こだわり抜いて開発した発酵エキスTHE ONE「大切な人に胸を張って贈りたい」

今回は発酵エキスTHE ONEを開発されている株式会社baamの三ツ井さやかさんにお話をお伺いしました。

 

新卒でITコンサルタントとして働いた後、独立まで至った経緯と彼女の事業に懸ける思いとは。また彼女が自信を持っておすすめするTHE ONEの魅力について語っていただきました。

 

新しい世界を求めて院進ではなく一般企業へ。

 ーまずは簡単な略歴を教えてください。

岡山県出身で、浪人生活を経て東京理科大学に進学し化学を専攻していました。大学卒業後は新卒で2016年にNTTデータに入社しITコンサルとして3年弱働きましたが、心と体の健康に関する事業をしたくなり、昨年独立しました。

ー東京理科大学を進学先に選んだ理由は何かあったんですか。

実は高校時代は進学校にいたものの、遊んでばっかりでいつの間にか偏差値が43になってしまっていました。そんな中、すべり止めをなぜか受けなかったので大学受験を失敗し浪人することに。浪人時代はめちゃくちゃ勉強したんですが、理系科目しかできなかったので本当は経済学部に行きたかったものの断念。化学・数学・英語の3科目で行ける大学を、と考えた時に化学の偏差値が一番高かった東京理科大学を選びました。

ー得意科目で勝負されたんですね。入学後はどんな大学生活を送られていたんですか?

大学生活って華やかで旅行とかにもたくさん行けるというイメージを入学前は持っていましたが、大学時代は研究ばっかりで本当に忙しかったです。朝から晩まで実験や授業ばかりでした。その反動もあり新しいもの見たいなと思って長期休暇があるたびに語学留学するというのを繰り返していました。バンクーバーやロサンジェルス 、ニューヨーク、あとセブにも行きました。

ーその後一般企業への就職をされていますが理系だと大学院に進む人が大多数ですよね。なぜ一般企業への就職を選ばれたんですか。

お洋服が好きだったのでバイヤーになりたいと思ったのが初めのきっかけでした。でも調べていくうちバイヤーになるために百貨店に就職したとしても、まずは数年店舗で販売スタッフをしないといけないことを知りました。それは何か違うなと感じ、それから他の選択も考えるようになりました。留学がきっかけで新しい世界を見る楽しさのようなものを知っていたので化学以外の業界に行きたいと思い、それで安直ですがITかな、と。

 

働いて気づいた心の健康への興味

ーIT知識ゼロでIT業界に飛び込んでみてどうでしたか。

新卒入社の場合、本来なら2年近くかけて研修を受けて勉強するんですが私はなぜか入社2か月でお客様担当をすることになり大変でした。専門用語が多くお客さんが何を言っているのか分からなくて、知っているフリをしては家に帰って調べる、の繰り返しでした。

ー具体的にどんな仕事を担当されていたんですか。

主に2つの仕事をしていたのですが、1つはお客さん先で回線を使ったクラウドサービスというのを考えて提供するっていうもの。そしてもう1つは、最近だったらよくある仮想デスクトップ、 働き方改革の仮想端末をお客様がどういうものをほしいのかを提案して、それを形に落としていくというものでした。お客さん先がかなり大きくて全体像が見えなかったり、自分じゃなくてもできるんではないかと思ったりしながらも毎日必死で仕事をしていました。

ーそれで退職を考えるようになったんですか。

経営者の家庭で育っていたので、元々会社員になるということをあまり想像できていなかったんです。特にやりたいことがなかったし、社会のいろはを学べるし、と思い就職しましたがいつか辞めるだろうなと思っていました。入社2年目くらいからやっぱり自分で何かしたいなと思うようになり、3年目に担当していたプロジェクトが終わったタイミングで退職を決めました。

ーそこからTHE ONEの開発にはどうやってつながったんでしょうか。

何かやりたいという気持ちを周囲の人に伝えていくうちに、いろんなに声をかけてもらったんですが、そのうちの1つにニューヨークで流行っているメディテーションスタジオ(瞑想スタジオ)を日本に一緒に展開しないかというお話がありました。

私自身、毎日同じルーティンを繰り返しながら働くうちに幸せってなんだろうって思うことがよくありました。なので人の心を癒す場所が日本にもあればいいなと思ったので一緒にやりたい!と思ってんです。でも当時はまだ心の健康についての社会の関心は薄く、本格的に進めるのはまだ時期的にはやいなとも感じました。そこで心の健康に繋がる何か…と思っていた時に健康食品の会社からお声掛けいただいたんです。化学を勉強していたことが活かせると思い健康食品の開発に携わることになりました。

ーそれが結果的に健康食品の分野で独立するきっかけに?

