「転職のために自己分析をしたけど、正しい方法がわからない」
「自分がやりたい仕事がわからない」
「面接で『自己分析が甘い』と言われた」
就職や転職で、こんな悩みを抱える方もいるのではないでしょうか。
キャリアに悩むことが多いU29世代に向けて、キャリアのパーソナル・トレーニング『POSIWILL CAREER(ポジウィルキャリア)』のキャリアトレーナー・二田 理子さんに自己分析の方法を伺いました。
「どんな人生を歩んでいきたいか?」という“生きかた視点”を軸に、理想のキャリアや人生の実現をサポートする二田さん。自己分析においても、表面的な強みや興味ではなく「自分のありたい姿」を軸に考えることが重要だと語ります。
この記事では、自分らしい生き方を実現するための本質的な自己分析の方法をご紹介します。
プロフィール
二田 理子さん
POSIWILL CAREER トレーナー責任者
大学卒業後、2015年にリクルートキャリアに新卒入社。営業として働くが、わずか1年で早期退職。その後はカフェでアルバイトをするものの、もう一度キャリアを見直そうと営業や人事を経験したのち、2019年からポジウィル株式会社へジョイン。現在はPOSIWILL CAREERのトレーナー・責任者を務める。
転職の「成功」とは
転職において、内定が出ることが「成功」かと思われますが、実はそうではありません。
ポジウィルは「どう生きたいか」に基づいた、キャリアの実現を後押ししています。そのため、転職を通して「なりたい姿」「生きたい人生」に必要な経験やスキルが満たされることがポジウィルの定義する「転職の成功」です。
例えば、以下のような会社に転職ができた場合、ご自身の人生において「成功」と言えるでしょうか。
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- 有名企業だから入社を決めた企業
- 食べるのが好きだから食品系の会社に就職
- 人間関係は良いけど、業務内容が合っていない職場
- 手に職をつけたいからエンジニアに転職
転職の際に考えてほしいのは「その仕事は本当に、自分の志向性や強みに合っているか」です。まずは自分の固定観念や価値観、持ち味を知ることが転職成功のカギになります。
なぜ自己分析が必要なのか
自己分析は転職成功率を上げるだけではなく、長期的な“生きかた視点”において重要な役割を果たします。
自己分析が必要な理由はさまざまですが、ここで特に重要な2つをピックアップします。
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- 会社や業務とのミスマッチを防げる
- 自分自身や経験に自信を持てる
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会社や業務とのミスマッチを防げる
自己分析をすることで、企業と個人の双方でミスマッチを防ぐことができます。
個人では、自己分析を通して自分が活かせる場所を知ることができ、その企業や仕事が自分に本当にマッチするのかの見極めが可能です。
実は、企業側は強みと同じくマイナスな面も重視しています。候補者の持ち味がマイナスに働いた場合、メンバーでカバーし合えるか、職種において致命的な要素ではないかを確認するのです。
自分自身や経験に自信が持てる
自己分析を通して自分のプラスな面・マイナスな面を知ることで、自分に自信が持てることもメリットになります。
特にマイナス面に対してネガティブな感情を残したままだと、自信のなさが話や態度に現れ、面接に影響を与えてしまう場合も。マイナス面も含めて自分を認めてあげることが、転職の成功や理想のキャリア・人生の実現に近づく一歩になります。
自己分析とは過去・現在・未来を振り返り、繋げること
過去の経験をポジティブ面・ネガティブ面を含めて「自分の人生」として認識できるかが重要になります。そこから、現在の強みは何か、今後どういう人生を生きたいのか、自分をどう活かせるのかがわかっている状態が「自己分析ができている状態」です。
転職成功者が意識している、自己分析の5つのポイント
ここからは、転職を成功させ自分らしい人生を歩んでいる人が意識しているポイントを5つご紹介します。
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- 過去・現在・未来を繋げる
- ネガティブな経験や感情と向き合う
- 無意識に話さないようにしていることも考える
- 自分を活かせる仕事を知る
- キャリアマップを作る
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1.過去・現在・未来を繋げる
まずは過去と現在の経験を整理してみましょう。モチベーショングラフの利用や、自己分析用の質問に回答を書き出してもかまいません。
「何から始めればいいかわからない」という方は、まずは以下の項目について書き出してみてください。
書き出したら、「なぜそう思ったのか」も合わせて書き出してみましょう。過去と現在の経験から「あなたの価値観」が少しずつ見えてくるはずです。
やりたいこと(=未来)がある場合はこのように自分に問いかけてみるのがおすすめです。
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- なぜ自分はそれをしたいのか
- 具体的にどんな状態になりたいのか
- 本当に自分がやりたいと思っているか
- 他の人の視点は入っていないか
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ここで1番のポイントは「自分がどう思うか」まで問いかけること。実はやりたいことがあると思っている場合でも、親や周りの人からの意見、一般論に縛られていることに気づいていない人も多いんです。
