様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第869回目となる今回は、株式会社Career Directionの坂田航樹さんをゲストにお迎えし、現在のキャリアに至るまでの経緯を伺いました。
パーソナルジムの経営やクリエイティブの制作などをしている坂田さん。いじめに遭った幼少期や、筋トレに目覚めた高校生、ミスターコンテスト出場などについて聞きました。
いじめられた経験で得たことをトレーナー業に活かす
ー簡単に自己紹介をお願いします。
坂田航樹と申します。大阪出身です。六本木でパーソナルジムの経営やトレーナーの養成講座の運営、テレビ局にいた経験からクリエイティブの制作もしています。僕が人生に迷った経験から人々が自分の人生を歩むお手伝いをしたいと考え、社名をCareer Directionにしました。
ーいじめに遭った幼少期とあります。どんな幼少期だったのでしょうか?。
僕は小学生の頃、おにぎりが似合うとよく言われていました。周りにとってはいじりやすい人だったんです。ペンを全部折られたり、部活で取れないパスが飛んできたり。いろいろありました。
ーいじめられた経験から得たことはありますか。
マーケティング思考である相手が何を考えているかを意識するようになりました。それがトレーナー業に生かされています。
また、いじめた人たちを見返したいと思い、英語専門の塾と5教科をカバーする塾の2つに通いました。英語専門の塾ではスピーキング、ライティング、リスニングの基礎を固めてくれたので英語が得意になりました。
ー今の坂田さんは、クラスの中心人物だった雰囲気が漂っています。
そこがおもしろいのです。小学校の集合写真は一番端にいたのですが、高校、大学、社会人になるにつれ真ん中に移動していました。最近、写真を見ながら自分の人生をまとめている時に気がつきました。
筋トレに目覚めた高校生
ーどのような高校生活を送りましたか。
学内にトレーニングジムがあったので、1年生の夏頃から昼休みに筋トレをするようになりました。バスケ部ではドリブルやシュートが下手だったので、素人だと思われていました。しかし、筋トレを始めたことでパワーフォワードのポジションを取ることができたんです。
ースポーツは得意でしたか。
スポーツは苦手でした。50メートル走も8.2秒と遅かったです。また、ジャンプ力もなかったので、跳ねているみたいと言われていました。
現在はトレーナーの勉強をして体の使い方がわかってきたので運動能力は高くなりました。
ー高校時代も勉強に励んだ坂田さんですが、大学受験はどうでしたか。
東京大学や京都大学に進学したかったのですが、結果的には大阪大学に進学しました。大阪大学に進学した理由は国語が苦手だったからです。理系学部を志望していましたが、東京大学と京都大学の二次試験には国語がありました。
理系科目は学年1位か2位の成績だったのですが、国語は下から10番目の成績で、センター試験も100点を超えていませんでした。国語が苦手だとわかりながらも試しに京都大学を受験しましたが、案の定国語が100点満点中12点で不合格になり、後期試験で大阪大学に合格しました。
監督を務めていた院1年生の時にロジカルバスケでリーグ4位に
ー大阪大学でどのような学生生活を送っていましたか。
僕はEXILEが好きで、ダンスサークルに憧れがありました。しかし、あだ名をつけられたり、身内で盛り上がったりする雰囲気が苦手だったので、バスケ部に入り高校と似た生活を送ります。4年間、部活と勉強に励み、大学院には入試1位で合格しました。
ー専攻は何でしたか。
情報系の学科だったので、ネットワークを専攻していました。大学院では通信量が増えたときに自動で整理する機能を実装できる方法を研究していました。
ー大学院時代、バスケで素晴らしい成績を残したそうですね。
大阪大学では外部講師を呼べない環境だったため、大学院生が監督を務めます。院生1年目でバスケ部の監督をしていた時に、2部リーグで4位の成績を残すことができ、大学としては過去40年で最高の成績でした。
当時、ディフェンスに対して素早く意思決定をするロジカルバスケを実践していました。バスケのさまざまな動きに対して、ぞれぞれ6パターンの動きをアルゴリズム化。練習で動きを覚えさせて試合でも使えるようにしました。
ー大学・院の専攻が生かされた経験はありますか。
プログラミングは構造化が問われる分野で、エラーを探すために分解して検証します。このプロセスがトレーナーとしてお客さんの体を見るときに生かされています。
TBS時代、ミスターコンテストに出場し優勝。自信に繋がる
ー大学院卒業後、TBSに入社したそうですね。どうでしたか。
インターンでTBSを訪れた時、役割分担をして1つの番組を作る姿勢がバスケットボールに似てて魅力的に見えて入社を決めました。現実は、、制作会社の人と仕事することが多く、人間関係で気を使うことが多かったです。
なかなか裁量権が無く、実務のやりがいと社外からの評価のギャップに悩みメンタルが不安定になり半年間休職します。その後、一度は転職活動をしましたが、面接をするたびに自分自身に不信感が生まれて逆効果でした。
ーそこからミスターコンテストに出場したそうですね。
半年間の休職を経て会社に復職したのですが、がんばりすぎると空回りする環境でした。会社以外にエネルギーを注ぎたいと思い、ボディメイクのコンテストに出場したり、大学のミスコンを見に行ったり。「努力すれば変われる」ことを伝えたくてミスターコンテストに出場し、優勝したことで自信がついて副業を始め、1年後に会社を辞めて現在に至ります。
ー坂田さんが人と接する上で大切にしていることはありますか。
1つめは等身大の自分でいることです。僕は背伸びをすると心を蝕むことに気づいてから辛かったことや考えていることなどを自己開示することにしました。
2つめは有言実行です。ミスターコンに挑戦した時、ウォーキングの動画やコンテストの様子などをSNSにあげていました。
3つめはギブの精神です。人と人を繋いだり、自分の持つスキルでできることを無償で提供したりすることを日々意識しています。
ー最後に10代、20代に向けてメッセージをお願いします。
僕は自分がこれだと思ったものに突き進んで達成した時が成功だと考えています。自分の心が夢中になった時に死ぬほど努力し、それ以外は自由に生きれば人生は楽しいと思います。そんな感じで人生を過ごしてもらえたら嬉しいです。
ーありがとうございました!坂田さんの今後のご活躍を応援しております!
取材:あすか(Twitter)
執筆:Kumi(Twitter)
編集者:松村彪吾(Twitter)
デザイン:高橋りえ(Twitter)