後悔しない学生生活のために海外へ
ー初めての海外の旅はどういった経緯でいかれたのですか?
タビイクという企画でタイに行きました。タビイクとは、一人旅したいけど、なかなかできないから背中を押してほしい、という企画です。
タビイクに参加しようとしたきっかけは、私の住んでいる家の近くの公園で企画があり、話を聞いてみようと思ったのがきっかけです。当時のタビイクのメンバーにいろいろと話を聞きました。話をしていく中で「タイが良いのではないか」と提案を受け、不安もありましたが、背中を押してもらったことで、行くことを決めました。
ータイでの1週間は友達と行ったのですか?それともおひとりで行かれたのですか?
最初は企画の関係者と2人で行きました。その後、現地のゲストハウスなどで出会った人たちと、どこかに行く機会がありました。友達というよりは現地で会った人や、企画の関係者の人とどこかへ行く、という感じでした。
ータビイクという海外の企画は、誰がきっかけで見つけたのですか?自分で調べて見つけたのですか?
最初は大学2年生のときに自分でネットで調べて見つけました。当時の私は即行動に移すことができず、そのまま時が過ぎ去っていったのです。ある日、海外に行こうと考えたときにタビイクのことを思い出しました。
ー元々、海外にはとても興味があったのですか?
高校のときまではまったく興味がなかったです。「絶対に海外には行かない」とまで思っていました。しかし、当時のバイト先の同期が海外志向が強い友達が多く、ブラジルに留学に行っていたり、フランスに家族で旅行に行っていたりしていたので、「生きて帰ってこれるんだ」と思いました。「1度海外に行ってみたら世界が広がるよ」という話を聞いていたので「海外に出るのは良いことなんだろうな」という認識はありました。
ーどういった想いがあって、海外に行くという決断をしたんですか?
残り少ない学生生活を後悔しないために海外にいく決断をしました。私は就活が長引いていて、4年生の12月に終わりました。内定を頂いた段階で「学生生活が残り3ヵ月しかないから、今何かしないと後悔してしまう」と考えたときに思いついたのが海外へ行くことでした。
ー海外に行ってどういったことを感じましたか?
常識がぶち壊されたな、と感じました。なぜなら、日本ではあり得ない光景を目にしたからです。
例えば、夕方歩いていたら、レジャーシートを敷いておじさん3人がビールを呑んでいたり、まったくスーツの人が居なかったりなどです。他にも、時間通り来ることはすばらしいことなのだな、と改めて考えさせられました。
海外に行ったことで、日本を外から見ることができました。日本の常識がすべてではなく、日本の常識は世界の常識ではないことがわかりました。
ー実際1週間タイに滞在し、日本に帰ってきて行動などは変わりましたか?
気になったものはとにかく行こうというマインドに変わりました。海外に行くまでは海外に行くことが、私にとってはハードルが非常に高いものでした。しかし、海外を経験したことで、私自身の成功体験となり、行動が変わりました。
海外に行ってからは行かないとわからないことがあると思っていて。タビイクの国内企画にも顔を出しました。参加していくにつれ、本音で話せる人たちに出会えるようになってきました。
ー日本の活動もあると思うんですが、海外で印象に残っている体験談はありますか?
印象に残っているのは、スマホを禁止して、地図も見ずに目的地に行くというミッションです。周りの人に聞きながら、目的地に向かうため、時間はかなりかかりました。しかし、自分の意志で動いている、という感覚が印象的で今も覚えています。
ータイの生活の1日のサイクルはどんなものでしたか?
日によってバラバラでした。ツアーに参加するときもありましたし、企画の関係者とご飯を食べることもありました。
ータビイクのプランは組み込まれているものなんですか?
1週間ほど組まれていて、行く場所は決まっていますが、自分の決めたところに泊まります。シャワーの温度や、少し良いホテルに泊まりたいなど、自分の意思で決めます。
コーチングとの出会い、今後の展望
ー23歳でコーチングと出会うとありますがどのような出会いだったのでしょうか?
タビイクで知り合った友人と関わりのあった「はぐくむ」という会社のイベントで知りました。イベントでは6ヵ月間自分と向き合って発表会がありました。発表者の中でコーチングをやられていた方がおり、話を聞いて気になり始めたのがコーチングとの出会いです。
ーコーチングに惹かれた理由とはなんですか?
選択権を相手に委ねられるというところに面白さを感じました。コーチングは自分で答えを出すというものではなく、相手が自分自身で納得できる答えを見つける方法だと思っています。
他人からのアドバイスより自分で納得できる答えを見つけたほうが納得度が高いと思っています。自分で見つけてもらえるような関わり方をするのがコーチングです。
ーコーチングの存在を知ってから福井さんはどういったアクションをしたんですか?
話を聞いた後、TSUTAYA書店に行き、コーチングの本を読みに行きました。理由としてはコーチングに対する理解を深めるためです。その後、参加したイベント関連のコーチングスクールがあり、体験に行ってみると面白かったので、スクールに入り3ヵ月学びました。
ーコーチングのスクールを受講する前と受講した後の印象の変化はありましたか?
コーチングスクールを受講した感想としては、スキルというより人間性が問われるな、という印象です。
例えば、相手があるテーマで話したいとなった場合、コーチによって話の流れが変わると思います。なぜなら、人はそれぞれ価値観が違うからです。
だからこそ、相手の理解を深めるために自分のことをわかっていないといけないのです。自分の感情や行動と向き合うのが思った以上に大事なんだなと思いました。
ー現時点での福井さんの価値観を教えていただけますか?
私の価値観はがんばる人の背中を押すことです。私自身、がんばっている人を見ると、元気が湧いてきます。挑戦する人の背中を見ることで、見た人の選択肢が増えると考えています。
例えば会社を辞めて独立するという目標を掲げている人がいるとします。起業する挑戦を見た人は「会社を辞めていいんだ」という選択肢が生まれると思うんです。お互い刺激しあえば、挑戦の循環ができるな、と思っています。
挑戦する方だけの背中を押しているようで、実は挑戦を見ている人たちの背中を押すことにも繋がっているというのが私の大切にしている考え方です。
ーがんばる人を応援するという価値観をお持ちだと感じましたが、どういった背景から生まれたものなのでしょうか?
2つあります。1つは小さい頃から日曜日の朝に放送されているヒーロー系のテレビをたくさん見ていたからです。テレビで登場するヒーローたちが私の背中を押してくれていました。さらにヒーローは見ているだけで元気が出ると思っています。
もう1つは私自身が「なにかしたい」となったときに否定されるのではなく、背中を押してほしい、と感じたからです。過去の体験談で言うと、遠方まで自転車で行く挑戦に対して背中を押してほしいと強く感じました。
人は挑戦をするときに、否定されるより肯定されることのほうがいいと、私は考えています。人の背中を押すことによって、自分の背中を押してもらえることに繋がるとも思います。背中を押すことへのメリットは複数あると思うんです。だからこそ背中を押したほうが自他ともにいいなと思いました。
ー福井さんの今後の展望について、聞かせていただけますか?
現在予定しているのは、個人向けではなく、法人向けに対してコーチングをしていきたいな、と考えています。最初は会社の相談役という形で入って、営業の相談や人間関係の相談に乗っていきたいと考えています。
ーありがとうございました!福井さんの今後のご活躍を応援しております!
取材:西川莞人(Instagram / Facebook)
執筆:松村彪吾(Twitter)
デザイン:高橋りえ(Twitter)