不安すら味方に、挑戦を楽しむ。料理教室プロデューサー・チカコジュンの生き方

母にも健康的に輝いてほしい。27歳で母と会社を設立

ー27歳のタイミングで独立と法人化をされました。詳しく聞かせていただけますか?

グルテンフリー米粉パン教室から広げてきた事業を『株式会社shinetwo』という社名で、母と共同で法人化しました。実は健康第一の大切さを初めて実感したのは、私が15歳のときに経験した母の病気がきっかけだったんです。

母の病気のことがずっと私のベースにあったからこそ、母にも健康的に輝いてほしいと考えていました。働きたい気持ちがあっても体調面で諦めることが多かった母に、発酵食品のオンラインレッスンの講師を薦めてみたら「楽しい」と言ってくれた。

母が前向きに変わっていく姿がうれしくて、自分の人生を生き生きと歩める女性を増やすことをテーマに2人で会社を立ち上げることを決めました。

ーチカコさんから見てお母様はどのような存在でしょうか?

母であり親友であり、パートナーですね。親子だからこそ、言葉が足りずにぶつかることもあったのですが、今はお互いに尊敬しあう仲です。話し合いもたくさんします。

体調不良から心と体を整える。私も母も同じような経験をしてきたので目指す方向性も似ていて、ともに挑戦を楽しめている感覚があります。

ー素敵な関係性ですね。法人化を経て、今後のビジョンはありますか?

挑戦したいことがたくさんあります!

この8月からスタートさせる、料理教室を始めたい方向けのオンラインサロンも挑戦のひとつです。私自身も感じていたことなのですが、教室を開くことや起業は1人では不安が大きいんですね。料理教室を始める手続きの部分だけではなく、不安に寄り添うマインド面のサポートができるコミュニティをつくることで、自分らしく生きる人が増えたらうれしいです。

ほかに挑戦したいことは「体に良い商品」をつくること。形になるにはまだ遠い話なのですが、ワクワクしながら考えています。

ー「心と体を整える」を主軸に様々な事業展開を考えているのですね。新しいことに挑戦する上で、大切にしていることはありますか?

「不安は挑戦の証拠」という言葉を大切にしています。尊敬している方から教えてもらった言葉です。

今でこそ挑戦を楽しめていますが、独立するときは正直とても不安でした。不安にとらわれるよりも、これから起こる未来やできることを信じて、楽しむ方向にマインドを切り替えていく。不安すら楽しんで前に進むことで見える景色が変わります。

うまくいかないことやショックな出来事が起こっても、いつか必ず経験が役に立つと思える日が来る。一見ネガティブに思える出来事も、捉え方次第では学びや実りが多い「良い経験」になることも。起こることすべてに意味があると考えているので、半歩ずつでも進んでみようと思えるんです。

また、自分1人では難しいことも、他人の力を借りれば乗り越えられることがたくさんあります。自分の悩みはほかの誰かが解決策を持っているかもしれないと考えて、周りを頼ることも大切にしています。

ー説得力がある言葉ですね。最後にU29世代の読者に向けてメッセージをお願いいたします。

人生には様々な壁があります。起こった出来事のどの側面を見ているかが重要で「自分はネガティブな側面ばかり見ていないだろうか?」と問う姿勢を持つことで、私は壁を乗り越えてきました。主観的になりすぎず、客観視しながらほかの捉え方を探してみることが大切です。

「人生の満足度は挑戦をした数が多いほど高い」と私は考えています。ともに挑戦を楽しみましょう。

ー素敵な言葉をありがとうございます!チカコさんの今後のご活躍を応援しております!

取材:八巻美穂(Twitter / note
執筆:こつ(Twitter
デザイン:高橋りえ(Twitter