただ、採用の面接などで事業の面白さを語っていく中で、事業について「本当にこの事業が面白いと思えているか?」と少し違和感を覚え始めました。

上長からも「そういう時は、事業サイドと人事サイドをいったり来たりすることで、より事業の良さや内容に触れることで人事の仕事にも活かせるよ」とアドバイスを頂き、事業サイドに戻ることを視野に入れてみたんです。

ですが、ユニラボ内で事業サイドを経験するのではなく、思い切って違った企業の事業サイドを経験しても良いのでは?と考えたのが転職の最初のキッカケです。

ー人事ではない転職を考えていらしたんですね!ペイミーを選んだ理由とは?

株式会社ペイミーの運営している”Payme”というサービスは、給与日を待たずに働いた分の給与を受け取れるようにする、給与即日払いサービスです。

SNSで発信されている情報を以前から見ており、ユニラボ在籍中、ユニラボで勤務するアルバイトの方向けに導入をしていたんです。Paymeがどのようなサービスなのか、企業担当者の視点で良い点も課題点も見ていました。

また、「資金の偏りによる機会損失のない世界を創造する」というペイミーのビジョンに非常に共感できました。

私自身が母子家庭で学費を工面することの大変さを身を以て知りましたし、お金がない時でも人の出会いやご縁に恵まれ、色々な経験をしてきました。これまでの人生を振り返った時に、自分と重なる良いビジョンだなと思っていました。

転職活動中に「そんなに好きなサービスなら、面接受けてみたら?」という知人の何気ない一言に後押しされ、そのまま2020年の4月にペイミーのカスタマーサクセスとして新たなキャリアをスタートしました。

ー2020年入社ということは、ちょうどコロナ禍での転職だったのでは?

そうです。ちょうど、コロナウイルスが大流行して1回目の緊急事態宣言中の入社でした。1回だけパソコンなどを貰いに行ったきり出社せず、入社後からフルリモートでした。最初は多少戸惑いました。

ーすごい大変なタイミングでの入社だったのですね。ペイミーでの今のお仕事とは?

入社時はPaymeの顧客対応を行うカスタマーサクセスとして入社しました。導入先の企業に対し、サービスの紹介や導入オンボーディングと、活用後の定期フォローなどを行っています。

また、2021年の1月からは人事を兼務しています。3割ほどの工数を費やし、エンジニア採用や社員との1on1などの業務を行っています。

ー事業サイドで入社したペイミーで、再び人事をやることになった経緯は?

2020年は会社もコロナウイルスの影響をかなり受けてしまいました。アルバイトをできない学生さんが増えたり、飲食店などが軒並み営業ストップしてしまったりと、サービス利用者に影響が出たことで売上にも非常に影響が出ました。また、会社の組織面の課題も大きく出てしまった1年でした。

そんな会社の状況下で、「会社の内側から組織を立て直すならば、自分が人事をやったほうがいいのでは」と思い立ったのが人事を兼務するようになった背景です。

ただ、人事業務にフルコミットするよりは、カスタマーサクセスに軸足を起きながら兼務する方が会社にとっても自分にとってもベストと考え、そのような形での兼務を提案しました。

前職は採用人事のポジションでしたので、人をどう採用するか?を考えて動いていたのですが、今はメンバーのケアや組織づくり、人員配置のことを考えることがメインです。これまでやってきた人事の領域とは、また違った業務を任されていますので、探りながらやっている状態です。

誰もが不安を感じる現在において、私が社内のメンバーの支えになれたら良いな…と頑張っています。

ー素敵な志ですね。最後に、読んでいる同世代の方々に向けてメッセージをお願いします!

適材適所という言葉があると思うのですが、スタートアップやベンチャー企業では、そもそもポジションがすごく少ない場合や、適した人材がすでに配置されている場合があります。

人事として社員のポテンシャルを加味して配置などを考えますが、思ったより活躍するほどハマってくれる場合もあれば、全然合わない場合もあります。私自身も、初めて人事のポジションに挑戦したときは、まさかここまで自分に合っているとは思いませんでした。

最近は世の中でも色々なことが起きていますし、正直予想がつかないところが多いと思います。ただ、物事を本質的に捉え、自分の心にまっすぐ従って目の前のことに一生懸命生きていけば自ずと”向いている仕事”に辿り着けると思います。

”楽しく生きていく”が私の人生のコンセプトです。辛いことも人生のネタ作りだと捉えて楽しんだもん勝ち!あまり深刻に悩みすぎず、その時々の出来事を楽しんでいきましょう。

ーかどまいさんの知られざる一面と、仕事や人生へのポジティブな向き合い方を学んだインタビューになりました!ありがとうございました!

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Twitter
note

 

インタビュー:あおきくみこ(Twitter/note
執筆:MOE(Twitter
デザイン:五十嵐有沙(Twitter