はい。健康食品ってどうしても原価との兼ね合いなどがあって妥協した商品ができてしまうんです。私はアドバイザリーという立場で関わっていたので決定権などがなかったんですが、やっぱり自分の大切な人に胸を張って贈れる商品を作りたいと思いました。

最近、ナチュラル志向・オーガニック志向の方が増えたことによって、そういった製品の需要が増え粗悪な商品も出回っちゃうようになりました。なのでもっと安心して使ってもらえる商品を世の中に提供してきたいという思いで独立を決めました。

 

自信を持って勧められるようこだわり抜いたTHE ONE

 そんな中でTHE ONEが誕生したんですね。なぜ発酵エキスに注目されたんですか。

心と身体の健康という点に着目した時に両方に密接に関わりがあるのは腸だと思ったんです。免疫細胞の7割は腸にあるということと、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの9割が腸で作られていることから、腸を整えるということにアプローチしたいなと。

腸内環境を整えられる商品は代表的なものだとサプリメントかと思いますが、サプリメントは含有量が少なく、吸収率もあまりよくないんです。そこでドリンクタイプにこだわりたいと考えました。調べてみると、市場で売られているドリンクタイプの多くは水で薄めていたり人工甘味料や添加物が入っているものが多かったんです。添加物は消化するのにエネルギーが必要だったり、体内酵素を使ってしまったりします。

腸内環境に良いとうたっているけれど、実際は腸内環境に悪い影響を与えるものが含まれているので、天然のものしか使っていないものを作らないと!という使命感に駆られました。

ーそんな思いのこもったTHE ONEには82種類の成分が入っているとか。

はい。本当に腸内環境を整えるのに必要な良い物を探した結果82種類の素材になりました。素材の多くは私の地元である岡山県の契約農家さんから、スーパーフードなど日本で栽培できないものは海外から取り寄せています。化学物質を使わない、100%無添加にこだわってつくりました。

また、3年半発酵しているのでかなり低分子化されており消化吸収しやすいのが特徴です。 

ー飲むとどのような変化が感じられるんですか?

THE ONEは日々の健康の為に飲んでいただく場合とダイエットを目的としたファスティングの時に飲んでいただく場合を想定しています。ファスティングをする際、通常の酵素ドリンクなどを使用するとどうしても不純物が含まれていることが多いため便通が悪くなってしまいがちです。

THE ONEを飲みながらのファスティングの場合便通がよくなるのでただファスティングをする時より痩せるなどの効果が見られます。他の添加物が入っている商品だとどうしても体内の酵素を使ってしまうので、その分効果が出にくかったりしますが、THE ONEではそういう心配もありません。

 

地道な努力でファンを探す

ー会社を退職して約1年でTHE ONEを完成させられていますね。やろうと思っても実際にやるまでのプロセスが全くイメージできない人が多いと思うんですけど、どういうふうに試行錯誤されたんですか。

私の場合、健康食品の分野でアドバイザリーをやっていたので基礎の工程が分かっていたこと、大学で化学を勉強していたので調合に関する知識があったことがスムーズに進められた要因になったと思います。「あ、このために理科大だったのか」と思いましたね。 

また、私は作りたいものがこれと決まっていたので動き出したらはやかったんだと思います。

ービジネスをスタートさせるとなると初期費用もかかると思います。資金面ではどうされたんですか。

そうですね、受注生産ではないので初期費用はかなりかかっています。500万円くらいは借入しましたよ。 

ー500万円を借入し、去年の10月に晴れて一般販売をスタートしてみて反響はどうでしたか。

「本物ってこういうものなんだ」とか「一週間しか経ってないのに効果を感じました」などの想像以上にうれしい反応をいただきました。100%無添加・原液を薄めていないというこだわりを貫いたからこそいただけた声だと思います。