本当に自分の中から出た気持ちなのかを考える癖を付けることをおすすめします。
2.ネガティブな経験や感情と向き合う
自己分析は強みや成功体験に目を向けがちですが、実は「ネガティブな経験や感情」と向き合うことも重要です。
特に「自分にはやりたいことがない」と悩む人は自分を過小評価している場合が多く、やりたいことに気がつけていないことも。過去の体験にネガティブな感情を持っていたり、自分は何もできていないと思っていたりする人は特に、ネガティブな経験や感情も書き出してみてください。
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- 失敗した経験や後悔していること
- 仕事・プライベートで辛かったこと
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よくある「短所を長所に言い換える」など、無理にポジティブに考えなくても大丈夫です。「なぜそう思ったのか」「なぜそれが起こったのか」を外的・環境要因と、自分の要因に分けてみましょう。
1番大切なことはネガティブなところも認めてあげることです。ただ事実として、経験や感情を認めて、次に活かせるところを書き出してみてください。
私は新卒で入った会社(リクルート)で何も成果を出せずに、その経験を「恥ずかしい」とネガティブに考えていました。
もう一度頑張りたいと思ったタイミングで、当時の経験を外的要因と自分の要因に分けて、外的要因はしょうがない、自分で直せるところは次に活かそうと整理をしました。今では「自分の人生として意味があることだった」と認めることができています。
3.無意識に話さないようにしていることも考える
ネガティブと向き合う際に「無意識に話さないようにしていること」がないかをチェックしましょう。
人生の中で恥ずかしいと思っていたりして、無意識に隠してしまう経験が意外とあります。そんな経験は面接などで話さず気づきにくいですが、実は価値観に大きな影響を与えている場合もあります。
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- 頑張ったけどうまくいかなかったことや後悔
- 「もし〜だったら」と考えてしまうこと
- 今の自分が持ち続けている負の感情
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例えば、いま仕事を辞めたいと思っていたら「でも、なんで辞めないんだっけ?」と考えてみると、「親や周りに何か言われるのが怖い」など、自分の気づかなかった感情に気づけることも。
持ち続けている負の感情や人間関係がないか、なぜそう思うのかを自分起点で考えてみてくださいね。
4.自分を活かせる仕事を知る
自分の特性がわかったら、自分の持ち味が活かせる仕事や社会での活かし方を考えてみましょう。
「自分の持ち味がどんな仕事で活きるかわからない」という方は、ぜひ業界研究や企業研究をしてみてください。調べていく中で、今まで知らなかった職種に出会えたり、自分の「やりたいこと」が発見できるはずです。
5.キャリアマップを作る
自分の強みやありたい姿・活かせる仕事がわかったら、キャリアマップを作成して具体的な行動に落とし込むことも重要です。
キャリアマップ作成時は、以下のポイントを意識してみてください。
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- 5年後や30歳までなど、自分でわかりやすいポイントを設定
- 5年後→3年後→1年後→現在と逆算して作成
- どんな状態になっていたいのか
- 理想に近づくために足りない経験やスキルは何か
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自分の「ありたい姿」をキャリアマップに書き出すことで、どんな行動をすればいいかまで決めることができます。そして、一度決めたら走るだけです。
▼キャリアビジョン
1年後:営業職として必ず達成し成果を出している状態
3年後:3~4人のチームリーダーになっている状態
5年後:キャリアアドバイザーとしてごきげんに働ける人を増やせている状態、または人材育成を通じてメンバーがごきげんに働ける環境作りができている状態
▼ライフビジョン
1年後:彼氏ができている状態
3年後:婚約(実家にもご挨拶に行っている)または結婚している状態
5年後:0〜1歳の子供が1人いる状態
二田さんのキャリアビジョンについて、詳しくはnoteに記載しています。
私自身も転職のタイミングで自己分析を行い、自身のキャリアマップを作成しました。キャリアマップを作成したらやることが明確になり、私は仕事もプライベートも1〜2年前倒しで叶いました!
まとめ:自己分析の大事な一歩は「自分を知って、認めてあげること」
今回は自己分析で重要な以下の5つのポイントをご紹介しました。
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- 過去・現在・未来を繋げる
- ネガティブな経験や感情と向き合う
- 無意識に話さないようにしていることも考える
- 自分を活かせる仕事を知る
- キャリアマップを作る
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自分のいいところ・ネガティブな経験を受け入れて「ありのままの自分でいいんだ」と思えることが、転職の成功、ひいては理想のキャリアや人生の実現に繋がります。
まずは自己分析で「私は何がしたいのか」「なんでそう思うのか」を考えてみてくださいね。
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