就活を中断し、1ヶ月でスピード起業・肥後橋優斗が語る学生起業

起業でポイントとなったのは人との繋がりだった

ー準備期間たったの1ヶ月で起業してみていかがでしたか。

起業して初めの3ヶ月は、機材の購入など発生する初期費用も多く、売上の立て方もわからず、先が見えなくて不安な毎日でした。仕事をいただけても、制作期間が1ヶ月などかかり、納品後に入金だとすぐにお金をもらえるわけではないので、大変でしたね。

過去のインターン先などにお仕事をもらい、実績を作っていったことで5ヶ月目あたりからやっと売上が安定的に立つようになりました。

ー学生という立場で起業してみて、気づきや学びなどはありましたか。

それまで学生起業家というと遠い存在のイメージだったのですが、実際に起業してみると、学生で起業している人が多く、いい意味で普通の選択肢なのだなと思いました。

学生で起業するデメリットとしては、繋がりの少なさがあると思います。初期はどうしても繋がりからお仕事をいただくことが多くなると思うのですが、学生なので社会人の方との繋がりが少ないことから仕事の獲得が難しいと感じることがありました。

ー起業をしたことでの変化はいかがでしょうか。

それまでの繋がりからお仕事をもらったことで、人との繋がりをより大切にするようになりました。一人では何もできないということを改めて実感し、家族や仲間の存在をより意識するようになったと思います。

また、会社の代表になったことで、売上の数字も意識しながら仕事にコミットするようになりました。決して順調なことばかりではありませんが、チームができたことで、楽しいことも増え、就職という選択肢が自然と消えていったのは大きな変化の一つだと感じています。

全力で取り組めば、情熱は才能を凌駕する

ーまだまだこれからというところかと思いますが、今後の目標があれば教えてください。

直近は売上にフォーカスして目標売上額を設定しており、目標達成に向けて奮闘しています。

長期的な目標としては、会社のビジョンである「若者の可能性を拡げる」の実現に関わることをやりたいと思っています。自分自身がたくさんの人に可能性を広げてもらったので、その恩返しが目的です。具体的には案件をたくさん受注することで、若手の映像クリエイターに仕事を依頼できるようになる状況を目指します。

ー少し前の肥後橋さんのように就活がうまくいかなくて悩んでいる同世代や起業したいものの挑戦する勇気がない同世代もいることかと思います。最後に、そんな同世代にメッセージをお願いします。

なるようになるから焦らないで大丈夫、と伝えたいです。辛くても、長い目でみれば人生のほんの一部なので、安心してください。

そしてやりたいことがない人は、無理にやりたいことを探さなくていいと思います。起業もあくまでも選択肢の一つにすぎないので、まずはどこかに就職してみるのもいいのではないでしょうか。

大事なことは、与えられた場所で目の前のことに全力で取り組むこと。そして情熱を捧げられるものがみつかったら、それに全力を注ぐこと。そうすれば情熱は才能を凌駕します!

ー本日はお忙しい中ありがとうございました!これからの益々のご活躍をお祈りしています。

取材:黒澤朝海(Twitter
執筆:松本佳恋(ブログ / Twitter
デザイン:高橋りえ(Twitter