自分の軸でキャリアを作っていく|FLOW代表・多葉田愛

忙しい日々の中で旅が欠かせない要素であることに気づく

ーまちづくりの会社に入社しましたが、大変でしたか。

最初は建物のコンセプトを作ったり、ホテルの企画を考えたりする企画職に憧れていたのですが、広報を担当することになりました。

社内のコミュニケーションが多く、上手くいかないときもありましたが、会社の経営全体に関わる仕事だと気づいてからは忙しくも充実した日々を送りました。

2年目からは2社合弁で新しく旅行会社を立ち上げるプロジェクトに参画。登記の定款やコンセプトを考えるところから関わりました。チームで取り組んでいましたが、経験豊富な人に囲まれていたので、がむしゃらに仕事をしていました。

一方で、広報と企画事業で求められる仕事の向き合い方やKPI(重要業績評価指標)が異なっていたので、切り替えが難しく、タスクも多い状況でした。結構タフな時期でしたね

ー入社して3年が経った時に2週間ヨーロッパに行くのですね。

目の前のことに食らいつくのに必死で、自分を顧みる余裕がなく、気づいたら2年が過ぎていました。

3年目になったタイミングで自分の生活を見直してみると、暮らしをデザインしてより良くする仕事なのに、自分の暮らしは顧みれていませんでした。一人暮らしの家に住んで、遅い時間まで働いてコンビニでご飯を買う生活。

暮らしで大切にしていることを思い出すために2週間ヨーロッパに行きました。現地集合で7ヵ国を回るインターナショナルツアーに参加して、旅が自分にとって外せない要素だと気がつきます

思い立ったらいつでも海外に行ける生活を実現するためにフリーランスに挑戦しようと決め、会社を辞めました。

ーフリーランスは様々な職種があり、ファーストステップが大事だと思います。フリーランスになるにあたって具体的なキャリアは決まっていましたか。

最低限のスキルとしてライティングはできると考えていました。ライティングに加えて企画や広報ができたらいいなとも。アフィリエイトも考えましたが、上手くいきませんでした。

ーそこからワーキングホリデーに行ったのですか。

退職までの有休消化期間に訪れたセブ島でオーストラリアでワーキングホリデーをすることに決めました。

オーストラリアのメルボルンに10ヵ月弱滞在。飲食店や語学学校、シェアハウス紹介などの現地の仕事とフリーランスの仕事を組み合わせて働きました。

ふたり広報を立ち上げ、月10社を担当。広報の可能性を広げたい

ーワーキングホリデーを経てTABIPPOに入社したきっかけを教えてください。

ワーキングホリデーを終え、帰国を考えていた頃「他の国にワーキングホリデーに行く」「PR会社に就職してPRスキルを磨く」「企業でセールスを身につける」の3つの選択肢がありました。

選択肢を探すなかでTABIPPOに出会い、マーケティングとプロモーションの力で協業パートナーや観光局・自治体と旅の魅力を広めることに意義を感じ、入社を決めました。

ー実際にTABIPPOに入社してどうでしたか。

一番衝撃を受けたのは勤務時間や働く場所に捉われないことです。小さなチームでコミュニケーションを取ることが多いため、サボったらわかります(笑)。働く場所も自由なので、ワーケーションしたりリモートワークしたり。

また、メンバーの年齢も近くユニークな個性のある人が多いので楽しく働いていました。

ーTABIPPOに入社されてからも副業で広報などを継続したのですか。

1年目は業界のことやセールスのことを知るために、フリーランスの仕事は必要最小限にしていました。相談を受けて月に1件受けるか受けないかのペースです。

TABIPPOのセールスの仕事が身についた2年目から副業を再開し、月に3〜5件受けるようになりました。案件が増えてきた2022年にフリーランス広報ユニット・ふたり広報を立ち上げます。副業に力を入れていき、月に10社担当していました。

ーフリーランス広報ユニットふたり広報を立ちあげて1年のタイミングで法人化されたと聞きました。詳しく伺ってもいいですか。

ふたり広報を立ち上げて2023年1月5日で1年を迎え、チームのメンバーも10人に増え、クライアントも20社に増えてきました。

もっと自分の事業にコミットするために3年働いたTABIPPOを正社員から業務委託に切り替えて2023年3月1日に「株式会社FLOW」を設立しました。

ーFLOWで携わっている事業を教えていただきたいです。

企業の広報支援とスクール事業をしています。

企業の広報支援では経営課題をヒアリングし、施策を考えて運用までサポート。

スクール事業では、「書く」+αのスキルが身につく「Marble」を運営。ライターのネクストキャリアや未経験から広報になる支援などをしています。

ー多葉田さんの今後のビジョンをお聞きしたいです。

1年間ふたり広報としてチームで取り組んで気づいたことは、異なる強みを持ったメンバーがチームを組めば質の高いアウトプットを生み出せるということです。

スクール事業「Marble」との掛け合わせで、広報の可能性を広げていきたいです。

そして、FLOWではみんなが楽しく働き、強みを活かし合えるチームづくりをしていきます

ー29歳以下の悩める方々に一言メッセージをお願いします。

自分のありたい姿、なりたい姿を思い浮かべて、働き方や仕事を選択していくと自分らしいキャリアが描けます。

現在は情報も多く、時代の変化も激しいので、自分の軸を持って自分の思う方向に舵取りできるようにキャリアを作っていく認識を持てると仕事も楽しめます

ーありがとうございました!多葉田さんの今後のご活躍を応援しております!

あいさんが運営する「ふたり広報」と「Marble」の詳細はこちら:ふたり広報Marble

取材:八巻美穂(Twitter / note
執筆:Kumi(Twitter
デザイン:高橋りえ(Twitter