コーチとの出会いで、「好き」を仕事にしたいと思うように
ー旅イベントとの出会いの後は、どのように過ごしていましたか?
一人で海外への旅に出ました。旅の中で「どんな生き方をしてもいいんだ」「人生はいくらでも変えられる」と気づき、1年間研修医として働いたら、人生で後悔しないためにも他の世界に行こうと決めました。
しかしやる気が出ず、国家試験に落ちてしまいました。大学を卒業できても、国家試験に受からないと研修医にはなれません。先が見えず、自分が何者でもなくなってしまったようで不安でした。
1年後の再チャレンジで国家試験に合格し、研修医として1年間勤めました。振り返ると、僕にしかない経験ができたのだと思います。
ー研修医をした後は、どのような道に進んだのですか。
IT企業で働くことになりました。しかし体調を崩して1年半で退職しました。僕自身は歯科医をしていないのに、IT企業で歯科医向けのサービスに携わっていたことでもやもやが大きくなったのです。
やりたいことと違うことを続けていても、違和感が大きくなり体調を崩す一方なので、辞めることに迷いはありませんでした。「とりあえず休んで仕事を見つければいいや」と思っていましたね。
辞めた当時、知り合いがコーチングの先生として「好きを仕事にする」講座を開いていました。好きなことをビジネスにするまでを伴走してくれるコーチを受けたことが、キャリアの転機になりました。
旅行会社とシェアハウス、ゲストハウスで仕事をすることになり、現在に至っています。
旅と人を通したきっかけづくりに携わる日々
ー現在はやりがいを持ちながら働けているのでしょうか。
今が楽しくてしかたないです。僕自身が旅や人との出会いを通して人生が変わったので、「人との出会いを大切にした旅を作る」という会社の理念に共感しながら働けています。
シェアハウスやゲストハウスの運営では、人と人が出会って価値観が変わるきっかけづくりができているのが、とても楽しいです。
ー吉野さんの今後のビジョンはありますか。
僕はこれまで受け身で生きてきたので、もっと人生を主体的に生きられる人を増やしたいです。「これをやりたい」と自信を持って、挑戦できる世の中を作っていきたいなと。人と人が触れ合い、お互いを暖かく応援できる、ゆるやかなコミュニティがあるといいですね。
今の日本は孤独になりがちで、悩みを誰とも共有できないまま自分を追い込んでしまう人もいます。旅は、人や新たな価値観に出会って自分を見つめ直すことができるので、困っている若者たちがいたら「こんな生き方もあるんだ」と教えたいです。僕自身も人にたくさん救われてきました。
ー最後にU-29世代にメッセージをお願いします!
とりあえず言ってみる・やってみることが大事です。やりたいことがあったら口に出してみてください。
僕は旅関係のイベントで、バケットリスト(やりたいことリスト)を書いたことがあります。SNSにやりたいことを載せた時には、いろいろな人から声をかけてもらいました。
自分の心に蓋をしないで「これをやりたい」と言ってみると、応援してくれる人がいるはずです。だから皆さんにはどんどんチャレンジしていってほしいです。
ーありがとうございました!吉野さんの今後のご活躍を応援しております!
今回取材をした吉野さんのInstagramはこちら。