何となく始めたSNS発信が人生のターニングポイントに
ーSNSの発信を始められた、大学2年生のときはどのような状況だったのでしょうか?
高校が男子校だったこともあり、大学生活は遊んでいました。大学2年生は落ち着き、将来を考え始めた時期でした。
「世の中が集団から個の時代に変わっていくから、何か自分の強みを持っていた方が良い」という風潮になったため、行動しないといけないと思いました。
Instagramで、SNSで発信をしている方と繋がったときに、発信を勧められ、プライベートのアカウントとは別にアカウントを開設したのがSNSで発信を始めたきっかけです。
本を読んで考えたことをストーリーにアウトプットしたり、自分はこういう人間だと投稿したり。最初は「有名になりたい」思いで発信していました。
Instagramは、写真や朝活のイベントの集客をするのに良い手段でした。
今回の取材をしていただいたのも、SNSの繋がりがきっかけです。SNSを始めたことは人生のターニングポイントだと言っても過言ではないです。
ーInstagramに限らず、他のSNSで発信はされたのですか?
営業のインターンをしていた時期は、Twitterで発信をしていました。
Twitterは文字や数字がすべてです。数字の追い方や刺さる言葉を考えるのがマーケティングの勉強になるため、TwitterはSNSの中でも一番学びがあると思います。
多くの人が見る時間帯や曜日をリサーチしています。1ツイートがどのくらいのインプレッションになったのか、プロフィールに飛んだ数はどのくらいか、数字がでます。
どのようなツイートがフォロワーに繋がるのか、分析が楽しかったです。ちなみに、朝6時から6時半の時間帯はツイートが一番伸びると思います。
ーSNS発信で、こだわっていることや継続していることはありますか?
実家の八百屋の認知を広げたくて、アカウントを運用しています。野菜や果物などの栄養素の発信をしていました。
最近は、今までの経験をより具体的にし「自分はこういう人間だ」を意識して発信しています。フォロワーに繋がり、数字として伸びるのか、テスト中です。
伸びるツイートには、絶対に理由があります。文章の型や校正を意識したり、文章の前後を工夫したり。数字を追い、検証を繰り返すことで、結果的にフォロワーが増えてくるのだと思います。
突然の祖父の死、歴史ある八百屋を残すため就活を再開
ー就活中、突然の祖父の死がきっかけで、家業である八百屋を考え始めたのですか?
そうですね。実家で家業を継ぐことをまったく考えていませんでした。突然、前日まで一緒にいた祖父が旅立ってしまったとき、改めて八百屋の歴史を知り、長く続いていることを知りました。
祖父が2代目、父が3代目で、70から80年ほど続いています。自分のキャリアを改めて考え、八百屋を残したいと思いました。内定をいただいていた会社を辞退し、八百屋を継ごうと思っていました。
ーそれでも就活を継続されたのは、八百屋を継ぐことに対して考え方が変わったのですか?
知り合いのご紹介で、ある社長の方とお話する機会がありました。「会社で修行をした方がいい」という話から「30年後は、1000社中999社潰れて1社しか残らないほど、会社を続けるのは大変だ」という話をされました。
非常に腑に落ちて、今のままでは30年後も続く八百屋は作れないと思ったのです。実家は飲食店や学校給食に野菜を卸すのがメイン事業ですが、今後は仲介役がいなくなり、直接繋がる事業が伸びていくと思います。
八百屋の仕事を手伝ったところで、今の自分は何も新しい変化を生むことができないと思いました。私のゴールは「30年後も生き残る八百屋を作る」ことです。実現するために、会社に入社し、ビジネススキルを磨き、実家に還元していきたいと思いました。
ーこれから社会人として活動される中で、目標にしていることはありますか?
会社で学んだことを八百屋に繋げたいです。どの会社に入っても、誰かにきっかけを与え「〇〇といえば田端」と言われる存在になりたいです。
Instagramでは「朝活の人」と言われています。社会人になっても「このサービスは負けない」というものを作れたら、結果的に価値提供のできる人間になれると思います。
今年は、しっかり納得感を持って就活を終えることを通過点として、がんばりたいです。
ー若い世代に向けて、最後に一言お願いします!
私が非常に大事にしているのは「自分の考えを持つ」ことです。
現在はSNSが当たり前で、瞬時に情報を得られる時代になりました。メリットがある反面「何が正解で何が不正解か」を判断するのが難しくなってきています。
一次情報を自分から取りに行った上で「自分はこういう考えを持っている」と言えるのが「個」の時代で生きていくために大事です。
情報を腑に落ちるまで落とし込むと、より生きやすく、楽しい人生を過ごせるのではないでしょうか。もし、この記事を読んでいる20代前半の方がいたら、一緒に盛り上げていきましょう!
ーありがとうございました!田端さんの今後のご活躍を応援しております!
取材:田中のどか(Twitter/note)
執筆:後藤優奈(Twitter)
編集:本庄遥(Twitter)
デザイン:高橋りえ(Twitter)