と、同時にビジネスの大変さというのも日々感じています。私は見切り発車型なので(笑)作るのに必死で販路の事とかは商品ができるまで実はあんまり考えていなかったんです。

ー認知度ゼロからのスタートですもんね。どのようにお客さんにアピールされたんですか。

これまで携わってきた健康食品がうまくいっていたのは広告費をすごくかけていたからなんだなと気づきましたね。でも私は広告に膨大な費用は費やせないし、アフィリエイトは怪しい商品と思われたくないのでやりたくなかったので地道に売るしかないなという結論になりました。

スタートしてから4か月間ほどはセミナーとかに参加して登壇して、健康についてお話しする際に、THE ONEを配ったりしました。あとはジムに行って試食販売を実施したり、エステサロンさんに営業したりしていました。

ーいろいろやってみてどうでしたか。

結果、口コミが一番間違いないなと実感しました。

THE ONEは本当にこだわって作っているものなので、飲んでいただけたらその良さをわかっていただける自信があります。THE ONEの良さを知ってもらって、少しずつファンが増えていけばいいなと思っています。

 

THE ONEで自分と向き合う時間の確保を実現したい

ー起業はやるもやらぬも自分次第だし、会社員と比べてもメンタル疾患になる人の割合が7倍多いとかっていうデータもあります。三ツ井さんはどうやって起業家としてモチベーションを維持したりパフォーマンスを維持しているんですか。

意識しているやっていることは2つあります。

1つは周りの信用できる経営者さんが何人かいるんですけど、その人達に壁を作らず、心配事や悩み事を全部相談するということです。元々自己開示は苦手だったんですが、見栄とかプライドを捨てて心配事や悩み事を相談した方が自分も楽になれるし、先輩方もアドバイスがしやすいんだと気づきました。

もう1つは毎朝20分瞑想することです。この時間を持つことによって物事を俯瞰して見ることができたり、客観的に今の状況を見たりすることができます。第三者の目線みたいなのを瞑想で養っているという感じですね。

ー尊敬できる、信頼できる経営者の先輩方の存在は貴重ですよね。どうやって出逢われましたか。

学生時代から人脈作りは結構意識していましたね。出会ったら終わりではなくて、こまめに連絡をしたり繋がりたい人には会う約束をこぎつけたり。あとは今月はもう誰からの誘いも断らない「三ツ井キャンペーン」を実施して新しい人に出逢える場所には積極的に足を運んでいました。

ー三ツ井キャンペーンを始めた理由とかはあったんですか。

気分ですね(笑)1年ぐらいキャンペーンしているときもあります。予定ない日の方が少ないみたいなことがずっと続いていたり。でも逆に1か月だけキャンペーンをお休みすることもあります。 

ーそうやって人脈を増やされたんですね。逆に瞑想を続けて変わったことはありますか?

そわそわするとか不安とかいう気持ちが全くなくなったというと語弊があるんですけど、かなり少なくなりましたね。しっかり自分と向き合うことができて基本的には落ち着いて物事をこなしていける感じになったと思います。

ー今はコロナの影響でこれから先行きが不透明な中、瞑想は心を落ち着けるのに役立ちそうですね。最後に今後の展望を聞かせてください!

今はTHE ONEをつかって腸内環境を整えることで心と身体を愛でましょうというアプローチをしていますが、今後はそれにプラスアルファして心と向き合う時間をTHE ONEと一緒にとっていただきたいなと思っています。

具体的にはチェックリスト等を付けることで自分自身と向き合う時間を確保していただき、自分の心と身体の変化に気づいてもらえないかと検討しています。ただ飲んでいただくのではなく、THE ONEと一緒に自分の心と向き合ってもらう習慣ができたらいいなと思っています。

<取材:西村創一朗、撮影:小林 桜々、執筆:松本佳恋、デザイン:矢野拓実>