雇われるのはやめよう!
ーアルバイトをしながらもホームページ制作はされていたのですね。
アルバイトはしていましたが、チャンスがあれば営業もしていました。
ですが、2020年3月に「雇われるのは一切やめよう」と思い全部の雇われ仕事を辞め、退路を断って、ホームページ制作に専念しました。
そして、場所の制約がなくなったので湘南のシェアハウスに移って半年ほど過ごしました。
しかし、一緒に暮らすメンバーと価値観が微妙に食い違い、そこに居続けることに対してもやもやしていました。
ーシェアハウスのメンバーと違うと感じた価値観とは、どのようなものですか?
そこにはアーティストも多く住んでいて、メンバーから「何のために働くの?」などたくさん質問されました。
僕は、深く考えずにとにかく行動するタイプなので笑
メンバーも場所も素晴らしかったのですが、ここに居続けると前に進めないと思ったので、出ようと決心しました。
ー「頭で考えてばかりじゃダメだ!」という感じだったのですか?
まさにそうですね。
そして次の場所を模索していたのですが、実は以前から日本縦断をしたい思いがあって、数日後には飛行機のチケットを取っていました。
日本縦断はしながらもホームページ制作はしていました。
ヒッチハイクで日本縦断
ー日本縦断をしていると、多くの人との出会いがあったと思うのですが、その時の気づきを教えていただけますか。
自分から話しかけることで多くの人と出会いました。でも、ヒッチハイク中に声をかけてもらうことも多くて、「困ったらいつでもこの番号に電話しておいで」とか「いつでも帰っておいで」とたくさんの方に言ってもらえました。
多くの人との出会いを経て「居場所はあのシェアハウスだけじゃない。だから1つの場所に留まってはいけない」とわかったし、居場所も人も日本中、そして世界中にいると気づきました。
ーそれも、ご自身が行動したからわかったことですね。
そうですね。結局、誰かの話を聞くだけでは本当に腑に落ちるかわかりません。
そこを確かめるために日本縦断をしました。
また、誇れるものが欲しいとも思っていました。
ヒッチハイクでの日本縦断は、おかげさまで150名以上の方に助けられて達成しました。
この旅で、僕は大きな誇りと自信を手に入れました。それも全て、行動したからこそ得られたものだと思います。
海外への挑戦
ー近々海外へ行かれるそうですが、今後の展望を教えてください。
国内にも行きたいところはありましたが、周りの後押しもあって、そろそろ海外に出たいと思っていました。
そんなタイミングで、5月に知り合いがフィジーとニュージーランドへ行くらしく、速攻で同行させてもらう事になりました笑
2022年はほぼ海外で過ごします。
仕事はホームページ制作を続けます。英語はまだ流暢じゃないので、しばらくは外国人相手のビジネスは難しそうですが、海外でも日本の人たちを相手にできるので問題ないです。
ー人の縁がつながり、世界への扉が開けたのですね。
そうですね。
そのまま世界一周もしたいです。まずは、知り合いのいるところから。
やはり、どこに行っても結局は人だと思うんですよ。観光地は一度行けば満足することもありますが、「人」に会うことや、誰かの話を聞くことに終わりはありません。
だから、人づてで世界を回りたいですね。
そこで出会った方と話して、その価値観を知って自分自身の世界を広げたいです。
ーこれまで、いろいろな方と出会い、多くの世界を見てこられたのだと思います。それでもさらに多くの人に会いたいというのは素敵なことですね。
人付き合いといっても、僕は料理人時代にはいろいろな料理業界の人とは話しましたが、それは広い世界の一部分です。
だから、自分の業界だけじゃなくて、他の分野の人と話をするのが大事ですし、その経験ができたのは大きかったです。
ー行動したいけどなかなかできないという人に向けてメッセージをお願いします。
思ったことを行動に起こせないのは、それを強く意識しすぎて、完璧にしようとするから。それが足かせになっているのではと思いますね。
まず「一歩踏み出す」ために何をするかを考えないと、行動には移せません。
そういう考え方が重要です。
ー常識にとらわれない生き方が印象的でした。他者の物差しからは逃れられないと思うのですが、そこで個性を忘れないためにはどうすればいいですか?
周りの考え方を聞くだけでは、考え方が依存的になります。そうでなくて、自分の心に正直に生きることが大切です。
周りの意見は聞くけど、最終的に決めるのは自分自身です。
ヒッチハイクをすることも止められたこともありましたが、僕は自分の心に正直に向き合いました。もしもできていなかったら、自分に納得できないですから。
ーありがとうございました!田部井さんの今後のご活躍を応援しております!
今回のゲスト・田部井さんの詳細はこちら。
取材:秋田安佳里
執筆:松野哲哉(Twitter)
編集:本庄遥(Twitter)
デザイン:高橋りえ(Twitter)