珈琲で世界を笑顔にすることを目指す、山本紘彰が不登校を乗り越え見つけた夢とは?

珈琲を片手に、夢が広がる場づくりをしたい!

ーその後は、どのように過ごしましたか?

高校1年で、静岡で開催された小さな珈琲の大会に出場しました。中学時代から珈琲は独学で続けていたこともあり、なんと1位をとることができました!それをきっかけに、お店の立ち上げに至ったのです。高校生のバリスタは少ないこともあり、立ち上げ当初は新聞やテレビに取り上げてもらうことも多かったです。高校時代に繋がったご縁もあり、今もお店を間借りさせてもらったり、イベントに出店したりしています。

ー今後挑戦していきたいことはありますか?

実は夢がたくさんあります。そのうちの一つは、「ペニー・ユニバーシティ」を展開したいという夢です。「ペニー・ユニバーシティ」とは、「珈琲代金のペニー(通貨の単位)で、大学ほどの学びを得られる場」のことです。昔、演奏家・政治家などが珈琲店に集まっていたことから、「珈琲店に行けばその道のプロフェッショナルの話が珈琲代で聞ける」ということが由来になっています。そのような場所を作っていきたいという思いがあります。

私はプロフェッショナルの話を聞くことが一番の学びではなく、その後のプロフェッショナルと会話や交流が一番の学びになると考えています。まさに私が昔から好きな「お話」です!交流までを大切にするイベント作りも、現在挑戦中です。

当初イベントには「夢がない」という人が多くいました。私は、夢は趣味からできると考えています。そのため趣味を見つけられるイベントとして、三味線講師など様々なお仕事をしている人をお招きしています。珈琲を片手に、夢を見つけられる場づくりを目指しているのです。

もちろん、「ペニー・ユニバーシティ」の拡大以外にも夢はたくさんあります。書き出してみると何と250個もありました!最終的な夢は「教育」です。今、夢がなく惰性で時間を過ごしている人もたくさんいると思います。例えば「何となくこの先安心できるから、とりあえず大学に行って学ぼう」などの選択をしている人もいるでしょう。これは画家になりたいのに数学を勉強している、というような状況です。勉強を決して否定していませんが、惰性で人生を過ごしたり、勉強してしまっていると、もったいないと思っています。これは、自身の中学時代の経験があったからこそ、感じていることかもしれません。惰性で過ごす時間を減らし、自分が本当にやりたいことや、自分について気づきを得ることに時間を使える人を増やしたいと思っています。そのような時間を過ごせる学校を、将来は作りたいです!

ーとても素敵ですね。今後のご活躍を応援しております!

取材:和田晶雄(Twitter
執筆:長瀬ちか(Twitter)
デザイン:高橋りえ(Twitter