他人軸から自分軸へ。リクルート・綿重早織が自分なりの正解を見つけるまで

地域事業に携わるため教育事業の持続的な仕組みを模索するため、働きながら大学院へ

ー株式会社リクルートに入社したきっかけはどのようなものでしたか。

大学時代に仕組みや新しいものを作ることが面白いと感じ、新規事業を作ることに興味がありました。教育系の事業に取り組んでいて、若手社員も新規事業に携わっている会社に就職したいと思い、リクルートに入社を決めました。

ー本業のかたわら、山口県の教育プロジェクトに参画されているそうですね。どのようなことをされているのですか?

地元の山口県の高校生向けに行う、探究学習プログラムに去年ごろから携わるようになりました。

探究学習プログラムとは、高校生が自分の興味や関心をもとに作りたい未来を設定し、アクションを起こしていくプログラムです。

探究学習が授業として設けられている高校で授業のお手伝いをしたり、プロジェクトのブランディングを担当したりしています。

ー綿重さんが事業構想大学院大学に通おうと思ったきっかけは?

教育の事業が持続的に回る仕組みを考えたいと思ったことです。教育の事業を持続させるのはとても難しくて。生徒の興味関心を引き出したり、サポートしたりと求められることはたくさんありますが、運営している人は相応の対価が得られにくいんです。ボランティアになっているのが現状で、運営をしている人がいなくなったら事業を続けることができません。

企業や自治体なども巻き込んで事業として成立させ、仕組みがうまく回るようにするにはどうしたら良いのか考えたいと思い、大学院に入学しました。

ー仕事を持ちながらの勉強だと思いますが、時間はどのようにやりくりしていますか?

オンラインやオフラインで学んでいます。私は土日や仕事が終わった後などに受講しています。私の通っている大学院は働きながら学んでいる人が多く、2年間で卒業できるよう、授業や単位数を組んでもらっています。

ー事業構想大学院で学んでいるのは、どのような方が多いですか?

受講している人は、仕事も年齢層の人もバラバラです。40代〜50代の方や経営者の方が多いですね。自分の会社で新しい事業をしたい方もいれば、あとは社内の新規事業担当の方などもいらっしゃいます。20代で学んでいる人は珍しいかもしれません。

ー大学院では、どのような授業を受けているのでしょうか。

金融やブランディングなどのジャンルごとに授業があります。現在携わっている探究学習プログラムをどのように広げていくのかを考えたくて、ブランディングの授業を多く取っています。

ー大学院に通うようになって、役に立った学びはありましたか?

通い始めたばかりなので勉強中ですが、物事を考えるときのフォーマットやWebでの発信方法は、探究学習プログラムの運営にも役立っています。普段の活動にも学んだことを取り入れようと思っています。例えばPR用動画を作るときに、見ている人にいかに魅力的だと思ってもらえるか、日々試行錯誤していますね。

自分の納得感を大切に、やりたいことへと進んでいく

ー今後挑戦してみたいことはありますか?

自分と同じように、学生の教育の支援をしている方と交流したいと思っています。他の方がどのような活動をしているか調べてみたいですね。各地で形は違えど、支援に携わっている人は全国にいると思うので。

取り組みの中での悩みや、どのように活動しているのかなどぜひ聞いてみたいです。大学院で知り合った人に、年が近くて気になった方がいて。声をかけて知り合いになって、会いに行ったこともあります。

これまでも交流はしてきましたが、これからは似たようなコミュニティだけではなく、さまざまな人に会ってみたいですね。自分からいろいろな機会を作りに行きたいと思っています。

ー30歳までに、達成したいことやありたい姿はありますか。

大学時代を振り返ると、大学生になって考えが変わるとは思っていませんでした。だから30歳の私も、今からは想像もつかないことをやっているといいなと。そのときに私がやりたいことをたくさんできていればと思います。

ー綿重さんにとって人生の軸とは?

「自分のすることに納得感を持てるか」「好奇心の追求」だと思います。いろいろなものに触れいろいろなことをして、自分の思うキラキラする人を目指せたらと思います。

ー綿重さんの今後の展望を教えてください。

自分のやりたいことに向かって行動してる人や、やりたいことに向かってキラキラしたい人を支援できるようになりたいです。

リクルートでの展望としては、教育系の事業や新しい仕組みを作る経験が今後できたらと思っています。また探究学習プログラムの取り組みについては、現在プログラムの運営や発信をしているので、今後も持続的に続くような方法を模索して実践したいです。

毎年新しいチャレンジをしていって、自分のやりたいことをどんどん増やしていきたいですね。

ーありがとうございました!綿重さんの今後のご活躍を応援しております!

取材:丸山泰史
執筆:馬場史織(Twitter/note
デザイン:高橋りえ(Twitter