価値や生きがいを追求する経営者×研究者・丸山咲に聞く!「よく生きる」ためのヒントとは

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第595回目となる今回のゲストは、丸山 咲(まるやま さき)さんをゲストにお迎えし、現在のキャリアに至るまでの経緯を伺いました。

人事・PR事業を運営する経営者でありながら、Well-beingの研究者としてさまざまな活動に取り組む彼女。「失敗を恐れずに最後までやり遂げる」「常に本質と向き合う」と話す彼女は、どのような人生を歩まれてきたのでしょうか。スポーツに邁進した学生時代、生きがいを追求する彼女の想いなど、幅広くお伺いしました。

自分自身の価値を大切にする若き経営者×研究者

ー丸山さんの現在について、教えてください。

企業向けの人事・PR事業を運営する経営者、そしてWell-beingの研究者として活動中です。具体的な内容として、会社のビジョンやミッションに向けたお手伝いや、社内のコミュニティ作りをする企業を支援しています。サービスを展開するなかで「働くを通して、自分たちが何ができるのだろうか」と自分自身の価値について、深く知ることを大事にしています。

現在は2023年開校予定の高等専門学校「神山まるごと高専(仮称)」設立に向けて、プロジェクトに参画。カリキュラムのなかで*アントレプレナーシップを学ぶのですが、実際に外部の経営者を招き、授業を展開していきます。わたしはその運営担当を任されていて、ビジネスを起こしている人×子どもたちで生み出されるものについて、日々議論しあっています。

*アントレプレナーシップ:ゼロから何か新しいことを生み出せる、起業家のような精神のこと

ー経営者に研究者、学校作りまで取り組んでいる丸山さん。なぜ現在のような働きかたをしているのでしょうか?

大学を卒業したあとにリクルートに就職したのですが、周囲の人々が起業している人が多く、自分も将来は起業するだろうと思っていました。その後、7人のベンチャー企業へ就職したのですが、会社が目指すべき姿と自身が掲げる目標に乖離を感じたのです。その経験から、自分も1つ大きな旗をあげてみようと思い、現在の働きかたをしています。

ー新しいことに挑戦するなかで、怖さを感じませんか?

正直、ないですね。怖くはないのですが、責任感のような「覚悟」を感じています。自分ができると思って取り組むことと、できなかったときの落ち込みは関係していると思っているのですが、まず取り組まないと始まりません。一度手をあげたからには、最後までやり通すと決めています。

スポーツを通して学んだ2つのこと

ーそんな丸山さんのこれまでについて教えてください。

小学生からバレーボール中心の生活を送っていました。中学、高校でもバレーボール部に入部し、毎日練習に明け暮れていましたね。

その反動もあり、大学に入学してからは「ギャルになりたい」という夢がありました。自由に何も過ごさない日々に憧れていたのです。しかし大学のサークル勧誘で、アルティメットスポーツに出会い、体験だけしてみようと、気づいたら入会していましたね。

ーアルティメットは、どのようなスポーツなのでしょうか?

7人対7人で対決するスポーツで、主にフリスビーをパスをしながら、エンドゾーンと呼ばれる拠点まで運ぶ競技です。イメージとしては、サッカー・アメリカンフットボール・バスケットボールを混ぜたスポーツで、なかなかハードです。

比較的新しいスポーツなので、コーチや監督をしているチームが少ないんですね。なので学生自身がスターティングメンバーを決めたり、トレーニング内容を設定したりしています。自分たちで1から考えて、作り上げていく面白さは感じられますね。

ー聞いている限り、頭脳も使う競技なのですね。その中で丸山さんが大事にしていたことは何でしたか?

2つありました。1つ目は、失敗しても一度決めたことは最後までやり遂げる。2つ目は目の前の快楽や関係性ではなく、常に本質に向かい続けることです。

当時自分がキャプテンを務めたときに、自分自身が優れたプレイヤーでもあり、監督としてチーム全体をまとめる必要があったのですが、どれも中途半端でした。わたしからしてみたら失敗した年だと感じていたのですが、のちに後輩や先輩にこれまでの日々を振り返る機会をいただいたのです。

メンバーは自分が思っている以上に気にしていなかったことが分かり、自分が失敗だと思っていることをチャンスだと捉えてくれる子も多くいました。この経験から、どんな状況であっても前に進むことが大事であり、チームの重要な要素に向き合う姿勢は、今でも繋がっています。

ー説得力のある学びですね。在学中に海外へも行かれていたようですが、どのような経験をしたのでしょうか?

大学3年の10月に就職活動が始まったのですが、パッとする会社が見当たらず……。「このままでいいのだろうか?」と自問したときに浮かんできたのが、海外でした。学びではなく、見たことや感じたことのない価値観に触れようと思い、旅を選択しました。

世界30カ国をめぐる旅をする中で、アルティメットの世界大会にも出場していました。やりたいことを両立してしまう性格でしたが、とにかく後悔しない学生生活を送っていましたね。